クレジットカードは、街中やインターネットでのショッピングに限らず、さまざまな場面で利用できるようになっている。
そのひとつが、結婚式費用の支払いだ。
式場によって対応に差はあるが、結婚式費用の支払いにクレジットカードを利用できる式場は増えている。
クレジットカードを利用するメリットとしては、支払いを先延ばしにできること、そしてまとまったポイントを獲得できることが大きい。
ただし、結婚式費用をクレジットカードで支払う場合、ショッピング枠と呼ばれる限度額に達してしまう可能性がある。
限度額に達してしまうと、それ以上のカード利用阿できなくなり、次の支払い日までカードが一時停止となってしまう。
これを防ぐために、結婚式費用をクレジットカードで支払う場合、あらかじめ限度額の一時増額をしておくことをおすすめする。
本記事では、結婚式費用のクレジットカード支払いを行う際に注意すべき点とともに、おすすめのクレジットカードを比較しながら紹介する。
カード払い可能な会場を選ぼう
結婚式の費用をクレジットカードで支払えるかどうかは式場によって異なるが、対応している式場は多い。
結婚式場の検索サイトなどでは、クレジットカードでの支払いが可能という条件で式場を検索することもできる。
結婚式においてクレジットカードでの支払いを希望する場合、まずはそういったサイトで式場を探すと良いだろう。
また、JCBの公式サイトではカード利用可能な結婚式場を検索できたり、三井住友カードの公式サイトではカード利用可能なおすすめのホテルを紹介していたりする。
すでにこれらのカード会社が発行するカードを持っている人、あるいは申込を決めている人は参考にしてほしい。
クレジットカードを利用するメリット
結婚式の費用の支払いにクレジットカードを利用するメリットとして大きいのが、高額な費用の支払いを先延ばしにできることと、まとまったポイントがつくことだ。
ウェディング情報サイト「マイナビウェディング」の記事では、結婚式の費用について、以下のような記載がある。
結婚式をした先輩カップルへのアンケートによると、結婚式にかかった費用の総額は【200万円~250万円が最も多く12.8%】、次に【300万円~250万円(12.2%)】、【150万円~200万円(11.7%)】という結果に。
ご祝儀で賄える分や、親からの援助が受けられる場合もあるとはいえ、自己負担額もそれなりのものになる。
また、結婚式の費用を支払うタイミングは、式場によって異なるが、契約成立時に内金を支払い、式の内容や参加人数が決定したタイミングで残りの金額を支払うというケースが多い。
結婚式場の中には、内金以外の支払いを当日もしくは後日支払いで対応してくれるところもあるが、それでもそれほど猶予があるわけではない。
そんなときにクレジットカード払いが利用できると、一回払いでも一ヵ月ほどは支払いを先延ばしできるので、支払い金額の用意が楽になる。
ボーナス払いや分割払いが利用可能なカードであればなおさらだ。
また、支払い金額の準備には特に不安はなくても、高額な費用に対してポイントがつくのは大きいだろう。
たとえば、100万円の支払いをポイント還元率1.0%のカードで行えば、1万ポイントを一気に獲得できることになり、かなりお得だ。
マイル獲得やポイントからマイルへ高レートで移行可能カードを利用して、新婚旅行に活用するという使い方もできる。
インビテーションの可能性
クレジットカードのなかでも、ステータス性の高いゴールドカードやプラチナカードなどは、申し込むためにカード会社からのインビテーション(招待)が必要なものがある。
インビテーションの条件は公表されているわけではないが、一般的に、下位カードで一定の利用実績を積むことが条件のひとつとなっていることが多いと考えられる。
ステータス性の高いカードほど、下位カードで大きな金額を利用することが必要とされるようなので、結婚式代のようなまとまった出費はチャンスだ。
インビテーションを狙うカードの下位カードで結婚式の費用を支払うことで、大きな利用実績ができ、インビテーションの可能性が高まると言えるだろう。
限度額に注意
結婚式の費用をクレジットカードで支払う場合、注意したいのが限度額だ。
クレジットカードにはショッピング枠というひと月分のショッピング利用上限額が設定されており、これを超えての利用はできない。
月の途中でショッピング枠に達してしまった場合、引き落とし日(支払い日)にひと月分の利用金額が引き落とされるまで、カードの利用が一時停止となる。
キャッシング機能も付いているカードの場合、ショッピング利用とキャッシング利用の両方を合わせた利用限度額が設定されているので、キャッシング利用にも注意が必要だ。
結婚式の費用は数十万円~百万円以上の支払いになることもあるので、一般的なクレジットカードの設定だと、限度額以上になってしまうことが多い。
そこで、結婚式の費用をクレジットカードで支払う前に行っておきたいのが、限度額の一時増額だ。
一時増額の方法
クレジットカードの利用限度額は、カード申込時の審査の際に決定するが、支払い遅延などを起こさず、利用実績を積むことで増額が可能になる。
