2019年6月6日、スマホ決済アプリ「LINE Pay」を運営・展開するLINE Pay株式会社は、決済業界のグローバルリーダーであるVisa Inc.と戦力的包括パートナーシップ提携を結んだことを発表した。
これによりLINE Payが独自のクレジットカードを発行できることになり、コード決済やQR決済以外の支払い手段が追加されたことになる。
LINE Payでは2019年1月に「LINE Pay Visaクレジットカード(仮称)」が発表されたが、導入時期は2019年内なのでいまだに未実装。
つまり今回が実質的なLINE Pay初の独自カードということなるので、PayPayのヤフーカード(※2021年12月にPayPayカードへリニューアル)や楽天ペイの楽天カードのように、クレジットカードとスマホ決済アプリ間の連携を強化する結果となった。
最大の特徴は「デジタル決済対応カード(仮称)」
今回のLINE PayとVisaの提携で最も注目して欲しいのは「デジタル決済対応カード(仮称)」が発行される点で、全世界5,400万店舗のVisa加盟店が対象となっている。
つまりデジタル決済対応カード(仮称)を発行すれば、スマホ決済アプリのLINE Payを世界中のVisa加盟店で利用できるということになる。
- 従来:スマホ決済導入店舗でしかLINE payを利用できなかった
- 提携後:スマホ決済を導入していなくても、Visa加盟店ならLINE Payが利用できる。
またバーチャルカードであるデジタル決済対応カード(仮称)以外にも、既存のVisaカードをLINE Payと紐づけることも可能。
海外旅行時にVIsaネットワークを活用することができるようになっている。
各スマホ決済アプリの独自クレジットカードまとめ
今回のLINE Payではvisaのクレジットカードが対象になっているが、他の各スマホ決済アプリにも相性が良かったりサービスを最大限活用できたりするカードが存在する。
- PayPayとPayPayカード:連携すると1.0%~1.5%還元、他のカードでは還元なし
- 楽天ペイと楽天カード:連携するとポイント還元率が0.5%→1.5%に
またd払いとdカード、au PAYとau WALLETクレジットカードのように、貯まるポイントが共通している組み合わせが多いのも特徴。
- d払いとdカード:dポイントが貯まる
- au PAYとau WALLETクレジットカード:au WALLETポイントが貯まる
ポイント還元率が上がるのは言うまでもなくお得だが、貯まるポイントが統一されるのも「いくら貯まったか」が計算しやすいので意外と便利だ。
上記のように、スマホ決済アプリには相性のいいクレジットカードが存在するので、利用する際は参考にして欲しい。
急成長するキャッシュレス市場
以前からクレジットカードや電子マネーなどキャッシュレス決済は比較的身近なものだったが、スマホ決済アプリの登場により市場自体が急成長している。
「キャッシュレス・消費者還元事業*」のように、国が補助金を出してまでキャッシュレス決済を促進するくらいだ。
しかし偽札の心配が少なく、ATMがいたるところに設定されている日本において、すぐに現金主義からの脱却を実現することは難しい。
グローバル化の波に対応するためにも、キャッシュレス業者や政府だけでなく、消費者の意識改革も求められている。
*キャッシュレス・消費者還元事業・・・2019年10月1日から始まるポイント還元事業。期間中に対象店舗でキャッシュレス決済を行うと、5%ポイント還元。
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最終更新日:2023/07/04