LINE PayとPayPay、LINEとZホールディングスの経営統合でどうなるのか?記者会見から紐解く

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2019年11月18日、LINEとYahoo!JAPANを運営するZホールディングスは共同で記者会見を開き、経営統合することで基本合意に達したと発表した。

LINE、Zホールディングスの経営統合記者会見

統合の会社の体制

統合後は、ソフトバンクとネイバー社が50%ずつ株式を持ち合うジョイントベンチャーを通して、Zホールディングスを傘下に収める。Zホールディングスは東証一部上場を維持し、一般の株主も35%ほどの比率になる見込みという。

LINEとZHDの統合スキーム

統合後は、ソフトバンクの連結子会社とし、LINEはネイバー社の連結対象から外れることになる。

記者会見に登壇したZホールディングス社長の川邊健太郎氏は、統合後、日本・アジアから世界をリードするAIテックカンパニーを目指すということを発表した。

LINE、Zホールディングスの経営統合記者会見

繰り返し対等な経営統合ということを川邊社長は繰り返し強調していたが、統合スキームを見るとZホールディングスにLINEが吸収されたようにも見える。経営統合後のZホールディングスの社長は現任の川邊氏が就任する。

統合に至った理由は決済サービスの競争激化なのか?

統合の理由として、ヤフーとLINEも含めた周辺環境の競争激化があるとLINEの出澤剛社長は語る。

LINEもPayPayも決算の発表でそれぞれ大幅な赤字を出したが、決済サービスの競争激化が統合のきっかけになったのか、との記者の質問に対し「特別にスマホ決済の赤字というわけではなく、大きな目線でパーツの一つとしてではあるが、トリガーとしてはそれではない。」と強調した。

統合の理由と挙げられた理由は以下の2つの強い危機感だという。

1.グローバルジャイアントの存在(中国と北米)
GAFAをはじめとして、研究開発費、従業員数、営業利益、時価総額で大きく差を開けられており、これらに対抗してく必要がある。

2.テクノロジーで解決できる日本の社会課題がまだまだある。
労働人口減少、生産性、自然災害など、まだまだ解決できる課題は多く、これらに取り組む必要性があるということだった。災害の点においては、ヤフーの災害情報とLINEのネットワークなど連携して活用する余地がありそうだ。

PayPayとLINE Payはどうなる?

PayPayとLINEP Payの統合について、今後の動向が気になるところだが、やはり記者会見でもスマホ決済の動向に関する質問が相次いでいた。

繰り返し強調されたのは「現時点で細かい点は何も決まっておらず、経営統合後にどのようにしていくかを考えていく」ということだった。

また、経営統合まではこれまでと同様に、両社競合としてそれぞれに切磋琢磨していくとも両社長は語った。

ユーザー数で比較

PayPayは、11月17日に登録ユーザー数が2000万人を突破したと発表したばかり。2018年10月のリリースであることを考えると、ほぼ1年で爆発的にユーザーを伸ばしてきたことになる。

一方のLINE Payは2014年12月にサービスローンチして以来順調にユーザー数を伸ばし、国内ユーザーで3690万人、グローバルユーザーは5000万人以上と先行しており、海外展開も行っている点が特徴的だ。

両社ともスーパーアプリを目指す

LINEは当初から金融から生活まであらゆるサービスの土台となるスーパーアプリを目指していたが、国内の競争激化が今回の経営統合を後押ししたことになる。

PayPayも以前の記者会見で、スーパーアプリを目指す方向性を打ち出しており、Eコマースに強いヤフーの基盤と、ソーシャルコミュニケーションアプリに強いLINEの基盤を活用し、いずれかのアプリに集約していくことにはなりそうだ。
LINE、Zホールディングスの経営統合記者会見

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執筆・編集:池田星太

大人のクレジットカード編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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