クレジットカードでマイルを貯めてお得に飛行機に乗る方法はよく知られているが、実は新幹線もクレジットカードを活用することでお得かつ便利に利用することができる。
そのために、東海道・山陽新幹線の会員制予約サービス「エクスプレス予約」を活用する。
エクスプレス予約では、乗車日当日まで、ネットで東海道・山陽新幹線の予約を行うことができる。
また、乗車時刻までは手数料無料で何度でも予約変更もできる。
さらに、3日前まで(一部21日前まで)の早めの予約で、さらにお得に新幹線を予約できる。
本記事では、「エクスプレス予約」の活用法およびおすすめのカードを紹介していく。
目次
新幹線の利用でおすすめカード
「ビュー・スイカ」カード
「ビュー・スイカ」カードは、新幹線の利用で特にお得なクレジットカード。
えきねっとで新幹線eチケットを購入することで、Viewプラスの3%還元と、えきねっとの2%還元で合計5%の還元を得ることが出来る。
普段使いとしても、モバイルSuicaのオートチャージでは1.5還元や定期券の購入では3%還元となるなど、お得にポイントを貯められる。
さらに事前に登録しておけば、新幹線以外の普段のJR東日本の乗車で乗車ポイントとしてJREポイントが貯まる。
新幹線だけではなく、普段の乗車や駅ビルでのショッピングまで、幅広くJRでお得になる最強のクレジットカードとなっている。
「ビュー・スイカ」カード

普段のSuicaチャージでポイントが貯まるお得なカード
- モバイルSuicaのオートチャージで1.5%還元
- JRきっぷ予約(予約時決済)、モバイルSuicaでのグリーン券・定期券購入で還元率3%
- Suica・定期券搭載
- JRE POINTが貯まりやすい
JR東日本を中心に、幅広く活躍するカード
年会費 | 525円(税込) |
還元率 | 0.5%~ |
ETCカード | 525円(税込) |
家族カード | 525円(税込) |
旅行保険 | 国内:最高1,000万円(利用付帯) 海外:最高500万円(自動付帯) |
国際ブランド | ![]() |
JR東海エクスプレス・カード
JR東海エクスプレス・カード
年会費 | 1,100円(税込) |
---|---|
還元率 | 0.5%~ |
ブランド | ![]() ![]() ![]() |
J-WESTカード(エクスプレス)
J-WESTカード(エクスプレス)
年会費 | 1,100円(税込) |
---|---|
還元率 | 0.5%~ |
ブランド | ![]() ![]() ![]() |
新幹線のチケットをクレジットカードで購入する方法
新幹線のチケットをクレジットカードで購入するには、場所と方法が限られているため、事前に把握しておく必要がある。
券売機で購入
JRの各駅にある指定席券売機であれば、クレジットカードを利用して購入することが出来る。
券売機のメニューから、行き先や人数、席の種類を選んで購入する。
みどりの窓口で購入
対面で駅員とやりとりをしながら購入することが出来る。機械の操作に不慣れな場合には安心感があるが、窓口に並ぶ時間が長いことも多い方法。
旅行代理店で購入
旅行代理店では新幹線のチケットを単独で購入出来るほか、ツアーなどのパッケージ商品として購入出来る。
JR各社が運営するウェブサイトで購入する
新幹線のチケットをウェブで購入するには、乗車する区間を運営するJR各社のウェブサイトで購入する。
サイトによって購入できる区間が異なる。詳しくは次の章で解説する。
新幹線のチケットをインターネットで購入するさまざまなサイト
新幹線のチケットは、運営する会社とウェブサイトによって、購入できる区間が異なる。
【サイト別、購入できる新幹線】
サイト | 運営 | 購入できる新幹線 |
---|---|---|
えきねっと | JR東日本 | すべての新幹線 |
エクスプレス予約 | JR東海 | 東海道新幹線 山陽新幹線 |
スマートEX | JR東海 | 東海道新幹線 山陽新幹線 |
e5489 | JR西日本 | 東海道新幹線 山陽新幹線 九州新幹線 北陸新幹線 |
JR九州ネット予約サービス | JR九州 | 東海道新幹線 山陽新幹線 九州新幹線 |
JR各社運営サイトのメリットとデメリット
同じ新幹線が複数のネットで買えますが、実際にどのサイトで買うと良いのだろうか?
