Kyashは手数料900円発生しても発行したほうがいいのか？

Visa加盟店で利用できるプリペイド式のキャッシュレス決済サービス「Kyash」。Kyashには3種類のプリペイドカードがあり、専用のアプリにより利用状況を管理できる。

その3種類のカードのうち、もっとも高機能なのが、2020年2月に発行開始した「Kyash Card」だ。発行手数料として900円がかかるが、Kyashを利用するならまず発行しておきたいカードだ。

本記事では、Kyashの他のカードと比較しながら、Kyash Cardについて解説する。

手数料900円発生しても発行したほうがいい理由とは

Kyashのプリペイドカードには、以下3種類がある。

無料で利用できるキャッシュレスサービスも多いなかで、Kyash Cardの発行手数料900円は高く感じるかもしれない。しかし、発行手数料がかかってもKyash Cardを発行したほうが良い理由として、次の3点があげられる。

Kyashでは利用金額に応じてKyashポイントの還元がある。Kyashポイントは1ポイント＝1円として残高にチャージして決済に利用できる。

Kyashポイントの還元率はカードの種類によって異なり、Kyash Cardの還元率は0.2%もしくは1%となっている。他のカードでは、還元率は最大0.5%にとどまる。

Kyashはプリペイド式のサービスなので事前チャージが必要なのだが、チャージの方法によって残高の種類が異なり、残高の種類に応じてKyash決済時の還元率が0.2%になるか1%になるかが決まる。

還元率が最大1%となるのは、「銀行口座/ペイジー」「コンビニ/セブン銀行ATM」「他サービスの売上金やポイント」でチャージした「Kyashマネー」での決済が対象だ。還元率1%は、他のキャッシュレス決済サービスと比較しても高還元率といえる。

なお、ポイント還元でKyash Cardの発行手数料900円のもとをとるためには、90,000円のKyash決済が必要だ。

Kyashでは、月ごとのポイント付与上限が設定されているので注意しよう。Kyash Cardの場合、Kyashマネーで支払いをした場合の月間のポイント付与上限は1,200ポイントとなっている。

つまり、月額12万円分の利用までしかポイントが付与されない。Kyashでは、規定の決済上限内で自由に決済限度額を設定できるので、月の決済上限を12万円しておけば、ポイント付与対象外の決済を防げる。

Kyash Cardは、Kyashのプリペイドカードのなかで唯一ICチップが付いており、また、3Dセキュア認証にも対応している。そのため、通常のクレジットカードと同様のセキュリティ性がある。

最近のネット通販やキャッシュレス決済のカード登録では、3Dセキュア認証対応のカードでないと利用できないことも増えている。この点、Kyash Cardであれば問題なく登録できるので便利だ。

Kyash Cardは、国内・海外、オンライン・オフラインいずれのVisa加盟店でも利用できる。そのため、利用できる場所は非常に多い。

また、Visaのタッチ決済にも対応しており、会計をスピーディーに済ませることができる。Visaのタッチ決済では、カードを決済端末にかざすだけで支払いが完了するため、非接触で衛生面でも安心だ。

上記も踏まえ、Kyashの3種類のカードの違いをまとめると下表のようになる。

	Kyash Card	Kyash Card Lite	Kyash Card Virtual
ICチップ	○	–	–
Visaタッチ決済	○	–	–
国内利用	○	○	オンライン決済のみ
海外利用	○	オンライン決済のみ	オンライン決済のみ
決済上限／回	30万円	10万円本人確認未完了：5万円	10万円本人確認未完了：3千円
決済上限／月	100万円	15万円本人確認未完了：12万円	15万円本人確認未完了(本人認証済)：12万円本人確認未完了(本人認証未完了)：5万円
ポイント還元率	0.2%～1%	0.2%～0.5%	0.2%～0.5%
発行手数料	900円	300円	無料
本人確認書類	必要	不要	不要