アコムマスターカード(正式名称:ACマスターカード)は三菱UFJフィナンシャル・グループのアコム株式会社が発行するクレジットカードである。
アコムは消費者金融ということで以前までマイナスイメージもあったが、現在では安心で丁寧なサポートをしてくれる会社であり、以前に比べて消費者の安心感も高まっている。
安定した収入があれば、主婦、アルバイト、パートや派遣社員まで申し込みが可能という幅の広さに加えて、年会費無料で最短即日発行可能な注目クレジットカードの1枚である。
今回はACマスターカードの審査や申し込み、返済などカードを申し込むにあたって抑えておきたいポイントを解説する。
通常のクレジットカード
ACマスターカードは消費者金融アコムが発行するクレジットカードであるが通常のクレジットカードと同じように利用することが出来る。
クレジットカードの券面にアコムなど文字は印字されていないので、普段使用する分にはそれがアコムのカードかどうか分からないようになっている。
ちなみにこのようなカードフェイスのクレジットカードはアコム以外にもあるので、同じ券面だからといって即ACマスターカードということにはならない。
カードの種類
ACマスターカードはカードローン付き(キャッシング)カードの1種類のみ。
カードローン付きカードでは、ショッピングとしてのクレジットカードの利用に加えて、このカードを利用してローンを組むことが出来る。
ショッピング枠とキャッシング枠の合計上限金額は800万円となっている。なお、ショッピング枠の利用限度額は10~300万円(※300万円はショッピング枠利用時の限度額)。
カードローンというと借金をするようなイメージも強いが、要は通常のクレジットカードでいうキャッシングをするということに他ならないので、そこまで心配する必要はないだろう。
審査情報
通常のクレジットカード会社とは違い、消費者金融独自の基準に基づいた審査が行われている。
一般的にクレジットカードの審査難易度は、「銀行系>流通系>消費者金融系」と言われており、他社のクレジットカードで申し込みできなかった方もカード申し込みをトライしてみる価値はあるだろう。
申し込み条件
このカードは申し込み条件としてホームページでは以下のように案内されている。
「安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方」
ここで注目したいのは「安定した収入と返済能力を有する」という点である。安定した収入とは、定期的に収入がある状態である必要があるが、最低限アルバイトでもその条件を満たす。
逆を言うと収入がないことを意味する無職の方は申し込みすることができない。
申込者の職業
返済能力があるのであれば、主婦、パート、アルバイト、派遣社員でも申し込むことができる。
主婦の場合、本人に安定した収入が必要で、専業主婦の申込は不可。年金受給者の場合、年金自体は収入とみなされないので、年金受給以外に安定した収入が必要だ。
また、風俗、キャバクラ嬢、水商売、ホステスなどの職業でも、在籍が確認できればOKだ。
繰り返しになるが判断基準はあくまでも返済能力があるかどうかということである。
ただし、最初は利用枠が低く抑えられる可能性がある。また、申し込み時に記入する希望利用枠が金額50万や100万円などといきなり高額な金額を指定した場合、返済能力があるか疑われる可能性もあるので、使う見込みのない高額な利用金額を設定しないようにしよう。
審査で見られるポイント
職業と収入
上記の職業の中でも、給与形態によっても審査の優先度は変わってくる。
固定給 > 時給
固定給の方が審査だが、アコムマスターカードに関しては時給であっても安定した収入として見られるようである。
他社借り入れ会社数と金額
こちらは申し込みページ内に設置されている3秒診断でシミュレーションができる。
あくまで簡単なチェックなので、ここでダメであっても実際に申し込んでみると審査に通ることもありうるだろう。
今回はこの3秒チェックを利用して、いくらまでならカードを発行してもらえるかを試してみた。
今回は仮の条件として、30歳、独身男性として申し込んだ。
借り入れ合計金額
総量規制で借り入れは年収の1/3までとなっている影響もあり、どんな年収であっても借り入れが1/3を超えているかどうかが判断基準となっているようである。
以前までは借り入れ社数も考慮されていた
以前はこの3秒チェックには借り入れ社数も選択肢として存在しており、4社以上からの借り入れにすると、「お客さまの入力情報では、お借入可能か判断できませんでした。」と表示された。
3社以内であれば借り入れ金額が大きくても「融資可能」と表示された。
