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ワンバンク請求書カード払い、12月末まで2回目以降も手数料1.9%に

10月から3%(税別)に上がっていた「ワンバンク請求書カード払い」の2回目以降の手数料が、12月31日までの申請に限り初回と同じ1.9%(税別)に戻る。継続利用者にとっては、年末の外注費や仕入れの支払いをカードに回すコストが下がることになる。

ワンバンク請求書カード払い 年末応援キャンペーン

年末応援キャンペーンで2回目以降の手数料も1.9%(税別)に

株式会社スマートバンクは、請求書カード払いサービス「ワンバンク請求書カード払い」で、2026年10月29日から12月31日23:59まで「年末応援キャンペーン(何回でも手数料1.9%キャンペーン)」を実施している。期間中に申請が完了した支払いは、はじめての利用か2回目以降かを問わず、手数料が振込金額の1.9%(税別・税込2.09%)になる。

このサービスは2026年9月に提供が始まり、オトクレでも開始時の記事で紹介した。提供開始記念のキャンペーンが9月30日に終わってからは、はじめての利用が1.9%(税別)、2回目以降が3%(税別)という料率になっていた。つまり一度使った人ほど手数料が高くなる仕組みで、今回のキャンペーンは、その2回目以降の料率を年末の期間だけ初回と同じ水準に引き下げるものだ。

申請完了日 はじめての利用 2回目以降の利用
2026年10月1日〜10月28日 1.9% 3%
2026年10月29日〜12月31日23:59(キャンペーン期間) 1.9% 1.9%
2027年1月1日以降 1.9% 3%

※手数料はいずれも税別

エントリー不要で、期間中は何回使っても対象

キャンペーンへのエントリーは不要で、条件を満たせば自動で1.9%(税別)が適用される。期間中の利用回数に上限はなく、年末に複数の請求書をまとめてカード払いにしても、すべて同じ料率になる。

注意したいのは、適用の基準が「申請完了日」である点だ。12月31日23:59までに申請が完了していれば、審査や振込が年明けにずれ込んだ場合でもキャンペーンの対象になる。年末ぎりぎりの申請でも対象から外れないのは利用者にとって安心材料だが、逆に言えば2027年1月1日以降に申請したものは、2回目以降なら3%(税別)に戻る。

「業界最低水準」は2026年10月時点の同社調べ

スマートバンクは手数料1.9%を「業界最低水準」としている。ただしこれは、2026年10月時点で主要な請求書カード払いサービスの公開手数料率と比較した同社調べによる位置づけである。他社の料率やキャンペーンは変わりうるため、比較の際はこの前提を踏まえておきたい。

30万円の支払いなら手数料の差は3,300円

2回目以降の利用で、通常の3%(税別)とキャンペーンの1.9%(税別)を比べると、手数料の差は振込金額の1.1%分になる。スマートバンクが示した試算は次のとおりだ。

支払い金額 通常(3%) キャンペーン(1.9%) 差額
30万円 9,000円 5,700円 3,300円
100万円 30,000円 19,000円 11,000円
300万円 90,000円 57,000円 33,000円

※手数料はいずれも税別、2回目以降の利用の場合

金額が大きくなるほど差は広がり、300万円規模の仕入れや外注費を支払う事業者なら3万円を超える違いになる。すでに一度サービスを使っていて、年末に支払いが重なる見込みがある人ほど、恩恵が大きいキャンペーンだといえる。一方、はじめて使う人の料率はもともと1.9%(税別)のため、初回利用者にとっての変化はない。

1回3万円以上・事業用の支払いが対象で、申込時に審査あり

「ワンバンク請求書カード払い」は、銀行振込を指定された請求書の支払いを、手持ちのクレジットカードで決済できるサービスだ。利用者がカードで決済すると、取引先には銀行振込で支払いが届く。株式会社オリエントコーポレーションとの事業提携により提供されている。