また、カードによっては、一定期間のみ限度額を増額する一時増額(一時増枠)が可能だ。
限度額の増額時には審査が行われるが、一時増額のほうが審査に通りやすい。
一時増額の方法は、カードによって違いがあるが、ほとんどの場合、カード会員向けWebサービスから申し込むか、電話で申し込むかのいずれかで申し込みができる。
電話での申込の場合、カード会社によっては、結婚式の日にちや会場などの確認や、実際の見積書の提出を求められるケースもあるという。
Webサービスからの申込のほうが比較的簡単な手続きで済むことが多い。
クレヒスに要注意
一時増額に対応しているカードで、結婚式のための一時増額を申し込む場合、断られることはあまりないと思う。
しかし、それまでの利用実績によっては一時増額ができない可能性も出てくる。
具体的には、それまでに支払い遅延を繰り返していたり、大幅な支払い遅延があったりした場合、一時増額ができない可能性がある。
また、あまりないと思うが、一時増額の申込時点で支払い遅延があり、まだ支払いをしていない場合、一時増額はまず無理だろう。
結婚式代の支払いにクレジットカード利用を考えている場合、いつも以上に日頃のクレジットカードの利用と支払いには気をつけるようにしてほしい。
一時増額ができない場合
結婚式の費用をクレジットカードで支払いたいが、限度額に達してしまい、一時増額もできない場合でも、クレジットカードを利用する方法はある。
ひとつは、分割払いやボーナス払いなどの一括払い以外の支払い方法の利用、もうひとつは複数のクレジットカードで分割して支払う方法だ。
分割払いやボーナス払いで支払う
分割払いやボーナス払いの支払い方法の利用可否は、カードによって異なる。
限度額や一時増額に不安がある場合、式場探しの際にクレジットカード利用可否と合わせて、そのクレジットカードで利用可能な支払い方法も再確認しておこう。
特に、一定のボーナスが出る見込みのある人は、ボーナス一括払いが便利だ。
ボーナス一括払いでは、手数料がかからず、支払いを一般的なボーナス月まで引き延ばせる。
限度額もしくは一時増額に問題はなくても、すぐにまとまったお金が引き落とされるのは苦しいという場合も、ボーナス払いがおすすめだ。
複数のカードで分割して支払う
手持ちの複数のカードもしくは新たに複数のカードに申し込んで、結婚式代を分割することで、個々のカードが限度額に引っ掛かることなく、一時増額も行わずに支払いが可能だ。
ただし、この方法を利用できるかどうか、結婚式場によって異なる。
限度額や一時増額に不安がある場合、式場探しの際にクレジットカード利用可否と合わせて、この方法の利用可否も式場に確認しておこう。
この方法では、複数のカードを使うことで、一枚ごとのカードのポイント獲得は少なくなるが、数種類のポイントを貯めることができるというメリットがある。
注意点としては、手持ちのカードを利用する場合は問題ないが、新たに複数のカードに申し込む場合、通常より審査に落ちる可能性が高くなるということだ。
カードの申込状況は信用機関に登録されているクレジットヒストリーにより、どのカード会社でも確認ができる。
一度に申し込むのではなくて、二人で申込をわけたり、一定期間経ってから次のカードを申し込んだりするように気をつけたい。
結婚式費用の支払いにおすすめのカード
結婚式費用をクレジットカードで支払う場合、還元率の高いカードがおすすめだ。
そして、一時増額に対応しており、審査が厳しくないクレジットカードのほうが良いだろう。
まだ、結婚式費用の支払いのために新たにクレジットカードを申し込むのであれば、その後も使う機会の多い、日常の買い物でもお得なカードだとなお良いだろう。
これらの条件を踏まえて、本記事では以下のカードを紹介する。
- JCB CARD W
- 楽天カード
- 三井住友カード(NL)
この3券種を、結婚式費用の支払いにおいて押さえるべきポイントで比較すると下表のようになる。
券種 | JCB CARD W | 楽天カード | 三井住友カード(NL) |
---|---|---|---|
発行会社 | JCB | 楽天カード | 三井住友カード |
年会費 | 無料 | 無料 | 永年無料 |
還元率 | 1.0% | 1.0% | 0.5% |
ポイントプログラム | Oki Dokiポイント | 楽天スーパーポイント | Vポイント |
一時増額 | 〇 | 〇 | 〇 |
JCB CARD W
Web申込・39歳以下限定で申し込めるJCBオリジナルシリーズのカード。
通常のJCBオリジナルシリーズとは違い、年会費無料・ポイント2倍で高還元率のお得なカード。
カード利用で貯まるOki Dokiポイントはさまざまなポイントに移行可能で、マイルへの移行も可能。
一時増額は、会員向けWebサービス「MyJCB」もしくは電話のいずれでも可能。
MyJCBでは確認・審査に即時対応で、上限は500万円。
電話では確認・審査は即時~最大3営業日かかるが、上限なし。