現在の簡易チェックでは借り入れ社数は考慮されておらず、純粋に年収の1/3以内かどうかだけが判断されているようである。年齢を変えてもこの条件に変化はなかった。
このチェックはあくまで簡単なチェックであり、ここで融資可能と表示されても、他のステータスでカードが発行されないこともあるだろう。
逆にこの簡易チェックで融資可能と表示されなくても、カードが発行されるケースもあるだろうからあきらめないで、申し込んでみると良いだろう。
事故情報がないことが重要
クレジットカードの利用に関する記録は信用情報機関に漏れなく登録されている。
信用情報機関には、カードの発行状況や利用上限額、利用残高、返済状況などクレジットカードやローンに関する利用状況が記録されている。
信用情報機関は大きく分けて以下の3つが存在しており、それぞれの機関同士で情報が共有されている。
CIC(株式会社シー・アイ・シー):信販会社、クレジットカード会社
JICC(株式会社日本信用情報機構):信販会社、消費者金融、流通・銀行・メーカー系カード会社、金融機関など
全国銀行個人信用情報センター:金融機関
ACマスターカードの申し込みと利用に関する記録はCICとJICCの2つの機関に登録される。
過去のクレジットカード利用などにおいて返済の遅延などがあると、この信用情報機関にその返済遅延の情報が事故情報(異動情報)として登録される。
事故情報があると新たにカードの申し込みが出来ない場合がほとんどであり、ACマスターカードも同じである。
信用情報機関に登録されている事故情報は記録期間が5年と定められているので、いつまでも残っているわけではない。5年経てば支払遅延の記録はなくなる。
信用情報機関にはクレジットカードの支払以外にも、携帯の通信料金の支払に関する情報も登録されている。過去に携帯料金に支払遅延があった場合には、どうように事故情報が残っており、やはり申し込みはできない。
信用情報機関にはどのような履歴が残るのか。信用情報に何の情報が残るのか?
信用情報期間にはクレジットやローンに関する様々な情報が記録されている。カードを申し込みするとアコムはこの信用情報を参照している。
信用情報には主に以下のような情報が登録されている。
<本人特定要件>
・氏名、住所、生年月日
・電話番号
・勤務先の商号又は名称
・運転免許証の番号
・本人確認書類の番号等
※配偶者貸付けがある場合には、配偶者に関する上記の情報
<契約内容等>
・契約年月日
・貸付けの金額
・貸付けの残高
・元本又は利息の支払の遅延の有無
・総量規制の除外・例外の識別
借り入れ金額など嘘の申し込みをするとこの情報によってばれる可能性が高いので、決して嘘の申し込みをしてはいけない。
また、クレジットカードの申し込み情報は最長6ヶ月間記録されている。この6ヶ月間に何度も他のクレジットカードを申し込むとお金に余裕がないと判断され、審査で不利になる可能性もある。
申し込みの流れ
申し込みから実際に受け取るまでにはどのような流れなのかを確認しておこう。申し込み全体の流れは以下のようになっている。
①申し込み(インターネット、電話)&仮審査
↓
②電話確認(※本人確認&在籍確認)
↓
③本審査
↓
④カード発行
(自動契約機<むじんくん>)
(郵送)
申し込み方法
ACマスターカードを申し込むには次の方法がある。
- インターネットからの申し込み
- 電話での申し込み
- 自動契約機(むじんくん)での申し込み
- 郵送
特にインターネットからの申し込みの場合、契約完了まで最短30分という早さで契約することもできる。
また、インターネットで必要な書類のやり取りを済ませると、すべての手続きを自動契約機(むじんくん)で行うよりもスピーディーに行うことが出来る。
在籍確認
カードを申し込むと、申込者が本当にその職場に在籍しているかどうかを確認する作業が行われる。これを在籍確認という。
在籍確認は、まずは申し込み書に記載された電話番号に本人確認の電話が行われる。
その後、職場への電話がかけられることも多いが、アコムでは原則、電話による在籍確認を行っていない。
電話が必要な場合も、事前に申込者の同意を得た上で、「アコム」という社名は名乗らずに、「鈴木」や「佐藤」といった個人名で電話がかかって来るので、アコムを利用していることが周囲にバレる心配はない。
また、電話番号も通常非通知でかかってくるので、電話番号からばれる心配もないので、安心するとよいだろう。
その他、在籍確認に関して不安な点があれば、アコムの担当者に相談しておこう。アコムは申込者のプライバシーを守ることに関しては長けているので、親身に相談に乗ってくれるだろう。
