スマホ決済アプリのなかには、加盟店での決済だけでなく、個人間で送金と受け取りができる機能があるものも多い。
この機能は、飲み会や食事会、複数人でプレゼントを買うときなどの割り勘に、とても便利だ。小銭が増えたり、お釣りが足りなかったりすることなくなり、払い忘れも起きにくい。
本記事では、送金機能のあるスマホ決済アプリを一覧で紹介するとともに、主要なスマホ決済アプリの送金機能について詳細を紹介する。
目次
送金可能なスマホ決済アプリ一覧
2020年9月時点の情報で、送金機能が利用できるスマホ決済サービスは以下の通り。
- PayPay
- LINE Pay
- 楽天ペイ
- d払い
- au PAY
- メルペイ
- J-Coin Pay
- Pring
- Kyash
- Money Tap
主要なスマホ決済送金機能比較表
スマホ決済アプリでの送金は、基本的にお金を送る側と受け取る側が同じアプリを利用している必要がある。
一部のアプリでは、送金を受け取る側の口座に直接振り込むこともできるが、利便性を考えるとやはり双方がアプリを利用していたほうが良い。
利用者が多く利用機会も多いアプリのほうが、お金を送る側・受け取る側双方にとってより利便性の高いアプリだといえる。
そこで、前述の送金可能なスマホ決済アプリのなかでも、特によく利用されているサービスについて、送金に関連する機能に焦点を当てて比較してみよう。
送金 | ポイント | 送金可能な残高 | 出金 | 出金手数料(税込)/回 | |
---|---|---|---|---|---|
PayPay | 〇 | PayPayボーナス | PayPayマネー PayPayマネーライト | 〇 | ジャパンネット銀行:0円 ジャパンネット銀行以外:110円 |
LINE Pay | 〇 | LINEポイント | LINE Pay残高 | 〇 | 220円 |
楽天ペイ | 〇 | 楽天ポイント | 楽天キャッシュ | – (2019年3月以降停止中) | – |
d払い | 〇 | dポイント | d払い残高 | 〇 | 220円 ※みずほ銀行のみ月1回目は110円 |
au PAY | 〇 | Pontaポイント | 下記チャージ方法のau PAY残高 ・auじぶん銀行 ・ポイント ・auショップ | 〇 | 2万円未満:220円 2万円以上:払出額の1% |
出金には手数料がかかる場合が多い
送金されたお金は、そのアプリでの別の決済に利用するか、アプリによっては出金も可能だ。
ただし、出金には手数料がかかる場合が多いので、できればそのアプリでの別の決済に利用することをおすすめする。
この点でも、利用者・利用場所の多いアプリのほうが送金の送り手・受け手双方の利便性が高い。
すべての残高が送金できるわけではない
送金可能なスマホ決済アプリでも、残高のチャージ方法によって送金できる場合と送金できない場合とがあるので注意してほしい。
基本的に、銀行口座やATM、コンビニなどからチャージした残高は送金できることが多い。
一方、ポイント還元やキャンペーン特典として付与されたポイントは、チャージはできるが送金には利用できない。
また、支払い方法としてクレジットカードを登録できるアプリでも、チャージ可能なクレジットカードは限定されていることが多い。
主要スマホ決済アプリの送金機能詳細
PayPay
スマホ決済アプリのなかでも人気が高く、利用者の多いサービスのひとつ。送金の利用にもおすすめだ。
送金できる残高の種類
PayPayで送金できる残高は、以下いずれかだ。
送金できる残高 | チャージ方法 |
---|---|
PayPayマネーライト | PayPayカード (旧ヤフーカード) ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い |
PayPayマネー | 銀行口座 セブン銀行(ATM/口座) ローソン銀行ATM ヤフオク!・PayPayフリマ売上金 |
特典やキャンペーンなどで付与されるPayPayボーナス、PayPayボーナスライトの送金はできない。
送金方法