一時増額の有効期間は、申込日が1~15日の場合、申込日から2カ月後の支払い日まで、申込日が16日~末日の場合、申込日から3カ月後の支払い日までとなる。
JCB CARD W
年会費無料で還元率2倍のお得なJCBカード
サービス、還元率、保険、サポートなどクレジットカードの機能をバランスよく備えている人気のカードである。女性にはJCB CARD W plus Lもおすすめ。
年会費 | 無料 |
---|---|
還元率 | 1.0%〜5.5% ※最大還元率はJCB PREMO(or nanacoポイント)に交換した場合 |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | QUICPay、Apple Pay |
国際ブランド |
楽天カード
年会費無料、高還元率1.0%で、誰でも申し込みやすいカード。
楽天市場を始めとした楽天グループのサービス利用でポイントが大幅アップする。
カード利用により貯まったポイントは、同じく楽天グループのサービスで利用できるので、楽天ユーザーにおすすめ。
一時増額は、会員向けWebサービス「楽天e-NAVI」にて行うことができる。
一時増額の有効期間は、増額後2カ月間。
楽天カード
楽天SPUで最大14倍還元。ポイントアップキャンペーンの多さも魅力
- 年会費無料、いつでも1%還元の高還元率
- 楽天市場なら常時3%還元
- ポイントアップキャンペーンを常時開催
- 楽天ペイなら1.5%還元
楽天経済圏の必須アイテム、カード所持だけで楽天グループの決済に+2倍される。海外保険も付帯。
年会費 | 無料 |
---|---|
還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |
三井住友カード(NL)
年会費永年無料、通常還元率0.5%のカード。カード会社としての歴史と信頼のある三井住友カード発行という安心感がある。一時的なカード利用枠引き上げも可能。
旅行関連の割引や、海外旅行傷害保険が付帯(利用付帯)しているので、挙式後の新婚旅行などでも活躍するカードだ。
また、通常還元率は平均的だが、対象のコンビニ・飲食店でのスマホのVisaのタッチ決済・Mastercard®タッチ決済でポイント最大7%還元となる。
【対象の店舗】
セイコーマート※1、セブン-イレブン、ポプラ※2、ミニストップ、ローソン※3、マクドナルド、モスバーガー※4、サイゼリヤ、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉、ジョナサン、夢庵、その他すかいらーくグループ飲食店※5、ドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェ、かっぱ寿司、ケンタッキー・フライド・チキン、デイリーヤマザキ
※1:タイエー、ハマナスクラブ、ハセガワストアも対象。
※2:生活彩家も対象。
※3:ナチュラルローソン、ローソンストア100、ローソンスリーエフも対象。
※4:モスバーガー&カフェも対象。
※5:ステーキガスト、から好し、むさしの森珈琲、藍屋、グラッチェガーデンズ、魚屋路、chawan、La Ohana、とんから亭、ゆめあん食堂、桃菜、八郎そば、三〇三も対象。
*最大7%内訳(通常ポイント0.5%+スマホのタッチ決済利用6.5%)
*商業施設内の店舗など、一部ポイント加算の対象とならない店舗があります。
*iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。
*一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。
*ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
*Google Pay™ で、Mastercard®タッチ決済はご利用いただけません。ポイント還元は受けられませんので、ご注意ください。
三井住友カード(NL)
Vポイントが貯まる!ナンバーレス、タッチ決済対応の三井住友カード
対象のコンビニ・飲食店でのスマホのVisaのタッチ決済・Mastercard®タッチ決済でポイント最大7%還元*
*最大7%内訳(通常ポイント0.5%+スマホのタッチ決済利用6.5%)
*商業施設内の店舗など、一部ポイント加算の対象とならない店舗があります。
*iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。
*一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。
*ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
*Google Pay™ で、Mastercard®タッチ決済はご利用いただけません。ポイント還元は受けられませんので、ご注意ください。
年会費 | 永年無料 |
---|---|
還元率 | 0.5~7% |
旅行傷害保険 | 海外:2000万円(利用付帯) |