三井住友カードの支払い方法の一つに「マイ・ペイすリボ」がある。
カードを発行した際に、この支払方法を利用すべきか迷う人も多いのではないだろうか。
マイ・ペイすリボを利用すると毎月支払う金額が一定になるため便利な反面、金利15%という高い手数料が発生するというデメリットを忘れてはならない。
それを踏まえた上で、マイ・ペイすリボの特徴やメリットとデメリット、手数料なしで利用できるお得な使い方、解約方法について詳しく解説していく。
※2020年2月3日より、券面と名称がリニューアルされた【旧名称:三井住友VISAカード】
目次
三井住友カードとは
マイ・ペイすリボを提供する三井住友カードは、創業40年以上の三井住友カードが発行する老舗クレジットカードだ。
国内外で利用できる日本初のVISAカードとして誕生し、会員数は2,400万人以上を誇る。
その歴史から信頼性やステータス性が高いクレジットカードとして有名なため、ビジネスシーンやプライベートでも一目置かれることだろう。
「三井住友カード(クラシック)」「三井住友カード デビュープラス」「三井住友カード ゴールド」「三井住友カード プラチナ」など、ニーズに合わせた幅広いカードを展開しており、自分にぴったりな一枚を見つけられるはずだ。
カードによって内容は異なるが、国内・海外旅行傷害保険や盗難保険など、付帯サービスが充実している点も大きなメリットである。
※2020年2月3日より、券面と名称がリニューアルされた【旧名称:三井住友VISAカード】リボ払い「マイ・ペイすリボ」とは
「マイ・ペイすリボ」とは三井住友カードのリボルビング払い(以下、リボ払い)システムの名称で、申し込みの際にデフォルトで選択できる支払い方法である。
通常の1回払いであれば、利用した金額を全て翌月に支払うことになる。
しかし、マイ・ペイすリボは利用した金額よりも毎月の支払金額を少なくすることができるのだ。
例えば毎月1万円支払うよう設定した場合、10万円利用しても翌月に支払うのは1万円のみとなる。
そして、利用金額を完済できるまで毎月決まった金額を支払い続けることになるのだ。
手数料が発生する
毎月決まった金額のみを支払うマイ・ペイすリボは、家計の負担を軽減できるためお得に感じられるかもしれない。
しかし、リボ払いの最大のデメリットである「手数料」が発生することを見逃してはならない。
本来であれば一括で支払うべきところを、長い時間をかけて支払うことになるので、カード会社への借金を返済していくイメージに近い。
そのため、マイ・ペイすリボの限度額を超えた分の金額には、金利15%もの手数料が発生することになるのだ。
一度設定すると毎月一定の金額しか返済できないため、カードを使う度に手数料の負担は重くのしかかってくる。
マイ・ペイすリボを設定する際は、手数料を念頭に置いて慎重に検討すべきであると言えよう。
支払いは月5,000円から
マイ・ペイすリボの支払い金額は、毎月最低5,000円からとなる。
月の支払いを500円や1,000円といった少額には設定できないので注意しよう。
例えば毎月の支払い金額を1万円に設定し、実際に利用した金額が8,000円であった場合、翌月に8,000円を一括で支払うことになる。
実際に利用した金額が2万円になった場合は、翌月に1万円のみ支払って残りはそれ以降に支払うことになる。
全ての支払いがリボ払いになる
マイ・ペイすリボは、一度設定するとそれ以降の支払いが全てリボ払いとなってしまう。
1,000円分の買い物は一括で、5万円分の買い物はリボ払いでといったような使い分けができないのだ。
なお、マイ・ペイすリボに設定していない三井住友カードであれば、買い物の度に支払い方法を選択することができる。
1回払い、分割払い、リボ払い、ボーナス払いなど状況に応じて支払い方法を選択したい場合は、マイ・ペイすリボはおすすめできない。
分割払いとの違い
利用金額を複数回に分けて支払うと聞くと、分割払いが思い出されるかもしれない。しかし、分割払いとリボ払いは全く異なる支払い方法だ。
まず、分割払いは3回や12回といったように、指定した回数で利用金額を支払っていくことになる。
12万円の買い物を3回払いにすれば1回あたり4万円、12回払いにすれば1万円というように、支払い金額も支払い回数によって変動する。
一方、リボ払いは毎月の支払い金額が一定で支払い回数に指定がない。
12万円の買い物でも30万円の買い物でも、毎月の支払い金額を1万円にしていれば1万円を払い続けることになるのだ。