在籍確認の最大の目的は「申込者が確実にその会社に所属していることを確認すること。」。
そのため、職場に電話がかかってきた時に申込者が留守でも、「ただいま席をはずしております。」や「本日はお休みとなっております。」などの回答が得られればそれをもって在籍が確認されたことになる。審査である旨を話すようなことはないので安心してよいだろう。
収入証明が必要な場合も
通常の申し込みでは必要ないが、以下の条件に該当する方は貸金業法により以下の書類のいずれか一点が必要になる。
収入証明書による年収確認が必要なケース
- アコムでの利用限度額が50万円を超える場合
- アコムの利用限度額と他社の借り入れ合計額が100万円を越える場合
- 提出済みの収入証明書が3年以上経過している場合
提出書類を以下の1点提出
- 源泉徴収票
- 給与明細書(直近1ヶ月)
- 市民税・県民税額決定通知書(最新年度)
所得証明書(最新年度)
発行スピード
最短で即日発行される。これは土日や祝日であっても同じなので、急いでいる場合はすぐに受け取ることができる。
ただし、当日の受け取りを希望する場合には、郵送ではなく全国の自動契約機(むじんくん)で受け取る必要がある。
三菱UFJ銀行の一部の店舗でもカードローン発行されているが、ACマスターカードの発行は行っていないので注意しよう。
カードを受け取る方法
ACマスターカードは以下の方法で受け取ることが出来る。
・ACマスターカード(カードローン付き)
自動契約機(むじんくん)※即時発行
郵送
事前に対応している自動契約機(むじんくん)を確認しておこう。郵送の場合は契約から1週間程度で送られてくる。
当日中にカードを受け取るには何時までに申し込めばよいか。
まずはインターネットや電話での申し込みを行い、簡易審査を経て契約、カード発行という流れになる。
最短30分で契約が完了するのがウリとなっている。自動契約機(むじんくん)の営業時間は年中無休(※年始年末除く)、9:00~21:00(※一部除く)となっているので、それに間に合うように申し込むとよい。
契約の余裕を見るならば20:00くらいまでにはインターネットからの申し込みをスタートさせたいところである。
キャッシングができる場所
ACマスターカードのクレジットカードによるキャッシング(ローン)は以下の場所で引き出すことが出来る。
- 全国の自動契約機(むじんくん)
- アコムのATM、提携ATM(三菱UFJ銀行、セブン銀行、ローソン銀行、イオン銀行など)
- 楽天銀行への振込み
楽天銀行であれば、24時間365日受け付けており、申し込み完了から数分で振込みが行われる。
提携ATMを利用する場合、以下の手数料がかかるので注意しよう。
キャッシング、返済金額 | 手数料 |
---|---|
1万円未満 | 110円(税込) |
1万円以上 | 220円(税込) |
返済方法
アコムのクレジットカードでショッピング、又はキャッシングを利用した場合の支払方法は原則としてリボルビング方式(通称リボ払い)での返済となる。
リボ払いは毎回決められた料金だけを支払う方式のこと。残高に対して、利息が発生し、毎回の支払の中から元金と金利が支払われる。
またリボ払いの方法は
- 35日払い
- 毎月指定期日払い
の2種類の方法が選べる。
35日払いでは、前回の支払日から35日の支払となり、毎月固定の支払日よりも期間が長いので余裕を持った返済を行うことが出来る。
毎月指定期日払いでは、カード利用者が指定した期日に毎月引き落とす方法となる。ただし、口座振替の返済方法の場合は毎月6日が返済日となる。
通常は銀行口座からの引き落としから振込み用紙での支払いとなる。
一括返済
通常はリボ払いの支払方法となるが、自主的に一括で支払うこともできる。利息は1日ごとに発生しているので、早く返せば返すほど利息を減らすことができる。
例えば残高10万円、利率が18.0%だとすると1日あたりの利息は約50円となる。(1ヶ月間の利息は1500円)
お金に余裕があるタイミングで出来るだけ前倒しで支払うように心がけよう。
返済場所
振込みによる返済を行う場合には以下のような各種ATMで受け付けている。
- アコムのATM、提携ATM(三菱UFJ銀行、セブン銀行などのATM)
- インターネットバンキング(手数料無料)
- 振込み用紙による支払
- 口座振替による支払
ただし、提携ATMでキャッシング、又は返済を行うと手数料がかかるので、できるだけ提携ATM以外の方法を活用したほうが得策だろう。
キャッシング、 返済金額 | 手数料 |
---|---|
1万円未満 | 110円(税込) |
1万円以上 | 220円(税込) |
信用情報に影響あはるか?