まずはメリットとデメリットを見てみよう。
サイト | メリット | デメリット |
---|---|---|
えきねっと | すべての新幹線が買える JR東日本は割引がある | |
エクスプレス予約 | 東海道・山陽新幹線の割引率が高い | 年会費が発生する |
スマートEX | 無料で使える | エクスプレス予約より割引率が低い |
e5489 | JR西日本の割引がある | きっぷは区域の駅で受け取り |
JR九州ネット予約サービス | JR九州の割引がある | きっぷは区域の駅で受け取り |
どこできっぷを買うべきか、選び方
複数のウェブサイトで購入出来る新幹線もあるが、以下のような観点で選ぶとよい。
・自分が住んでいる(出発駅)になるJR会社を基準にする
・最も利用する新幹線で割引されるかを基準にする
これらに当てはまらない場合には「えきねっと」を利用するとよいだろう。
スマートEXとエクスプレス予約はどちらがお得?
基本的にどの新幹線をよく利用するかで、使うサービスを決めるのが基本だが、最も迷いやすいのが、東海道新幹線と山陰新幹線をカバーする、スマートEXとエクスプレス予約だろう。
2つの特徴を比較すると以下のようになる。
スマートEX | エクスプレス予約 | |
---|---|---|
年会費 | 無料 | 1100円 |
決済 | Visa、 Mastercard、 JCB、 American Express、 Diners Club、 J-WESTカード(ベーシックのみ)、 Discover | JR東海エクスプレス・カード、 JR西日本J-WEST(エクスプレス) JR九州 JQ CARDエクスプレス 指定のクレジットカード※ |
入会から利用まで | すぐに利用可能 | 入会から2~3週間 |
乗車方法 | 交通系IC、紙のチケット | EX予約専用IC、交通系IC |
エクスプレス予約はEX予約専用ICカードが発行され、その後、交通系ICが登録可能になる。
【エクスプレスカードで指定可能なカードを発行する会社】
- (株)ジェーシービー
- 三井住友カード(株)
- 三菱UFJニコス(株)
- トヨタ ファイナンス(株)
- (株)ジェーシービーと三菱UFJニコス(株)(両方記載)
- アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc.
- (株)イオン銀行またはイオンクレジットサービス(株)
- SMBCファイナンスサービス(株)【旧(株)セディナ】
- 三井住友トラストクラブ(株)
- (株)クレディセゾン
- ユーシーカード(株)
※これらの一部のカードを除く
詳しくは、JR東海のエクスプレス予約「カードナビ」で確認できる。
割引率の違い
実際に東京〜新大坂間で比較すると、割引率には以下の違いがある。
スマートEX | エクスプレス予約 | |
---|---|---|
東京〜新大阪 | 14,520円(▲200円) | 13,620円(▲1,100円) |
特徴 | 通常期・閑散期・繁忙期のシーズン、列車種別により発売額が異なる | 一年中、列車種別に限らず発売額は同額 |
※おとな1名片道あたりの「のぞみ」利用時
見てのとおり、エクスプレス予約の割引率が大きいため、1往復するだけでエクスプレス予約は十分に元が取れる。年会費が発生することを考えると、1年に1回以上利用する機会が、続くような場合にはエクスプレス予約のメリットが出てくる。
手軽さで選ぶならスマートEX、割引率で選ぶならエクスプレス予約、という選び方になるだろう。
エクスプレス予約のメリット
エクスプレス予約は、東海道・山陽新幹線の会員制予約サービスだ。
「EX予約」と表記されることもある。
エクスプレス予約は、「JR東海エクスプレス・カード」もしくはJR西日本の「J-WESTカード(エクスプレス)」に入会することで利用できる(年会費1,100円(税込))。
エクスプレス予約を利用することで、次のようなメリットがある。
当日予約・変更可!指定席・往復割引も
エクスプレス予約では、乗車日当日まで、ネットで東海道・山陽新幹線の予約を行うことができる。
また、乗車時刻までは手数料無料で何度でも予約変更もできる。
1件の予約で6名まで利用でき、発券は専用の発券機で行う。
すぐに発券できることもあり、普通の発券機や窓口に比べて混雑しにくく、急いでいるときや繁忙期に重宝する。
また、会員本人1名だけの利用であれば、「EX予約専用ICカード」により、チケットレスで改札を通過できる。
さらに、東海道・山陽新幹線の普通車指定席・グリーン車の割引の他、往復割引が適用される。
特急券のみの割引もある。
割引率は一定ではなく、乗車区間によって変わってくる。
区間ごとの料金表はエクスプレス予約の公式ページから見ることができるが、普通車指定席の場合、おおよそどの区間でも5%以上はお得になっているようだ。
たとえば、東京/品川・新大阪間でエクスプレス予約を利用した場合、1,080円お得(14,450円→13,370円)、また、グリーン車は1,090円お得(19,230円→18,140円)となる(2018年1月時点)。
往復割引は、普通車指定席で片道の営業キロが601キロ以上ある区間の往復行程を一括購入する場合に利用できる割引で、エクスプレス予約を片道ずつするよりもさらにお得だ。
東京・品川からは西姫路より西のエリアまで行く場合に利用できる。
たとえば、東京/品川・岡山間では、1,530円お得(16,290円→14,760円)となる(2018年1月時点)。
また、在来線を含む利用区間で、特急券のみを購入したい場合も、割引が適用される(e特急券)。
東京/品川・新大阪間の場合、普通車指定席で880円お得(5,700円→4,820円)、グリーン車で890円お得(10,480円→9,590円)となる(2018年1月時点)。
お得な早割商品がある!