また、金利手数料の面でも違いが見られる。
三井住友カードのマイ・ペイすリボの金利は15%で、分割払いは12.0~14.75%と設定されており、マイ・ペイすリボの方が手数料の負担は大きくなるのだ。
マイ・ペイすリボのメリットとデメリット
メリット
手数料が発生するマイ・ペイすリボではあるが、メリットも存在する。
以下に紹介する点を踏まえて、あえてマイ・ペイすリボを選択するユーザーもいるようだ。
年会費が安くなる
マイ・ペイすリボに登録した上で、年1回以上のカード利用があると年会費が安くなる特典がついている。
改定により、2021年2月支払い分から「マイ・ペイすリボ」を登録のうえ、年1回以上のリボ払い手数料の支払いがある事が年会費の特典条件となります。
中でも三井住友カード(クラシック)や三井住友アミティエカードの場合は、年会費が無料になるのでお得だ。
三井住友カード ゴールドや三井住友カード プライムゴールドなどは、年会費が半額になる。
年会費の高いゴールドカードの場合は、年間5,000円以上の割引につながることになる。
ポイントが2倍になる
マイ・ペイすリボやリボ払いで支払いを行い、手数料が発生した場合はポイントが2倍付与される。
月額の支払金額以下しか利用しなかった際は、手数料が発生しないのでポイントは通常のままだ。
ポイントをとにかく貯めていきたいという人には有効であるが、ポイントUPモールやココイコ!などポイントを効率的に貯める方法は他にもある。
よく吟味してマイ・ペイすリボの利用を検討すべきだろう。
ショッピング保険が適用される
三井住友カードでリボ払いを利用すると、ショッピング保険が適用される。
ショッピング保険とは、クレジットカードで購入した商品が壊れてしまったり、盗難の被害にあってしまったりした場合の損害を補償してもらえるサービスだ。
これは、通常の1回払いでは適用されない保険である。
しかし、高額な家電製品などはメーカーの保証も付帯しているため、比較検討することをおすすめする。
デメリット
マイ・ペイすリボにはデメリットも存在する。
メリットとデメリットをよく確認した上で、マイ・ペイすリボの利用価値があると判断した場合は活用するとよい。
リボ払いの手数料が負担になる
マイ・ペイすリボの最大のデメリットは、未払い残高に対して手数料が発生することだ。
金利は15%となっているため、その負担は決して少なくない。
例えば、10万円の未払い残高がある場合は月額1,250円の金利手数料が発生し、50万円の未払い残高の場合は手数料が月額6,250円となる。
初めのうちは手数料の負担も気にならないだろうが、カードを使えば使うほど未払い残高がかさんでいき、気づけば手数料で年間数万円を負担することになりかねない。
毎月支払う金額が一定であるとは言え、本来支払わなくてもよいお金を長期的に出費することになるのは痛手だ。
お金に全く余裕がないという時以外は、手数料というデメリットの方が大きく感じられるだろう。
獲得できるポイントよりも金利手数料の方が高い
マイ・ペイすリボの手数料が発生した場合は、ポイントが2倍になるメリットを紹介した。
しかし、獲得できるポイントよりも金利手数料の方が高いため、結果的に損をしてしまうことになるのだ。
ポイントが2倍になると、カード利用金額の約0.5%が割増しされてお得になる。
一方で、マイ・ペイすリボの金利は15%で、月ごとでも1.25%となるため、メリットがデメリットを超過していると言える。
ポイントが2倍になるという理由だけでマイ・ペイすリボを選択するのは、賢明な判断とは言えないだろう。
マイ・ペイすリボの特典を手数料無料で受ける方法
マイ・ペイすリボの最大のメリットは、年会費が無料もしくは割引されることだ。
実は、この特典だけを受けて年会費を節約し、手数料は支払わなくてよい手段が存在する。
マイ・ペイすリボは、毎月の支払額以内の金額の利用であれば手数料が発生しない。
この仕組みを利用して、マイ・ペイすリボの支払額をクレジットカードの限度額いっぱいまで引き上げればよいのだ。
クレジットカードの限度額を超えてカードを利用することはできないので、手数料の発生するリボ払いになることは一切ない。
この仕組みを利用すると、マイ・ペイすリボの特典だけを享受できるのである。
なお、マイ・ペイすリボに登録すると買い物の度に支払い方法を選ぶことができなくなる。
購入する商品やサービスによって分割払いやボーナス払いを使い分けたい場合は、マイ・ペイすリボに登録すべきでない。
