法人クレジットカードとして、法人代表者や個人事業主に定評のある、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード(アメックスビジネスゴールド)。
ステータス性が高くカッコイイという印象はあるものの、実際にどのような特典やメリットがあるのだろうか。
今回はアメックスならではの特典にフォーカスをあてて、アメックスビジネスゴールドカードが本当に使えるカードなのか、一般的な法人クレジットカードと比較しならがら検証したいと思う。
目次
トラベルサービス
アメックスビジネスゴールドは海外旅行(出張)に関連するサービスや機能が充実している。
国内の空港ラウンジを利用可能
アメックスビジネスゴールドは、国内28空港、海外2空港の空港ラウンジを、カード会員本人と同伴者1名まで無料で利用できる。
海外の空港ラウンジを利用できるプライオリティパスが付帯していないのは少し残念なところだ。
海外でも日本語でサポート「オーバーシーズ・アシスト」
現地のレストラン・ホテルの予約から緊急時の相談まで、24時間日本語で対応してくれるオーバーシーズ・アシストに対応している。
海外で利用できるコンシェルジュサービスと考えても良いだろう。
旅行保険
アメックスビジネスゴールドは、海外旅行傷害保険が最高1億円まで付帯している。
これはクレジットカードの保険金額としては最高レベルの補償と言える。
1億円のうち、5000万円は自動付帯となっており、カードの決済がなくても保険が適用されるので、カードを複数枚使い分けている方にもうれしい内容だろう。
海外旅行傷害保険細かい補償内容(カード決済した場合)を見てみると、
- 傷害死亡・後遺障害保険金:最高1億円
- 傷害治療費用保険金:最高300万円
- 疾病治療費用保険金:最高300万円
- 賠償責任保険金:最高4,000万円
- 携行品損害保険金:1旅行期間中最高50万円
- 救援者費用保険金:最高400万円
特に他人を死傷させたり、他人のもの(レンタル品など)を壊した場合などの賠償責任保険については最高4,000万円まで補償しており、海外への出張などで、ビジネスへのリスクを軽減させる意味でも、高いスペックを持っていると言える。
マイルを貯めるに有効か?
以下の航空会社のマイルに2000ポイントごとに1000マイルと交換出来る。
ただし、航空会社のマイル交換プログラムに事前に登録する必要がある。
ANAの場合は、別途「メンバーシップ・リワード・ANAコース」年会費5,000円(税別/年間)が必要となる。
カードの利用で貯まったポイントの使い道としてはマイルへの交換は比較的条件が良いので、マイルへ交換するのはアリ。
もしANAマイルを効率的に貯める目的があるならば、アメックスビジネスゴールドと同様なスペックを持った「ANAアメックスゴールドカード」があるので、そちらを利用した方がマイルは貯まるだろう。
独自の補償プロテクション
アメックスビジネスゴールドで他のゴールドカードの特典と特に違うのが、4つのプロテクションと呼ばれる補償サービスだろう。
- キャンセル・プロテクション
- リターン・プロテクション
- ショッピング・プロテクション
- オンライン・プロテクション
特にキャンセルプロテクションとリターン・プロテクションは他の法人クレジットカードでは見られない使える補償サービスとなっているので注目したいところである。
キャンセル・プロテクション
突然の病気や怪我で予定していた航空券やホテルのキャンセルやコンサートのチケットなどの費用のキャンセル費用を年間10万円まで補償してくれる。
配偶者や子供が原因の場合でも対象。
ただし、怪我や病気については、基本的には入院が必要なものと考えておいた方がよい。
リターン・プロテクション
カードを使って購入した商品を万が一購入店が受け付けてくれない場合にアメックスが変わって払い戻しをしてくれる補償サービス。(1商品3万円相当、年間最高15万円まで)
ショッピング・プロテクション
国内海外問わず、ビジネスゴールドカードで購入してから90日以内に生じた破損・盗難などの損害を1年間500万円まで補償してくれる。
一部適用対象外の商品もあり、例えば、パソコンや携帯電話は補償の対象外となっている。
オンライン・プロテクション
インターネット場での不正利用を全額補償してくれる。
このサービスは一般的なクレジットカードに付帯しているサービスでもある。
独自のビジネスサポート
会員限定のビジネスラウンジ「ミーティング・スクエア」
帝国ホテル東京の5階に、アメックス・ビジネスゴールド、アメックス・ビジネス・プラチナの会員専用のラウンジがある。
無料のWi-Fi、ドリンク、各種新聞・雑誌が完備し、落ち着いた空間でクライアントとの打ち合わせや仕事に集中できる。
月会費制で22,000円(税込)かかるが、利用料を都度支払う必要はない。
格式高いホテルで専用のラウンジを利用することはまさにビジネスマンの憧れでもある。
グルメサポート
ビジネス・ダイニング by ぐるなびというサービスではコンシェルジュがエリアや予算、人数など希望に応じて最適なレストランの提案と予約を行ってくれる。
忙しい経営者にはちょっとした秘書代わりになってくれるサービスとなっている。
福利厚生
ライフサポート・サービス「クラブオフ」では、75,000以上の契約施設を特別料金で利用出来るサービスがVIP会員年間登録料が無料で利用できる。
社員などで追加カードを発行している場合には、追加カードの会員も利用可能なので、福利厚生の一つとしてPRすることも可能だろう。
年会費分の価値はある?
三井住友ゴールドカードは年会費が初年度無料・翌年度以降11,000円(税込)であることを考えると、34,100円(税込)の年会費は一般的にゴールドカードと言われるクレジットカードに比べると高めの値段設定だ。
しかし、アメックス・ゴールドはクレジットカードの中でも高ステータスカードとして価値は認められており、上記以外にもさまざまな手厚いサービスが受けられる。
ただ、ひとつ残念なのはプライオリティ・パスがついていない点だろう。
理由としては、アメックス・ビジネスゴールドを保有している人はビジネスクラス以上を利用する人が多いと想定し、そのためプライオリティ・パスがなくても各航空会社のラウンジを利用するだろうとの意図がうかがえる。(ビジネスクラス以上は各航空会社のラウンジの利用ができる)
サービス、補償、ステータスどれをとっても申し分なく、年会費は高いが払う価値は十分にあるといえる。
法人代表者や個人事業主など、立場がある方にはおすすめしたい一枚である。