PayPayでの送金は、送る側・受け取る側双方がアプリをインストールしている必要がある。送金方法としては次の3つ。
- QRコード(マイコード)を読み取る:受け取り側のQRコードを読み取る。アプリ上で受け取り
- 携帯電話番号、PayPay IDを指定:受け取り側の携帯電話番号やPayPay IDを指定する。アプリ上で受け取り
- 受け取りリンクを作成する:「受け取りリンク」を作成し、メールやSNSなどで送る。リンクからアプリを起動して受け取り
「受け取りリンク」を利用すれば、受け取り側のRQコードやIDを知らなくても送信ができ、便利だ。
PayPay インストールはこちらから【PR】LINE Pay
主要スマホ決済アプリのなかでも、実は送金機能の利便性が高いサービス。
チャージ方法の選択肢が多いことに加え、LINEの友だち以外にも、銀行口座への振込による送金が可能。
送金可能な残高
LINE Payでは、LINEの友だちにLINE Pay残高からの送金が可能。チャージ方法は以下の通り。
- 銀行口座
- セブン銀行ATM
- ローソン銀行ATM
- QRコード/バーコード(一部店舗)
- LINE Pay カード
- Fami ポート
チャージ可能な銀行やサービスが限定されていない点で利便性が高い。
送金方法
LINEで送金する場合、次の2つの方法がある。
- LINEで送金・送付:送金先がLINEの友だちであれば利用できる。トーク機能を通じてLINE残高を送金する
- 口座に振込:送付先がLINEの友だち以外でも利用できる。指定口座に直接振込、またはSMS・Eメールを通じて口座を指定してもらう。金融機関ごとに定められた振込手数料がかかる
LINEは多くの人がコミュニケーションツールとして利用しているため、やり取りが簡単というメリットがある。
また、振込手数料はかかるが、口座に直接振込ができるのはLINE Payの特徴といえる。
楽天ペイ
楽天ユーザーに人気のスマホ決済アプリ。楽天ユーザー同士の送金におすすめ。
2019年3月以降出金ができなくなっているので要注意。
送金できる残高の種類
楽天ペイで送金できるのは、楽天ペイ上でチャージできる楽天の電子マネーのひとつである「楽天キャッシュ」。
楽天キャッシュのチャージ方法は以下の3通り。
- 楽天銀行
- 楽天カード
- ラクマ売上金
チャージ方法が限られているため、万人向けの送金方法ではないが、楽天ユーザーには利便性が高い。
また、楽天カードでのチャージは200円につき1ポイント、楽天ポイントが貯まるのでお得だ。
送金方法
楽天ペイでの送金方法は以下の2通り。送る側・受け取る側双方がアプリをインストールしている必要がある。
- 連絡帳の同期:スマホの連絡帳を同期してアプリ内で利用。アプリに直接送金できる
- リンクの送信:リンクを作成、メールやSNSで送る。リンクからアプリを起動して受け取り
楽天ペイでは、かつては楽天キャッシュをプレミアム型に移行することで楽天銀行への出金が可能だったが、2019年3月18日以降、プレミアム型への移行が停止されており、再開の予定は未定となっている(2019年5月時点)。
スマホ決済アプリを選ぶポイント
送金可能なスマホ決済アプリを選ぶ際、以下のような点を押さえておくと良いだろう。
- 送金する側・受け取る側双方がそのアプリを使っているか
- 送金の際、残高へのチャージが簡単にできるか
- 日頃よく使う店での決済に利用できるか
スマホ決済アプリを送金に使う際、送金する側・受け取る側双方がすでにそのアプリを使っているのがベストだといえる。
また、すでにアプリを使っていても、チャージ方法によって送金できない場合があるので、その点もチェックしよう。
送金してもらったお金は、できればそのアプリでの決済に使ったほうが手間が少なく手数料もかからない。
そのために、使える場所が多い、特に自分が良く使う店で使えるかどうかが重要だ。ただ、念のため出金もできるアプリのほうがより安心だ。
スマホ決済アプリによる送金は、お金を立て替えたとき、割り勘をするときなどに非常に便利な機能なので、活用してみてほしい。