Suica機能を搭載できて、JR東日本沿線での電車移動や買い物がお得になるビューカード。
ビューカードにはいくつか種類があるが、違いがわかりにくいのがJRE CARDとビュー・スイカカードだ。
本記事では、ビューカードの共通点を押さえたうえで、JRE CARDとビュー・スイカカードを比較する。
2種類のカードの違いとともに、それぞれどのような人におすすめか解説していく。
目次
JR東日本で便利なビューカード
JRE CARDもビュー・スイカカードも、JR東日本が発行するビューカードの一種だ。ビューカードに共通するメリットとして次の点が挙げられる。
- Suica機能付で、オートチャージ可能
- チャージ・定期券購入、加盟店利用がお得
- モバイルSuicaに無料でチャージできる
Suica機能付で、オートチャージ可能
ビューカード最大の特徴は、クレジットカードにSuica機能が搭載されていることだ。オートチャージも可能なので、非常に便利に利用できる。
Suicaは公共交通機関のほか、駅ナカ・駅ビルの店舗を中心とした多くの加盟店での買い物に利用できる。
チャージ・定期券購入、加盟店がお得
ビューカードは、利用金額に応じてJRE POINTが貯まる。
JRE POINTはJR東日本が運営するポイントプログラムで、Suicaに1ポイント=1円単位でチャージできる。ただし、期間限定ポイントはチャージの対象外となる。
通常はビューカード利用1,000円につき5ポイントが貯まるが、定期券購入やチャージ・オートチャージではポイント3倍となり、1,000円あたり15ポイントが貯まる。
また、JRE POINT加盟店では100円利用につき1ポイントが貯まる。JRE POINT加盟店も駅ナカ・駅ビルのなかに多いので、日常的にポイントが貯まりやすい。
鉄道利用でもポイントが貯まるサービスを開始
JR東日本は、Suicaでの鉄道利用でもJRE POINTが貯まる新サービスを、2019年10月からスタートした。JRE POINT WEBサイトへ登録することでサービスを利用できる。
Suicaカードは200円ごとに1ポイント(還元率0.5%)、モバイルSuicaは50円ごとに1ポイント(還元率2%)で、モバイルSuicaを利用したほうがお得だ。
モバイルSuicaに無料でチャージできる
モバイルSuicaはスマホ上でSuicaが使えるサービス。そのチャージ方法としてもっとも便利なのがビューカードだ。
ビューカードは、モバイルSuicaのオートチャージ設定ができる唯一のクレジットカードだ。
また、本来モバイルSuicaの利用には年会費がかかるが、支払い方法にビューカードを登録すれば無料になる。
Android端末の場合、ビューカードはモバイルSuicaに無料でチャージできる唯一のクレジットカードでもある。
ただし、2020年2月26日以降は、ビューカード以外の登録でも年会費無料となる。
JRE CARD/ビュー・スイカカードの違い
JRE CARD | ビュー・スイカカード | 券面 | ![]() | ![]() |
---|---|---|
年会費 | 初年度無料 次年度以降477円 | 477円 |
還元率 | 0.5%~ | 0.5%~ |
機能 | 3種類から選べる ・Suica・定期券なし ・Suicaのみ ・Suica定期券付 | Suica定期券付 |
国際ブランド | Suica・定期券なし:VISA Suica付き:VISA、Mastercard、JCB | VISA/マスターカード/JCB |
家族カード年会費 | – | 477円 |
ETCカード年会費 | 477円 | 477円 |
年会費に大きな違いはなし
年会費は一見すると、初年度無料のJRE CARDのほうがお得に見える。
しかしビュー・スイカカードは、WEB明細サービス登録で毎月JRE POINTが50ポイントもらえるという特典がある。
年間で600円相当のポイントが受け取れることから、年会費分がポイントで充当される形になる。
よって年会費に大きな違いはないといえる。
JRE CARDは搭載機能の選択あり
JRE CARDは、搭載機能について以下の3種類から選ぶことができる。ただし、搭載機能によって選べる国際ブランドが変わる。
- Suica機能・定期券なし(VISA)
- Suica付(VISA、Mastercard、JCB)
- Suica定期券付(VISA)
ビューカードは、いずれのカードもSuicaと結び付けてチャージが可能なので、Suica機能が付いていなくてもそれほど不便ではない。
ビュー・スイカカードは、すべてSuica定期券の機能が付く。
モバイルSuicaを利用する場合は、カードにSuica機能が付いているかどうかは関係ないので、どちらのカードを選んでも問題ない。
ポイントアップの条件が異なる
いずれのカードも基本的なポイント還元率は0.5%だが、それぞれポイントアップの特典がある。