エクスプレス予約では、3日前まで(一部21日前まで)の早めの予約で、さらにお得に新幹線を予約できる。
早割の種類としては以下の通りだ。
早割はすべて席数限定となっている。繁忙期など除外日もあるので、予約時に注意しよう。
EX早特
3日前までの予約で、長距離区間の「のぞみ」普通車指定席とグリーン車に割引が適用される。
土休日はさらに割引率が大きくなる。
東京からの場合、岡山より西のエリアが対象区間となる。
平日では、東京・岡山間で普通車指定席が2,940円お得(17,340円→14,400円)、グリーン車が2,940円お得(23,300円→20,360円となる。
土休日では、普通車指定席が3,340円お得(17,340円→14,000円)、グリーン車が4,600円お得(23,300円→18,700円)となる。
EC早特21
エクスプレス予約で最もお得な割引。
21日(3週間)前までの予約で、早朝・日中の「のぞみ」普通車指定席が割引となる。
東京からだと、名古屋より西のエリアで利用可能。
条件として、乗車駅を朝6時台、昼11~15時台に出発する直通の「のぞみ」普通車指定席が対象となる。
東京・岡山間の場合、4,340円お得(17,340円→13,000円)となる。
ECグリーン早特
3日前までの予約で、早朝の「のぞみ」(乗車駅を朝6時台に出発)と終日の「ひかり」のグリーン車がお得になる。
ECこだまグリーン早特
3日前までの予約で、「こだま」グリーン車をお得に利用できる。
設定区間が多く、利用しやすい。
東京・品川からだと小田原より西のエリアで利用できる。
EXのぞみファミリー早特
3日前までの予約で、土休日の「のぞみ」普通車指定席とグリーン車をお得に利用できる。
2名以上で利用可能な、ファミリーなど複数人での移動におすすめの割引。
ECこだまファミリー早特
3日前までの予約で、「こだま」普通車指定席とグリーン車に関して、エクスプレス予約で最も得に利用できる。
2名以上でご利用でき、こども用の設定もある。
7日前から事前予約可能
通常、新幹線のチケットの発売開始は乗車日1ヵ月前の10時からとなっているが、クスプレス予約では発売開始日の7日前5:30から発売開始日当日の9:30まで、事前予約でチケットを申し込むことが可能だ。
(1件につき第2希望まで申し込み可能)
お盆や年末年始、連休などの申し込みが混み合う繁忙期に、なかなかチケットが取れないという事態を避けることができる。
事前予約分は、発売日の10:00以降順次、発売手続きが行われ、発売開始日の当日中に、申込結果が登録メールアドレス宛に送られる。
購入が保証されているわけではないが、発売時間直後に購入が難しい場合や、混雑をさけたい場合に便利だ。
プログラムでグリーン車をお得に利用
エクスプレス予約で乗車すると、利用区間に応じて、登録不要で自動的にポイントが貯まるようになっている。
このポイントを貯めると、普通車指定席の料金でグリーン車を利用することができる。
たとえば、東京・新大阪間では1乗車(片道)で90ポイントが貯まる。
のぞみのグリーン車利用に必要なポイントは1,000ポイント。
東京・大阪間を6往復するとグリーン車利用1回分のポイントが貯まる。
ポイントの有効期限は1年間なので、夏冬の休みの旅行や帰省だけでは足りないかもしれないが、出張や旅行が多い人にとっては貯められるポイントなのではないだろうか。
JR関連の特典やポイントプログラム
エクスプレス予約では、新幹線の予約の他に、駅ビル・駅構内対象店舗の割引サービスや沿線ホテルの会員向けプラン、JR関連の旅行・ツアーが割引価格で利用できるなどの特典がある。
エクスプレス予約が利用できるカードのうち、「JR東海エクスプレス・カード」は、セディナが発行しているカードで、ショッピング利用1,000円(税込)につき「ワンダフルプレゼント21」が1ポイント貯まる。
ポイント還元率は高くないが、1年間の利用金額によりポイント還元率がアップしたり(最大50%)、誕生月の利用でポイントが2倍になったりと、ポイントアップの機会はある。
貯まったポイントは、さまざまな商品と交換可能だ。
「J-WESTカード(エクスプレス)」は、利用金額1,000円(税込)ごとに「J-WESTポイント」が5ポイント貯まる。
貯まったポイントは、SMART ICOCAへのチャージや、JR西日本ならではの商品や商品券などに交換可能。
また、「J-WEST プレミア・プログラム」というプログラムでは、エクスプレス予約の利用に応じて「プレミア・スコア」が貯まり、年間のプレミア・スコア合計によって、翌年度、ボーナスポイントやポイントバックなどの特典が受けられる。
