クレディセゾンは2026年11月4日、良品計画のシステムへの不正アクセスにより、MUJI Cardのカード番号などに第三者がアクセスした可能性があると発表した。2021年8月以降にカードを発行した人は対象外で、対象の人に求められているのは利用明細の確認と不審な連絡への警戒であり、希望すれば再発行もできる。
自分が対象かは入会時期で分かれる、境目は2021年7月
分かれ目は入会の時期だ。対象は2000年10月から2021年7月までの間にMUJI Cardに入会した人で、すでに退会などで有効でない会員も含めて合計約109万件にのぼる。2021年8月以降にMUJI Cardを発行した人は対象外と案内されている。
| 区分 | 時期 | 件数 |
| 対象(現在使えるカード) | 2000年10月〜2021年7月の入会 | 約34.5万件 |
| 対象(解約・有効期限切れなどで現在使えないカード) | 2000年10月〜2021年7月の入会 | 約74.5万件 |
| 対象外 | 2021年8月以降の発行 | 件数に含まれない |
今も使えるカードは全体の約3割で、残りは解約や有効期限切れのカードである。解約した人も件数に含まれているため、もう持っていないカードだからといって無関係とは言い切れない。
入会年月日はセゾンPortalとNetアンサーのメニューから確認できる
入会年月日は、セゾンPortalまたはNetアンサーの「メニュー」>「お客様情報の確認・変更」で確認できる。
判断に迷いそうなケースが二つある。告知は対象を「入会」の時期で、対象外を「発行」の時期で書いており、2021年7月までに入会した人が更新などで同年8月以降に新しいカードを受け取った場合の扱いは明記されていない。また、解約済みの人がこのメニューで確認できるかどうかも書かれていない。どちらも判断がつかなければ、後述の窓口に尋ねることになる。
対象者への個別連絡はメールか郵送で順次届く
対象者には、良品計画またはクレディセゾンからメールか郵送で個別に連絡が届く。ただし案内は「順次」となっているため、まだ届いていないことが対象外を意味するとは限らないと考えられる。入会年月日を先に確かめておけば、連絡を待たずに自分が対象かどうかの見当がつく。
アクセスされた可能性があるのはカード番号全桁と生年月日、一部の人は氏名や住所も
告知が挙げる情報は、対象者全員に関わるものと一部の人に関わるものに分かれ、カード名義など含まれないと明記された項目もある。
| 区分 | 情報 |
| アクセスされた可能性がある情報 | MUJI Cardのカード番号(全桁)、生年月日、MUJI カード ID(無印良品メンバーの ID) |
| 一部の人は上記に加えて | 氏名、住所、電話番号、性別、メールアドレス |
| 含まれない情報 | カード名義、有効期限、セキュリティコード |
見落とさないようにしたいのが2行目だ。カード名義は含まれないが、一部の人は氏名が対象になる。告知は、カード番号と生年月日を過去にクレディセゾンから良品計画へ連携していた情報、氏名、住所、電話番号、性別、メールアドレスを良品計画が保有していた情報と区別している。連絡先まで含まれる場合、本人あてを装った連絡に使われる可能性も考えられる。
どのような人がこの「一部」に当たるかは、クレディセゾンの告知からは分からない。告知は詳細について、良品計画の11月4日のお知らせを参照するよう案内している。
有効期限とセキュリティコードが含まれないことは発表の重要な情報だが、だから不正利用が起きないとまでは告知も述べていない。カード番号は全桁が対象である以上、次に挙げる確認は省かないほうがよいだろう。
対象の人が確認したいのは利用明細と、セゾンや良品計画を名乗る連絡
クレディセゾンが利用者に求めているのは、利用明細の確認と不審な連絡への注意の二つである。
利用明細で身に覚えのない利用を探す
クレディセゾンは念のため利用明細を確認するよう呼びかけ、心当たりのない利用があれば同社に問い合わせるよう案内している。
身に覚えのない利用が確認された場合について、告知の記載は「当社所定の調査を行い、調査結果に応じて適切に対応」というものだ。補償の有無や範囲までは書かれていないため、対応は調査の結果次第という書き方になっている点は押さえておきたい。
リンク先にカード情報を入力しない、案内は公式サイトと照らし合わせる
告知が注意を促しているのは、クレディセゾンや良品計画を装い、カード番号、暗証番号、セキュリティコードなどの入力を求める案内だ。メール、SMS、電話のいずれも対象に挙げ、不審な案内のリンク先にカード情報を入力しないよう求めている。
本物の個別連絡もメールで届く場合があるため、届いたというだけでは本物かどうかを見分けにくいと考えられる。不審に思ったときや判断に迷ったときは、案内の中のリンクをたどらず、ブックマークなどから自分でクレディセゾンか良品計画の公式サイトを開き、案内の内容と照らし合わせるとよいだろう。
再発行は希望者が申し込む形で、番号が変わる分の負担がある
カードの再発行は希望者が申し込む形で、全員のカードが自動で切り替わるという案内はない。届くまでには時間がかかるとされているが、具体的な日数は書かれていない。