JRR CARDは優待店でのポイント還元率が高く、ビュー・スイカカードは年間の利用額に応じたポイント付与がある。
JRE CARDは優待店で還元率3.5%
JRE CARDは、優待店であるアトレおよびテルミナなどで利用すると、ポイント還元率が3.5%になるのが大きなメリット。
通常の、利用金額1,000円に対して5ポイント付与に加えて、100円利用するごとに3ポイントが貯まり、還元率3.5%となる。
また、優待店のなかでも特定の店舗では、JRE CARDのクレジット決済を年間で50,000円以上利用すると、500ポイントが付与されるなどの独自の特典もある。
ポイント付与のほかに、ベビーカー貸し出し、食料品配送(アトレ吉祥寺)、即日宅配(アトレ亀戸)、本の本日宅配便(アトレ目黒)などのサービスを利用できる店舗もある。
ビュー・スイカは年間利用に応じて最大2,500ポイント付与
ビュー・スイカカードには「ビューサンクスボーナス」という制度があり、以下のように年間の利用額に応じて追加のJRE POINTがもらえる。
年間30万円:250ポイント
年間70万円:1,000ポイント
年間100万円:1,500ポイント
年間150万円:2,500ポイント
ビュー・スイカカードを固定費用の引き落としなどに利用することで、年間の利用額が大きくすることができる。
入会キャンペーンもチェック
時期によってはJRE CARDおよびビュー・スイカカードそれぞれで入会キャンペーンを行っていることがある。
たとえば2019年11月1日~2020年1月31日の期間中、カードごとに設定された条件を満たすことで、最大5,000ポイントがもらえるキャンペーンを実施している。
条件はカードごとに異なるので、どちらの条件が達成しやすいかチェックしてみると良いだろう。
どちらのカードを選ぶべきか?
JRE CARDがおすすめなな人
- JRE CARD優待店を利用する機会が多い
- Suica・定期券・クレジットカードは別々に持ちたい
- 家族カードは必要ない
JRE CARDは、優待店での利用で3.5%と高いポイント還元率になるのが大きい。よって、優待店を利用する機会が多い方に特におすすめと言える。
代表的な優待店として、以下の店舗がある。優待店は、駅ビルのなかにある商業施設が中心だ。アトレ、アトレヴィなどでは、各店舗で独自の特典も用意している。
- アトレ
- アトレヴィ
- ペリエ
- ビーンズ
- グランデュオ
- シャボー
- シアル
- ラスカ
また、ビュー・スイカカードは強制的にSuica内蔵型となるのに対し、JRE CARDの場合、Suicaを内蔵させない選択肢もある。
すでに定期券機能の付いたSuicaを持っていて、複数のSuicaを持ちたくないといった場合、JRE CARDのほうが良いのではないだろうか。
ただしJRE CARDでSuicaを内蔵させない場合、国際ブランドはVISAのみとなるので注意しよう。
ビュー・スイカカードがおすすめな人
- 家族カードが必要
- Suica・定期券・クレジットカードを1枚にまとめたい
- 年間の利用額が多い
家族カードが必要な場合は、ビュー・スイカカードを選択することになる。通勤・通学など家族がそれぞれビュー・スイカカードを利用し、JRE POINTをまとめることが可能だ。
ビュー・スイカカードはSuica・定期券・クレジットカードが1枚にまとまっているため、カードを複数持ち歩きたくない方にもおすすめだ。
ボーナスポイント制度があるため、年間の利用額が多い方にも向いているカードといえる。
ビューカードラインナップ
ビューカードには、JRE CARDやビュー・スイカカードを始めとして、下記のようにさまざまな種類のカードが存在する。
- JRE CARD
- ビュー・スイカカード
- ビックカメラSuicaカード
- ルミネカード
- ビューゴールドプラスカード
- JALカードSuica
- 大人の休日倶楽部ミドルカード
- 大人の休日倶楽部ジパングカード
- ジェクサー・ビュースイカカード
他社と提携したカードもいくつかあり、提携先の施設での利用がお得だ。
たとえば、ビックカメラやルミネといった商業施設でもお得になるカードがあり、利用する機会が多い方におすすめだ。
ビックカメラSuicaカードは、ビックカメラの利用で最大11.5%貯まるのが特徴。ルミネカードは、ルミネやNEWoManでの利用が、いつでも5%割引になる。
JALカードSuicaは、JRE POINTに加え、JALのマイルも貯められるカードだ。
大人の休日俱楽部は、50歳以上から入会できる旅行・ライフスタイルサービスで、プライベートを充実させたいシニア向け。
フィットネスクラブのジェクサーとコラボしたカードは、クラブ会員限定のカードで、月会費の支払いでJRE POINTを貯めることができる。
それぞれのライフスタイルに合わせて選ぶと良いだろう。