手数料が発生しないのでポイント2倍にはならない
マイ・ペイすリボのメリットとして、手数料が発生したらポイントが2倍になることを解説した。
しかし、今回紹介したカードの利用限度額を毎月の支払額に設定する方法では、手数料が発生しないのでポイント2倍の特典を受けることはできない。
しかし、手数料の方がポイントよりも高くつくので、この特典は切り捨てても問題ないだろう。
支払額を利用限度額に設定する方法
マイ・ペイすリボの支払額を変更するためには、三井住友カードの会員サイト「Vpass」を利用する必要がある。
Vpassにログインしたら、まずは「ご利用可能額を確認する」から現状の利用限度額を把握しよう。
確認の際にクレジットカードの有効期限と、カード裏面に記載されている3桁の番号であるセキュリティコードの入力が求められる。
スムーズに入力するためにも事前に準備しておくとよい。
入力後に「次へ進む」をクリックすると、利用限度額が表示される。
その中の「内リボ払い」の金額を使用することになるので、間違いのないようにメモをとっておこう。
次に、「リボ払い&キャッシング」のページから「マイ・ペイすリボ」へアクセスする。
その中に「マイ・ペイすリボのお支払金額の変更」という項目があるため、申し込みボタンをクリックしよう。
次のページで「増額を申し込む」を選択し、「毎月の最低お支払額を変更する」をクリック。
特約に同意した後、元金定額コースの金額入力フォームに「内リボ払い」でメモした金額を入力しよう。
これでリボ払いの手数料を発生させず、マイ・ペイすリボを利用できるようになる。
マイ・ペイすリボを解約する方法
マイ・ペイすリボを解約したいという場合は、Vpassから手続きを行うことができる。
Vpassにログインし、「マイ・ペイすリボ」取り消しのお手続きページより手続きを進めていこう。
年会費の割引特典を受けられなくなるが、手数料の心配があったり、分割払いなどを選択したいという場合は解約することをおすすめする。
変更には最大2週間程度の時間を要し、手続きが完了したら通知書が送付される。
Web通知書サービスを利用している場合は、Vpass上に通知書が表示されるので確認しよう。
また、利用途中に解約した場合は、リボ払い残高を引き続きリボ払い形式で支払っていくことになるので注意しよう。
お金に困った時だけ使うのが無難
三井住友カードのリボ払いシステム「マイ・ペイすリボ」は、毎月の支払い金額を一定にできる決済方法だ。
マイ・ペイすリボに登録すると、カードの年会費の割引を受けられたり、手数料が発生した際にポイントが2倍になったりと、特典を受けることができる。
しかし、金利15%という高い手数料が発生するというデメリットを忘れてはならない。
気がつけば年間数万円の手数料を支払っていたということにもなり得るため、マイ・ペイすリボの利用は慎重になるべきだろう。
なお、毎月の支払い金額をカードの利用限度額と同額にすることで、手数料を発生させないようにすることも可能である。
この手法を使えば、手数料を支払わず年会費の割引特典のみを受けることができる。
ただし、分割払いやボーナス払いを選択できなくなってしまうため、自分の利用方法に合わせて設定を検討してほしい。
マイ・ペイすリボの解約はVpass上から簡単にできる。
お金に困っており、毎月一定の金額以上は支払えないという場合以外は、マイ・ペイすリボの利用はおすすめできない。
また、お金に困って登録するという場合でも、計画的に利用しなければ手数料の負担が大きくなるため注意しよう。
※2020年2月3日より、券面と名称がリニューアルされた【旧名称:三井住友VISAカード】三井住友カード (旧:三井住友VISAカード)

テレビCMでおなじみの信頼と実績のあるクレジットカード
クレジットカードを一枚だけ持つならば、このカードが生活の様々なシーンをカバーしてくれるだろう。
※2020年2月3日に三井住友VISAカードから名称変更、並びに券面がリニューアルされた。
年会費 | 初年度無料(オンライン入会) 2年目以降は条件により無料 <通常> 1,375円(税込) ※学生カードは年会費無料 |
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還元率 | 0.5%~2.5% |
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