26日、スマホ決済サービス「LINE Pay」と「メルペイ」が、キャッシュレスの普及促進を目的とした業務提携を行なうと発表した。
今夏をめどに「LINE Pay」と「メルペイ」それぞれの加盟店を相互開放し、どちらの決済も利用できるようにするとのこと。
「メルペイ」は、フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリの100%子会社である株式会社メルペイが提供するスマホ決済サービス。
メルカリの売上金をそのまま使えることや、電子マネー「iD」と連携して支払えることが特徴だ。
「iD」との連携が可能なため、他のスマホ決済サービスでは対応していないセブンイレブンやマクドナルドといった大手チェーン店も利用可能店舗に含まれる。
今回の業務提携によってこれらの店舗でも「LINE Pay」による決済が可能になるか…と思いきや、そうではないので注意が必要だ。
以下で詳しく紹介していく。
セブンイレブンはコード決済利用不可
メルペイの公式サイトには「利用できる店舗」としてセブンイレブンやマクドナルドがあがっているが、これらの店舗にはまだQRコード決済のためのシステムが導入されていない。
なぜメルペイが利用可能かというと、上記の通りメルペイが「iD」による支払いが可能なためだ。
一口に「メルペイを使える店舗」といっても、QRコード決済が利用できる場所と「iD」支払いのみに対応している場所が存在するということだ。
そもそもコード決済に対応していない店舗であれば、業務提携が実現してもLINE Payによるコード決済は利用できない。
メルペイのQRコード決済は2019年3月25日からの導入で、対応店舗はまだ多くないため注意したい。
現状のまま加盟店相互開放が行なわれたとしても、セブンイレブンやマクドナルドでのLINE Payのコード決済はできない。
セブンイレブンで「LINE Pay」を利用する方法
セブンイレブンやマクドナルドでは「LINE Payのコード決済が利用できない」と書いたが、セブンイレブンとマクドナルドでも間接的にLINE Payを利用した支払いが可能な手段がある。
リアルカードであるチャージ式プリペイドカードの「LINE Payカード」を使って決済をする方法だ。
「LINE Payカード」はJCBブランドのため、JCB加盟店約3300万店舗で利用できる(※一部、利用不可の店舗もあり)。
セブンイレブンやマクドナルドに限らず、LINE Payに対応していない店舗だとしても、LINE Payカードが利用できれば間接的にLINE Payによる支払いが可能だ。
LINE Payを中心に利用しているユーザーは、「LINE Payカード」を発行しておくのもおすすめだ。
その場合はコード決済ではなく、クレジットカードと同様でLINE Payカードを使った決済となる点には注意が必要だ。
キャッシュレス決済事業者の提携が進む?
現在、決済サービスの普及が進むことで買い物の利便性が高まる一方で、サービスの乱立によって加盟店や利用者目線での複雑化も課題となっている。
今回の業務提携も、加盟店の対応負担の増加やオペレーションの煩雑化、また「どの店舗でどの決済を使えばいいか分からない」とユーザーの利用が複雑化していることが背景にあるようだ。
「LINE Pay」と「メルペイ」の両者は、さらなるパートナーシップ拡大のため他の決済事業者の参画も促している。
他の事業者が競合するのか、それとも今回の2社のように協同する方向へ進んでいくのか要注目だ。
最終更新日:2019/09/18