クレジットカードは学生でも気軽に申し込めるものがあるが、その際に気をつけたいのが、社会人に比べて利用限度額が低いという点だ。
一般的に、学生のクレジットカードの限度額は最低ラインの10万円が多い。条件によっては30万円程度になることもある。いったん限度額を超えると、次の引き落とし日までクレジットカードの利用ができなくなる。
そこでおすすめなのが、一時的に限度額の引き上げを申請することだ。ただし、この方法でもうまくいかないことはある。その場合は、2枚目のクレジットカード発行や、家族カードの利用を検討すると良いだろう。
本記事では、学生でも発行しやすいクレジットカードの限度額を紹介するとともに、限度額を上げる方法や、限度額が上がらなかった場合の対処法などを紹介する。
主要カードの学生の利用限度額
クレジットカードの利用限度額は「ショッピング枠」と「キャッシング枠」によって構成されている。
ショッピング枠とは買い物などの支払いで利用できる金額の限度額。
キャッシング枠はカードで現金を借りられる限度額のことである。
クレジットカードを初めて発行する学生は、基本的に最低ラインの10万円が利用限度額となるケースが多い。
ただし、アルバイトなどで収入のある学生や優良なクレジットヒストリーがある学生であれば、利用限度額が30万円程度に設定されることもあるようだ。
利用限度額を超えた場合、次の引き落としがあるまでクレジットカードが使用できなくなる。
なお、利用限度額は公表されておらず、個々の状況に応じて限度額が異なってくるため、あくまで参考として見てほしい。
ここからは、学生でも発行できる主要なクレジットカードの個別の利用限度額を紹介していこう。
JCB CARD W
一般的には利用限度額が最大10万円で設定される。
JCB CARD W
年会費無料で還元率2倍のお得なJCBカード
サービス、還元率、保険、サポートなどクレジットカードの機能をバランスよく備えている人気のカードである。女性にはJCB CARD W plus Lもおすすめ。
年会費 | 無料 |
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還元率 | 1.0%〜5.5% ※最大還元率はJCB PREMO(or nanacoポイント)に交換した場合 |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | QUICPay、Apple Pay |
国際ブランド |
楽天カード
最大30万円で設定される可能性がある。
学生でも申し込める楽天ゴールドカードであれば、最初から限度額40万円となる場合もあるようだ。
楽天カード
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- 年会費無料、いつでも1%還元の高還元率
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年会費 | 無料 |
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還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |
エポスカード
最大10万円で設定され、キャッシング枠は設定されないようだ。
エポスカード
年会費 | 無料 |
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還元率 | 0.5% |
旅行保険 | 海外:最高3,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy、モバイルSuica ※チャージによるポイント付与のみ |
国際ブランド |
ビューSuicaカード
最大20万円で設定される可能性が高いが、一時増枠はできない。
「ビュー・スイカ」カード
普段のSuicaチャージでポイントが貯まるお得なカード
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- Suica・定期券搭載
- JRE POINTが貯まりやすい
JR東日本を中心に、幅広く活躍するカード
年会費 | 525円(税込) |
還元率 | 0.5%~ |
ETCカード | 525円(税込) |
家族カード | 525円(税込) |
旅行保険 | 国内:最高1,000万円(利用付帯) 海外:傷害死亡・傷害後遺障害 最高500万円(利用付帯) |
国際ブランド |
学生専用ライフカード
最大30万円で設定される可能性が高いが、一時増枠はできない。
ライフカード(学生専用)
年会費 | 無料 |
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還元率 | 0.5〜1.5% |
海外旅行保険 | 最高2,000万円(自動付帯) |
利用限度額の上げ方
クレジットカードの利用限度額を上げる場合、一般的に3つの方法がある。
ただし、学生の場合は受け付けられない可能性もあるので、後述する「一時引き上げ」をメインで検討することをおすすめする。
利用実績を積み上げる
