クレジットカードを選ぶ基準のひとつに「海外旅行保険」がある。そのために海外旅行前にクレジットカードを申し込むというケースもあるだろう。
本記事では、海外旅行保険が付帯するクレジットカードを選ぶ基準と、+αの機能に注目しておすすめのクレジットカードを紹介する。
保険が付帯する条件を確認しよう
旅行保険が付帯するクレジットカードでまず確認したいのが、その保険が適用される条件だ。特に、自動付帯/利用付帯の違いには注意しよう。
- 自動付帯:クレジットカードの会員に自動で適用される
- 利用付帯:旅行に関する対象の支払いにそのカードを利用した場合に適用される
利用付帯の場合、対象の支払いとしては、旅行代金や旅行中に使う交通機関の料金が一般的。ただし、カードによってどこまでが対象範囲となるかは異なるので、詳細は規約を確認しよう。
また、保険が適用される範囲や期間もカードによって異なる。ステータス性の高いカードであれば、カード本会員の家族や家族会員も補償の対象になる場合もある。
旅行保険を目当てにクレジットカードを申し込む場合は特に、自分の旅行に適用されるかどうかを注意して確認しよう。
海外旅行保険付帯のおすすめカード
エポスカード
年会費無料で基本のポイント還元率は0.5%(200円(税込)につき1ポイント)。エポスポイントが貯まり、チャージや商品券、マイルとの交換の他、マルイでの買い物に利用できる。
年4回、会員限定で開催されるセール「マルコとマルオの7日間」でマルイでの買い物が10%オフとなる他、全国10,000店舗以上の優待対象店舗がある。
ウェブからの申込で、指定のマルイ店頭で最短即日発行・受取が可能。
海外旅行傷害保険が利用付帯で最高3,000万円
エポスカードには、利用付帯で最高3,000万円補償の海外旅行傷害保険が付いている。
旅行代金(ツアー料金や交通費等、移動に関する代金)を対象カードで支払うことで保険が適用される仕組みだ。
補償金額は、傷害死亡・後遺傷害で最高3,000万円。その他の補償内容は下記の通り。
傷害治療費用 | 200万円(1事故の限度額) |
疾病治療費用 | 270万円(1疾病の限度額) |
賠償責任(免責なし) | 3,000万円(1事故の限度額) |
救援者費用 | 100万円(1旅行・保険期間中の限度額) |
携行品損害(免責3,000円) | 20万円(1旅行・保険期間中の限度額) |
さらに、海外でケガや病気などの緊急時に頼れる以下のようなサービスもある。
- 緊急医療アシスタントサービス:海外旅行中の不慮のケガ、事故、病気へのサポート。日本語で24時間対応
- キャッシュレス・メディカルサービス:その場で治療費の自己負担なしに治療を受けられる。全世界1,600の病院ネットワーク
エポスカード
年会費 | 無料 |
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還元率 | 0.5% |
旅行保険 | 海外:最高3,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy、モバイルSuica ※チャージによるポイント付与のみ |
国際ブランド |
楽天カード
年会費無料、還元率1.0%(100円につき1ポイント)という高還元率カード。電子マネー「楽天Edy」機能を搭載することもできる。
もともと高還元率だが、SPU(スーパーポイントアッププログラム)という楽天のポイントプログラムを利用することで、楽天市場で大幅なポイントアップが可能だ。
海外傷害旅行保険が利用付帯で最高2,000万円
楽天カードには、海外旅行傷害保険が利用付帯している。利用付帯の条件は、日本を出国する以前に募集型企画旅行の代金を楽天カードで支払っていること。
保険の対象となるのは、楽天カードの本会員と家族カード会員。対象期間は、日本出国日から3カ月後の午後12時(24時)までの旅行期間。
傷害死亡・後遺傷害の補償額が最高2,000万円で、その他の補償内容は以下の通り。
傷害治療費用 | 200万円(1事故の限度額) |
疾病治療費用 | 200万円(1疾病の限度額) |
賠償責任(免責なし) | 2,000万円(1事故の限度額) |
救援者費用 | 200万円(年間限度額) |
携行品損害(免責3,000円) | 20万円(年間限度額) |
また、海外旅行中の緊急医療をサポートするサービスとして、海外アシスタントサービスがある。
- 海外アシスタントサービス:渡航先から24時間・年中無休で電話で利用できるサービス。日本語対応で、病院の紹介や保険金の請求手続きを案内してもらえる
楽天カード
楽天SPUで最大14倍還元。ポイントアップキャンペーンの多さも魅力
- 年会費無料、いつでも1%還元の高還元率
- 楽天市場なら常時3%還元
- ポイントアップキャンペーンを常時開催
