2020年8月11日(火)、「セブン‐イレブンアプリ」の新機能が発表された。
アプリ内の決済機能としてPayPayが利用できるサービス内容で、2020年10月以降の搭載スタートを予定している。
また、「セブン‐イレブンアプリ」のPayPayは、セブンイレブンでしか利用できないという点が特徴だ。
本記事では、チャージ方法に関してや過去にリリースされた7Payについて解説する。
「セブン‐イレブンアプリ」の基本情報
「セブン‐イレブンアプリ」にPayPayが搭載されると、下記の画像のように、「セブン‐イレブンアプリ」画面の従来は会員コードが表示されていた部分にPayPayの残高と支払いボタンが表示される。
これにより、「セブン‐イレブンアプリ」でPayPayのバーコードによる支払いが可能になる他、PayPayの残高チャージおよび取引履歴・アカウント情報の確認が可能になる。
従来「セブン‐イレブンアプリ」では、7iDに会員登録をすることで次の機能が利用できた。PayPay搭載により、ここにセブン-イレブンでの決済機能が加わる形だ。
- バッジを集める
- クーポンの獲得・利用
- 抽選キャンペーンの参加
- nanaco残高・ポイントの確認
- セブンマイルプログラムでマイルを貯める
なお、「セブン‐イレブンアプリ」からのPayPay支払いは、セブン-イレブン店舗でしか利用できない。
すでにPayPayアプリ登録がある場合と未登録の場合
「セブン‐イレブンアプリ」でのPayPay支払いは、PayPayアプリ未登録でも利用できる。しかしその場合、チャージ方法がセブン銀行ATMに限定される。
支払い方法としては、チャージによるPayPay残高の他、クレジットカードによる支払いも可能だ。
PayPayアプリ登録済の場合は、「セブン‐イレブンアプリ」のPayPayチャージ方法はPayPayアプリと同様で、次のようになっている。
- 銀行口座
- セブン銀行ATM
- ヤフーカード
- ソフトバンクまとめて支払い
- ワイモバイルまとめて支払い
ただしこの場合も、チャージ方法の設定ができるのはPayPayアプリのみで、「セブン‐イレブンアプリ」での設定はできない。
PayPayアプリより「セブン‐イレブンアプリ」を使ったほうが良い
セブン-イレブンでは以前からPayPayを利用することができた。
しかし「セブン‐イレブンアプリ」へのPayPay機能搭載後は、「セブン‐イレブンアプリ」でPayPayを利用することをおすすめする。後述するが、そうすることでポイントの二重取りが可能だからだ。
また、実際の搭載スタート後に、セブン-イレブンでのPayPay利用について何か変更がある可能性もあるので、最新情報には注意したい。
バッジ・セブンマイルはどうなる?
「セブン‐イレブンアプリ」には、会員コード提示により買い物や利用に応じて貯まるバッジや、セブン&アイグループ独自のポイント制度「セブンマイル」が存在する。
これらはPayPay搭載後も変わらず提供される。ただし、従来提示していた会員コードがPayPayのバーコードに置き換わるので注意しよう。
セブンマイルは、200円(税抜)ごとに1マイル貯めることができ、貯まったマイルは特典やクーポンと交換できる。PayPayのポイント還元率(最大1.5%)も同時に適用されるので、ポイントの二重取りが可能だ。
例)セブンイレブンで1,000円分の商品を購入した場合、1,000円×0.5%=5マイルと、1,000円×1.5%=15ポイント(PayPayボーナス)獲得
PayPayのポイント還元率は前月の利用金額・回数に応じて変動する「PayPay STEP」が適用されるが、「セブン‐イレブンアプリ」での支払い分もそのカウント対象になるので利便性が高い。
PayPayを利用せずセブンマイルを貯める場合は注意
前述の取り、「セブン‐イレブンアプリ」でバッジやセブンマイルを貯めるために提示する会員コードは、PayPay搭載によりPayPayのバーコードに置き換わる。
そのため、PayPayで支払わずにバッジやセブンマイルだけを貯めたい場合は、操作性が悪くなる可能性が高い。実際に搭載が開始されたら確認しておきたい点だ。
7Payのリカバリー策となるか?
セブン-イレブンのスマホ決済と聞くと、2019年7月にリリースされた7Payを思い出す人も多いだろう。
7Payは、セキュリティ対策の不備を突いた不正チャージや不正利用が相次ぎ、サービス提供開始から3ヶ月で終了したという過去がある。
今回の「セブン‐イレブンアプリ」へのPayPay導入では、決済機能に関して新たに開発したシステムではなくPayPayを利用しており、PayPayでは次のような不正利用防止策を講じている。
- 本人認証サービス(3Dセキュア)と利用上限設定
- 異なる端末からのアクセス時にはSMSで本人確認通知
- 登録口座・クレジットカード情報の暗号化、加盟店への非開示
- 専任スタッフの常時監視
セブン-イレブンとしても、7Payと同様の失敗をしないために、セキュリティ対策を重視していると考えられる。
詳細は実際に搭載がスタートしてみないとわからないが、7Payの二の舞にならないためにも、万全なセキュリティ対策を期してほしいところだ。