クレジットカードを長期間利用していると、カード会社から「利用限度額を上げた」と連絡を受けるケースがある。
毎月一定額以上をカードで支払い、正しく返済して利用実績を積み上げることで、カード会社からの信用が増すとこのような連絡がくる。
利用実績から引き上げられるタイミングは、利用者側には明らかにされていないが、利用限度額を上げる方法として最もオーソドックスな方法である。
カード会社へ申請
急なお祝いや海外旅行など、高額な出費を控えており限度額を引き上げたいという場合、クレジットカード会社へ申請することで対応してもらえる可能性がある。
カード券面の裏側に記載されている電話番号に問い合わせれば、話は聞いてもらえるはずだ。
カード会社は、カードを利用してもらえば利用してもらうほど利益を出せる構造になっている。
そのため、希望金額までの引き上げが叶うとは限らないが、基本的にはポジティブに検討してもらえるケースが多いだろう。
ただし、毎月正しく返済していることが大前提であり、過去に支払い遅延があった場合は可能性が限りなく低くなる。
繰り上げで振り込み限度額を復活
カード会社に引き落とし日より前に繰り上げで振り込むことで、利用限度額を復活できることがある。
この方法では、引き落とし日前に支払うことで、その分の利用限度額が戻る仕組みになっているので、余裕のある時はこの手法を使うのもよい。
カード会社のサポートデスクに電話で連絡し、対応できるかを確認してみよう。
ゴールドカード
ゴールドカードの利用限度額は最高数百万円まで設けられている。
無収入の学生がゴールドカードを発行するのは難しいが、アルバイトなどで一定額以上の収入があれば可能性はゼロではない。
学生やフリーターでも申し込めるゴールドカードもあるため、一般カードで利用実績を貯めた上で申し込んでみるとよいだろう。
親権者の同意を得る
学生であれば、カードの種類によっては親権者の同意を得ることで、利用限度額を引き上げることができる。
申し込みの際は親権者の同意を得られるように、事前に相談しておくことをおすすめする。
学生は「一時引き上げ」がおすすめ
学生の場合、継続的に利用限度額を引き上げるのは基本的にハードルが高い。
しかし、一時引き上げなら対応してもらえる可能性が高い。
経済産業省の割賦販売法では、以下のような制定がある。
海外旅行、引越費用、冠婚葬祭など特定の目的のため、一定期間だけ、消費者の求めに応じて利用限度額を増額する場合は、目的・使用場所を確認することで、与信審査なしに利用限度額を増額することができる。
そのため、海外旅行や引っ越し、留学、冠婚葬祭などで一時的な出費が必要になる場合は、カード会社に相談してみるとよい。
申請方法はクレジットカードによって異なるので、保有しているカードの対応方法を調べてみよう。
増額されるのは基本的に10万円となっており、支払日を過ぎれば利用限度額が元に戻ることとなる。
なお、一時引き上げには審査が必要になるので、支払い遅延せず正しく返済していることが大前提となる。
限度額が上がらない場合の対処法
学生がクレジットカードの利用限度額を引き上げるのは難しく、上記の方法でも対応してもらえない可能性もある。
そのような場合は、以下の代替方法をおすすめする。
2枚目のクレジットカードを発行
2枚目のクレジットカードを持つことで、利用限度額を増やすことができる。
例えば限度額10万円のカードを2枚発行した場合、合計20万円分の支払いが可能になるのだ。
また、利用限度額が増えるだけでなく海外旅行保険などの金額も増額されることになる。
最高2,000万円の海外旅行保険が付帯するカードを2枚もっていれば、合計で最高4,000万円の補償を受けられることになる。
海外旅行や留学を検討している学生なら、カードを2枚発行して損はないだろう。
家族カードを作る
親権者がクレジットカードを保有していれば、家族カードを発行することもおすすめする。
家族カードとはカード契約者の家族が、本会員カードとほぼ同じサービスや特典が付帯したカードを発行できるもので、基本的に無審査で申し込むことができる。
そのため、学生では審査の難しいハイステータスカードを保有することもできるのだ。
ただし、家族カードはクレジットヒストリーが記録されないので、利用実績を積むことができない点には注意しよう。
必要に応じて限度額を調整しよう
一般的に学生は収入が少なく、クレジットカードの利用実績がないことが多いため、基本的には最低ラインの利用限度額で設定されることが多い。
カードの種類によっては、申込時に親権者の同意があると限度額が引き上げられる場合もあるので、事前に相談して対応してもらうようにしよう。
また、利用限度額を引き上げる方法としては利用実績を積み上げる他、カード会社に相談することもあげられる。
学生であれば継続的に限度額を引き上げるのは難しいが、一時的には対応してもらえる可能性が高い。
海外旅行や冠婚葬祭などで急な出費が発生する場合は、カード会社に問い合わせてみるとよいだろう。
もし、限度額を引き上げてもらえず日頃の買い物に支障が出る場合は、2枚目のカードを発行するとよい。
家族カードであれば無審査で親と同様のカードを保有できるので、メリットも大きいだろう。
カードの利用限度額を引き上げる際は、しっかりと返済できるように計画を立ててから申し込み、賢く利用していこう。