手数料はWEBが無料、電話は原則1枚1,100円(税込)
今回の告知自体には再発行手数料の記載がない。以下はセゾンカードの紛失・再発行の一般案内に書かれた内容である。
| 手続き方法 | 再発行手数料(一般案内) |
| Netアンサー | 無料 |
| セゾンPortal | 無料 |
| 電話 | 原則カード1枚あたり1,100円(税込) |
今回の告知も、再発行はNetアンサー・セゾンPortalから手続きできるとしている。一般案内によると、セゾンPortalでの経路はアプリTOP>右下のメニュー>サポート>紛失・再発行である。
ただし一般案内では、次のような場合はNetアンサーで手続きできず、電話での連絡が必要になる。
- 盗難や覚えのない利用がある
- 有効期限の到来まで3カ月以内
- 暗証番号を第三者に知られた可能性がある
- 直近でNetアンサーから停止・再発行の手続きをしている
- ETCカード
明細に覚えのない利用を見つけて再発行する場合などは、電話での手続きになる可能性がある。今回の件で電話手続きの手数料がどう扱われるかは告知からは分からないため、申し込むときに確かめたい。
番号の一部が変わり、公共料金などの継続決済は自分で変更する
一般案内によると、再発行するとカード番号の一部が変わる。公共料金などの継続決済に使っている場合は、再発行カードを受け取ったあと、自分で各契約会社に連絡してカード番号の変更手続きをする必要がある。
もう一つ確かめておきたいのが、新しいカードが届くまでの間の扱いだ。一般案内の手続き名は「カード紛失(無効化)のお届け・再発行」となっているが、今回の再発行でも手続きの時点で今のカードが無効になるのか、届くまで使えるのかは書かれていない。普段の支払いをこのカードに頼っている場合は、申し込む前に窓口に尋ねておくとよいだろう。
再発行するかどうかは継続決済の数と届くまでの期間で負担が変わる
再発行する場合としない場合の違いを整理すると次のようになる。再発行の検討が主に関係するのは、現在使えるカードを持つ人である。
| 項目 | 再発行する | 再発行しない |
| カード番号 | 一部が変わる | 変わらない |
| 継続決済 | 各契約会社への変更手続きを自分で行う | 変更手続きは不要 |
| 新しいカードの到着 | 時間がかかる(日数の記載なし) | 待ち時間はない |
負担の大きさは、継続決済をいくつ登録しているか、カードが届くまでほかの支払い手段で足りるかによって変わる。一方で、番号が変わっても生年月日や氏名などの情報が変わるわけではないため、再発行をしてもしなくても不審な連絡への注意は引き続き必要になる。
クレディセゾンは不正利用の増加を現時点で確認していない
クレディセゾンはMUJI Cardの利用状況のモニタリングを強化しており、現時点で不正利用の増加は確認されていないと発表している。同社のシステムへの不正アクセスや、同社システムからの情報流出も、現時点では確認されていないという。
いずれも発表時点の状況であり、個々のカードで今後も不正利用が起きないことを示すものではない。同社自身が利用明細の確認を呼びかけているのもそのためと考えられる。新たに知らせるべき事項が判明すれば案内するとしており、内容が更新される可能性もある。
電話窓口は0120-227-190、12月26日までは毎日受付
MUJI Cardに関する問い合わせ先は次のとおりだ。
| 用件 | 窓口 |
| カードの再発行 | Netアンサー、セゾンPortal |
| その他の問い合わせ | お問い合わせフォーム |
| 電話での問い合わせ | 0120-227-190(フリーダイヤル)
|
12月27日から2027年1月3日までの電話受付については、告知に記載がない。電話が集中するとつながりにくくなる場合があるとして、クレディセゾンはWEBでの手続きや問い合わせへの協力を求めている。
起点は良品計画への不正アクセス、ポイント付与のために連携していた番号が対象に
クレディセゾンのお知らせによると、経緯は次のとおりである。
- 2026年10月29日(木)午前1時頃:良品計画のシステムに第三者による不正アクセスが発生
- 10月30日(金):良品計画が、MUJIアプリ利用者の個人情報が流出した可能性を公表
- 11月2日(月):過去に連携していたMUJI Cardのカード番号も対象となった可能性が判明したと、良品計画からクレディセゾンに報告
- 11月4日:クレディセゾンが今回の内容を告知
クレディセゾンが発行するカードの番号が良品計画のシステムにあったのは、MUJI Cardの特典であるポイントを付与するためだ。2000年10月から2021年7月まで連携していたが、その後ポイント付与の仕組みを変更し、現在は連携していないという。入会時期で対象が分かれるのはこのためで、連携の終了から5年あまりたった番号も今回の対象に含まれる。
なお、約109万件という数字はMUJI Cardについてのものである。MUJIアプリ利用者全体への影響の範囲は、クレディセゾンの告知には書かれていない。















