審査不要で誰でも気軽に発行可能でありながら、クレジットカードと同様にVisa加盟店で使え、ポイントも貯まる。
そんな利便性とお得さで人気の決済サービスが「Kyash」だ。
本記事ではKyashの特徴やカードの種類についてまとめつつ、人気の理由を解説する。
目次
Kyashとは
Kyashは、株式会社Kyashが提供する送金・決済サービス。
スマホアプリ「Kyash」をインストールして必要な設定を行い、アプリと同期するプリペイドカードを発行することで、VISA加盟店での決済が可能になる。
利用にはチャージが必要
Kyashはプリペイド式の決済サービスなので、利用にはチャージが必要だ。チャージ方法は以下の4通り。
・クレジットカード/デビットカード(Visa/マスターカード)
・コンビニ
・セブン銀行ATM
・銀行ATM(ペイジー)
Kyashをお得に使う方法として、クレジットカードまたはデビットカードを紐づけ可能なのがポイント。
人気の5つの理由
クレジットカードやQRコード決済などキャッシュレス決済の利用が増える昨今だが、Kyashも人気のキャッシュレス決済のひとつだ。
Kyashの人気の理由としては、次の5点があげられる。
- 還元率が高い
- クレジットカードと二重取りが可能
- Visaタッチ決済に対応
- カード番号は裏面に記載
- スタイリッシュなデザイン
以上5点について、さらに詳しく解説していく。
1.還元率が高い
Kyashでは月の利用金額に応じてKyashポイントが貯まる。還元率は次のようにカードによって異なる。
Kyash Card Virtual:0.5%
Kyash Card Lite:0.5%
Kyash Card:1.0%
Kyash Cardであれば還元率1%と高還元率になる。
一般的にクレジットカードでは、常時1%以上の還元率があると高還元率カードと呼ばれる。
なお、ポイント還元には上限があり、いずれのカードも月あたりの還元対象決済上限が12万円となっている。
ポイントは利用代金に充てる
Kyashポイントは、1ポイント=1円としてKyashの利用代金に充てることができる。
使い道によるポイント価値の変動がないので、Kyash Cardは安定して高還元率のカードといえる。
2.クレジットカードチャージでポイント二重取り
Kyashを利用するにはチャージが必要だが、チャージ方法のひとつにクレジットカード(デビットカードも可)がある。
利用できるクレジットカードはVISAまたはマスターカードブランド。
次のようにリンク(自動チャージ)と都度チャージ(手動チャージ)がある。
リンク(自動チャージ):送金時/決済時に残高不足分を自動でチャージする方法
都度チャージ(手動チャージ):任意の金額(限度額内)を設定してチャージする方法
リンク(自動チャージ)のほうが、残高を気にせず利用できるので便利だが、使い過ぎが心配な場合は都度チャージ(手動チャージ)を利用すると良いだろう。
ポイント二重取りで還元率アップ
Kyashにクレジットカードを紐づけるメリットとして、ポイントの二重取りがあげられる。
クレジットカードでチャージを行う場合、チャージの際にクレジットカードのポイントが付与され、Kyashでの決済時にKyashポイントが付与されるのだ。
例えば、楽天カードからKyashにチャージすることで、楽天カードのポイント還元率1.0%と、Kyashのポイント還元1.0%が二重で貯まり、合計2%の還元率を得ることができる。
ただし、Kyashへのチャージはポイント付与の対象外というクレジットカードもあるので、登録前にそのカードのポイント付与条件を確認しておこう。
たとえば、JALカード(Visa/Mastercard)、JALカード TOKYU POINT ClubQでは、以前はKyashへのチャージでショッピングマイルの積算があったが、2021年3月10日以降は対象外となる。
4.カード登録は5枚まで可能
クレジットカードの紐づけは最大5枚まで可能で、どのカードを使うかは、アプリ上で簡単に切り替えることができる。
貯めたいポイントがあるときなど、利用状況に応じてカードを使い分けると良いだろう。なお、カードの登録は24時間に1枚までで、一度に複数枚を登録することはできない。また、カードの登録ができる時間は8:00~24:00となっている。登録の際は注意しよう。
3.Visaタッチ決済に対応
Kyashの3種類のプリペイドカードのうち、Kyash CardにはICチップが付いており、Visaタッチ決済に対応している。
Visaタッチ決済とは、VISA加盟店のうちVisaタッチ決済対応マークのある加盟店であれば、店頭の端末にカードをかざすだけで決済が完了するというサービス。
暗証番号の入力不要、サインレスで決済が完了するので、利便性が非常に高く、世界のスタンダードとなりつつある。
QRコード決済なども比較的簡単な決済方法ではあるが、コード読み取りの手間はかかる。
Visaタッチ決済のようないわゆる非接触型の決済は、キャッシュレス決済のなかでももっとも簡単な決済方法といえるだろう。
Apple Pay/Google Payにも対応
Kyashは3種類のカードのいずれもが、QUICPAY決済によりApple Pay/Google Payに対応している。
日ごろからApple Pay/Google Payを利用している人は、Kyashもまとめて便利に利用できるだろう。
4.カード番号は裏面に記載
Kyashの3種類のプリペイドカードのうち、リアル店舗で利用する可能性があるのが、Kyash Card LiteとKyash Cardだ。
このうちKyash Cardは、カード番号が裏面に記載されており、店頭でカードを出したときに番号が他人の目に触れにくく、セキュリティ面でも評価できる。
5.スタイリッシュなデザイン
Kyash Cardは、表面にKyashとVisaのロゴのみが印字された非常にシンプルでスタイリッシュなデザインだ。