対象は法人、または日本国内で事業を営む個人事業主で、申し込み時には審査がある。1回の申し込みにつき3万円から利用でき、少額の支払いや個人の生活費には使えない。月会費や登録料はかからず、かかるのは振込金額に対する手数料のみである。

ワンバンク請求書カード払いの対象となる支払いの例

同社は外注費、仕入れ、広告費、家賃、機器レンタル、水道光熱費、保険料などの支払いを想定している。いずれも銀行振込を指定されやすく、これまでカード払いにしにくかった費目だ。

12時までの申請なら最短当日に振込手続き

営業日の12:00までに申請すると、最短で申請当日中に振込手続きが行われる。12:00以降や土日祝日の申請は、原則として翌営業日の手続きとなる。年末年始は金融機関の休業をはさむため、支払い期日が年内にある請求書は、営業日と申請時刻に余裕を持って手続きしておきたい。申し込みから振込までオンラインで完結し、請求書のアップロードは最短3分とされている。

対応カードはVisa・Mastercardで、取引先への通知はなし

利用できるのはVisaとMastercardのカードで、デビットカードやプリペイドカードにも対応する。決済時には3Dセキュア2.0による本人認証がある。カード払いを使ったことが取引先に通知されることはない。また、「ワンバンク請求書買取」をすでに利用している人は、同じアカウントでそのまま使える。

ポイント還元より「最大60日の支払い先延ばし」に価値がある

このサービスを使うかどうかを判断するうえで押さえておきたいのが、手数料とカードのポイント還元の関係だ。キャンペーン中の1.9%(税別)は税込にすると2.09%になる。手持ちのカードの還元率がこれを下回る場合、ポイントだけでは手数料を取り戻せず、差額分は持ち出しになる。一般的なクレジットカードの還元率は2%を下回ることが多いため、多くの場合はポイント目的だけで使うと割に合わない計算になる。

それでも利用する価値があるとすれば、資金繰りの面だ。カードの締め日・支払日に合わせて、実際の支払いを最大60日先に延ばせる。銀行振込なら期日にすぐ手元資金が出ていくところを、カードの引き落とし日まで待てるため、その間に売上の入金を受けて支払いに充てる、といった使い方ができる。手数料は「ポイントを得るためのコスト」というより、「支払いを先送りするためのコスト」と捉えると判断しやすい。

スマートバンクがキャンペーンの背景に挙げるのも、この資金繰りの問題だ。年末は外注費や仕入れなどの支払いが集中する一方、年末年始の金融機関の休業をはさむため売上の入金は年明けにずれ込みやすい。公正取引委員会・厚生労働省の調査(2024年10月18日公表)では、フリーランスの28.1%が「報酬が60日以内に支払われなかったことがある」と回答している。入金を待つ間に支払い期日が来てしまう事業者にとって、支払いを後ろにずらせる手段は一定の意味を持つ。

ただし、先延ばしした支払いはカードの引き落とし日に必ずやってくる。入金の見込みがはっきりしないまま使えば、翌月以降の負担を重くするだけになりかねない点には注意が必要だ。

年末に振込指定の支払いが重なる継続利用者に向く

今回のキャンペーンで最も得をするのは、すでにサービスを一度使っていて、年末に銀行振込指定の支払いが複数控えている法人・個人事業主だ。10月以降3%(税別)だった2回目以降の手数料が1.9%(税別)になり、支払い額が大きいほど差額も膨らむ。売上の入金が年明けになる見込みで、年内の支払いとのタイムラグを埋めたい場合の選択肢になる。

はじめて使う人にとっては料率自体は変わらないが、年末に複数回利用するなら、2回目以降も1.9%(税別)で済む点はメリットになる。いずれの場合も、手数料に見合うのはポイント還元よりも支払いを先送りできることの価値であり、入金予定と支払い期日を照らし合わせたうえで、案件ごとに使うかどうかを判断するとよいだろう。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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