住宅ローンに影響があるのか?
アコムのクレジットカードを持っているという事実は信用情報機関に登録されている。そのため、ACマスターカードを持っているという事実自体を隠すことはできない。
アコムを使ったことがあるという事実だけで住宅ローン審査の評価が下がるかどうかは、どのような住宅ローンを組むかにもよると思うが、特に延滞などの情報がなければ問題になることはないだろう。
ACマスターカードに限らず一般のクレジットカードにも言えることであるが、支払遅延の事故情報や借入額が大きい場合には住宅ローンの借り入れに影響がある可能性はある。しかし、これはアコムに限った話ではないだろう。
通常のクレジットカードと同じなのか?
他のクレジットカードと比べてもほとんど遜色はない。但しACマスターカードは他のクレジットカードについているようなポイント還元や海外保険などのサービスは付帯していない。
もし余裕があるのであれば、サービスが充実したクレジットカードを持つとよいだろう。
利用明細が家族にばれないか
申し込み時に「WEBで明細を確認する」と設定しておけば、明細書が送られてくることはない。また、申し込み時に自宅に電話がかかってきた場合には、アコムという会社名は名乗らずに個人名で名乗るので、アコムでカードを作ったことを完全に隠し通して持つこともできる。
ACマスターカードの口コミ・評判
- ショッピングの利用限度額が300万と高額なので、大抵の買い物に利用出来るので便利です。スーパーなどの商店でも利用することが出来て普段の買い物に1枚財布に入れておくだけで重宝します。カードの発行も即日発行してくれました。
- カードの使い方に柔軟性があるのが便利ですね。今はキャッシングもできてクレジット機能も兼ね備えるカードは他にはなくなってしまいました。デザインが安っぽい感じではなくちゃんとマスターカードなのも嬉しいところです。
- 見た目がマスターカードにしか見えないという点です。一見すると消費者金融のカードに見えないので持ちやすく使いやすいです。
一括払いにすれば金利も取られないし、近くのコンビニで簡単に支払えるのが便利で気に入っています。 - キャッシングカードと一体化しているために、困った時はお金を借りる媒体として利用出来るのも助かります。持っているだけで多くの場面で使えることが嬉しいです。
- 審査が不安な方にもおすすめです。アコムさんのホームページでも公開されてますが、他のクレジットカード会社とは審査基準が異なるようです。
- 海外での利用の際には、別途で手続きが必要なので、忘れて海外に行ってから気がついたことがありました。カードでの犯罪も多いと聞きますが、そのまま、手続きなしで海外で使えた方が楽なので、手続きをもっと簡単にして欲しいと思っています。
※海外でのキャッシングの手続きは2010年6月17日以前にご契約のお客さまが対象。 - 使い勝手は他のクレジットカードと遜色ありませんが、これだけ宣伝しているとカードデザインでアコムを利用しているのがバレないか?心配します。どうしても消費者金融のイメージが強い為、このカードで支払いするのが恥ずかしい時があります。
- せっかく買い物してもポイントがまったく付かないのはもったいない感じがします。ETCのサービスなども対象外になるので、もう少しプラスαの機能がついていればと思います。
ACマスターカード
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