西日本エリアに住んでいる人であれば、「J-WESTカード(エクスプレス)」、関東や東海地方であれば「JR東海エクスプレス・カード」の方が使い勝手が良いだろう。
3つの注意点
エクスプレス予約を使うことで、新幹線をかなり便利かつお得に利用することができるが、注意点もある。
ここを見落とすと、損をしたり、乗車時に慌てたりすることになるので、気を付けてほしい。
発券後のキャンセルには要注意
エクスプレス予約では、乗車時刻までであれば手数料無料で何度でも予約が変更できる。
ただし、切符を発券してしまうと、変更できる条件が限定され、変更がしにくくなるので注意しよう。
また、予約をキャンセルする場合は、払い戻し手数料がかかってしまう。
通常のEX予約サービスと早特商品は330円、e特急券の場合、指定席が330円、自由席が220円となる。
e特急券で発券後、当日・前日のキャンセルは、発売額の30%の手数料がかかるので要注意だ。
切符を発券できる駅が限定されている
エクスプレス予約は、会員本人1名だけの利用であれば、「EX予約専用ICカード」を使ってチケットレスで改札を通れるので、発券の必要はない。
ただ、2名以上で利用する場合は、切符を発券しなければならない。
エクスプレス予約で予約した切符は、東海道・山陽新幹線各駅の「EX」表示がある指定席券売機、受取専用機の他、JR東海・JR西日本の主な駅の窓口で受取が可能だ。
注意したいのが、JR東日本の切符売り場など、JR東海・JR西日本の切符売り場以外では受取ができない点だ。
つまり、JR東海・JR西日本エリアでは、最寄りの駅で発券できることがほとんどだが、JR東日本エリアでは、通常在来線などを利用する駅では発券ができず、東海道新幹線の駅でないと切符の受取ができない。
その場合、乗車当日に発券することが多くなると思うので、時間に余裕を持つようにしよう。
還元率が高いわけではない
「JR東海エクスプレス・カード」に関しては、還元率が高いわけではなく、ポイントに関してはそこまでメリットがあるわけではない。
「J-WESTカード(エクスプレス)」はポイントに関してもそれなりにお得感があるが、西日本エリアの人向けのカードになっている。
一方で、ここまで見てきた、エクスプレスの予約システムや発券時の利便性、割引は、他にない大きなメリットだ。
特に、仕事で新幹線移動が多い方、国内旅行で新幹線を利用する機会が多い方にとっては、ぜひ利用していただきたいサービスと言える。
また、実は、JR関連のカード以外でも、エクスプレス予約のサービスを利用することもできる。
手持ちカードでエクスプレス予約を利用
2017年9月2日より、手持ちのカードにサービスをプラスできる「プラスEX」でも、エクスプレス予約のサービスを利用できるようになった。
利用には年会費1,100円(税込)が必要だが、うまく活用すればよりお得な使い方ができる。
ただし、グリーンプログラムは「プラスEX」では利用できない。
プラスEXを利用できるクレジットカードは以下の通り。一部対象外のカードがあり。
詳しくは、JR東海のエクスプレス予約「カードナビ」で確認できる。
「ビュー・スイカ」カード
「ビュー・スイカ」カードは、JR東日本で特にお得なクレジットカード。
えきねっとで新幹線eチケットを購入することで、Viewプラスの3%還元と、えきねっとの2%還元で合計5%の還元を得ることが出来る。
普段使いとしても、モバイルSuicaのオートチャージでは1.5還元や定期券の購入では3%還元となるなど、お得にポイントを貯めることが出来る。
さらに事前に登録しておけば、新幹線以外の普段のJR東日本の乗車で乗車ポイントとしてJREポイントを貯めることも出来る。
「ビュー・スイカ」カード

普段のSuicaチャージでポイントが貯まるお得なカード
- モバイルSuicaのオートチャージで1.5%還元
- JRきっぷ予約(予約時決済)、モバイルSuicaでのグリーン券・定期券購入で還元率3%
- Suica・定期券搭載
- JRE POINTが貯まりやすい
JR東日本を中心に、幅広く活躍するカード
年会費 | 525円(税込) |
還元率 | 0.5%~ |
ETCカード | 525円(税込) |
家族カード | 525円(税込) |
旅行保険 | 国内:最高1,000万円(利用付帯) 海外:最高500万円(自動付帯) |
国際ブランド | ![]() |