- 楽天ペイなら1.5%還元
楽天経済圏の必須アイテム、カード所持だけで楽天グループの決済に+2倍される。海外保険も付帯。
年会費 | 無料 |
---|---|
還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |
アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード(アメックス・ゴールド)
ステータスカードとして有名なアメックスのゴールドカード。年会費31,900円(税込)がかかるが、それにふさわしい特典・サービスが付帯している。
たとえば、国内外約200店のレストランで、所定のコースメニュー2名以上予約で1名分が無料になる「ゴールド・ライニング by 招待日和」などは人気のサービスのひとつ。
継続特典として、会員向け旅行予約サイト「ザ・ホテル・コレクション」の国内対象ホテルで使える15,000円クーポンや、スターバックス特典(ドリンクチケット3,000円分)プレゼントなどもある。
また、トラベル関連の特典・サービスも充実しており、国内外1,200ヶ所以上の空港VIPラウンジを利用できる「プライオリティ・パス・メンバーシップ」に無料で登録できる。
その他にもさまざまな特典・サービスが充実。次に紹介するように、保険・補償が手厚いのも大きな特徴だ。
海外傷害旅行保険が利用付帯で最高1億円
アメックス・ゴールドには、海外傷害旅行保険が利用付帯している。2021年6月30日までは自動付帯+利用付帯だったが、2021年7月1日以降はすべて利用付帯となっている。
ステータスカードであるアメックス、しかもゴールドカードらしく、傷害死亡・後遺傷害の補償額は最高1億円という手厚い補償。その他の補償内容は以下の通り。
傷害治療費用 | 300万円 |
疾病治療費用 | 300万円(1疾病の限度額) |
賠償責任 | 4,000万円 |
救援者費用 | 400万円 |
携行品損害 | 50万円 |
乗継遅延・出航遅延・欠航・搭乗不能・受託手荷物遅延費用 | 2万円 |
受託手荷物紛失費用 | 4万円 |
上記の補償以外にも、海外旅行に「航空便遅延費用補償」が利用付帯している。
この補償では、航空便の遅延により臨時に出費した宿泊料金や食事代、手荷物の到着遅延・紛失により負担した衣類や生活必需品の購入費用を補償してもらえる。
また、アメックス・ゴールドの海外旅行傷害保険は、家族カード会員も対象で、傷害死亡・後遺障害保険金最高5,000万円の海外旅行傷害保険が付帯する。
充実のプロテクションサービス
旅行保険以外にも、アメックス・ゴールドには、以下のようにアメックスカードならではの「プロテクション」サービスがある。
スマートフォン・プロテクション | 購入後2年以内の対象となるスマホの破損時の修理代金を年間・通算最大5万円まで補償 |
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オンラインプロテクション | インターネットの不正利用による損害を全額補償 |
リターン・プロテクション | カードで購入した商品の返品を店舗が受け付けない場合、購入日から90日以内であればアメックスが代わりに払い戻し |
ショッピング・プロテクション | 国内外問わず、購入から90日以内の破損・盗難を1名年間最高で500万円まで補償 |
キャンセル・プロテクション | 急な出張や病気・ケガによる入院などで旅行やチケット購入済のコンサートをキャンセルする場合の損害を補償 |
プロテクションごとに適用条件があるので、詳細は規約を確認してほしい。
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
年会費 | 31,900円(税込) |
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還元率 | 0.5% |
旅行保険 | 国内:最高5,000万円(利用付帯) 海外:最高1億円(利用付帯) |
補償内容を確認の上、自分にあった保険を選ぼう
クレジットカードの紹介に置いて、カード付帯の海外旅行保険は、自動付帯/利用付帯という利用条件と最高補償額のみ紹介されるケースが多い。
しかし、現実的に利用機会が多いのは、傷害治療費用や疾病治療費用になる。カードに申し込むときは、最高補償額だけでなく、詳細な条件や補償内容も確認しておこう。
海外旅行の機会が多いのであれば手厚い補償内容の保険のほうが安心できるし、家族も一緒に海外に行くことが多いのであれば家族も補償対象となる保険が望ましい。
どのような保険がベストなのかは、一人ひとりの海外旅行事情によるので、比較検討した上で、自分の海外旅行パターンに合った保険が付帯したカードを選んでほしい。