リアルカードは店頭で出したときに他人の目に触れるものであるため、場所を問わず出しやすいデザインであることは、実は大切なポイントだ。
また、ネイビー、シルバー、ピンクの3つのカラーから選ぶことができ、いずれも上品なカラーとなっている。
Kyashの種類
前述の通り、Kyashのプリペイドカードには3種類ある。その違いは下表の通り。
Kyash Card | Kyash Card Lite | Kyash Card Virtual | |
---|---|---|---|
ICチップ | ○ | – | – |
Visaタッチ決済 | ○ | – | – |
国内利用 | ○ | ○ | オンライン決済のみ |
海外利用 | ○ | オンライン決済のみ | オンライン決済のみ |
決済上限/回 | 30万円 | 5万円 | 3万円 (本人認証なし:5千円) |
決済上限/月 | 100万円 | 12万円 | 12万円 (本人認証なし:2万円) |
ポイント還元率 | 1% | 0.5% | 0.5% |
発行手数料 | 900円 | 300円 | 無料 |
本人確認書類 | 必要 | 不要 | 不要 |
リアルカードKyash CardとLiteの違い
バーチャルカードとリアルカードの違いは分かりやすいが、少し迷いやすいのが、Kyash Card とKyash Card Liteという 2種類のリアルカードの違いだ。
この2種類のカードを比較すると、次のような点でKyash Cardのほうが利便性が高く、お得に使える。
- ICチップ付きでVisaタッチ決済に対応
- 国内だけでなく海外のオフライン決済も可能
- 決済上限が1回あたり30万円・月あたり100万円と高め
- ポイント還元率1%と高還元率
Kyash Cardはよりクレジットカードに近い使い方ができるカードといえるだろう。
一方で、次のような点でKyash Cardの申込・利用には注意が必要だ。
- 発行手数料が900円かかる
- 申込時に本人確認書類2点が必要
Kyash Card Liteも発行手数料はかかるが、300円とKyash Card よりは安い。
申込時の本人確認書類も必要ないため、利用する頻度は高くないがとりあえずリアルカードを発行しておきたいという場合はKyash Card Liteでも十分だろう。
Kyashカードの注意点
ここまでKyashの特徴やメリットなどを紹介してきたが、最後に、Kyashを利用する際の注意点をまとめておく。
デメリットとまではいかないが、申込前に一度確認してほしい。
発行手数料がかかる
Kyash Card Liteは300円、Kyash Cardは900円の発行手数料がかかる。
カードの申込はKyashアプリ上で行うのだが、その際に残高にチャージすることで発行手数料を支払う。
申込後のキャンセルおよび返金はできないので注意しよう。
なお、Kyash Card Virtualは無料で発行可能。また、いずれのカードも年会費はかからない。
本人確認書類が必要(Kyash Card)
Kyashの利用には年齢制限などの条件や審査がない(未成年者は保護者の同意が必要)。
利用規約に同意の上、対象端末を持っていれば誰もが利用できる。
ただし、3種類のプリペイドカードのうち、Kyash Cardは申込時に本人確認書類2点が必要となる。
カードの申込はKyashアプリ上で行い、その際に以下いずれかの書類をアップロードする。
1点は写真付きの書類が必要だ。また、いずれも現住所の記載が必要となる。
1点目として提出可能な本人確認書類
- 運転免許証 (仮運転免許証を除く)
- マイナンバーカード (通知カードを除く)
- パスポート (日本国政府発行のもの)
- 写真付き住民基本台帳カード
- 運転経歴証明書
- 在留カード
- 特別永住者証明書
2点目として提出可能な本人確認書類※1点目の書類を除く
- 運転免許証 (仮運転免許証を除く)
- マイナンバーカード (通知カードを除く)
- パスポート (日本国政府発行のもの)
- 写真付き住民基本台帳カード
- 運転経歴証明書
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 各種健康保険証(住所記載のものに限る)
- 国民健康保険/健康保険/船員保険/自衛官診療証/健康保険日雇特例被保険/健康保険特例退職被保険/介護保険/後期高齢者医療保険
QRコード決済活用、Kyashでポイント三重取りは可能?
スマホQR決済は、専用アプリによるQRコード読み取りにより支払いを行う決済方法。
支払い元の設定として、クレジットカードや銀行口座からのチャージの他、クレジットカードを紐づけて支払いができるサービスが多い。
このスマホQR決済の支払い元としてKyashを紐づけることで、以下3ステップでポイントの三重取りをする方法が以前はあった。
- クレジットカードでKyash残高にチャージしてクレジットカードのポイントが貯まる
- KyashをスマホQR決済の支払い元とすることでKyashポイントが貯まる
- スマホQR決済の利用でスマホQR決済の独自ポイントが貯まる
ただ、この方法は現在では難しくなっている。というのも、上記のステップ3でポイントが貯まらないことが多いからだ。
現在、QRコード決済の多くは、ポイント還元の対象となる支払い元やクレジットカードが限定される傾向にある。
そのため、Kyashを支払い元として設定しても、Kyashポイントしか貯まらないことが多く、QRコード決済に紐づけるメリットが弱くなっている。
Kyashの利用機会がそれなりにあるならば、もっともお得に活用する方法としては、Kyash Cardを発行した上で、なるべくポイント還元率の高いカードを紐づけることだろう。
これだけでも、スマホQR決済や普通にクレジットカードを利用するよりもずっと高いポイント還元率を実現できる。
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