ハイステータスの代名詞的存在である「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード」。
それゆえに、審査は厳しいイメージを持たれがちだが、アメックスの法人カードは他社に比べて審査に通りやすいと言われているのはご存知だろうか。
とくに「個人事業主向け」の場合、「法人代表者向け」よりも審査が通りやすく、発行のハードルは低いとされている。
年会費は比較的高めの設定だが、アメックスブランドならではの社会的ステータスが手に入り、特典やサービスも豊富。
付加価値が非常に高く、法人や個人事業主からの支持が厚い法人カードである。
本記事では、アメックスブランドの法人カード一覧と、それぞれの特徴や申し込み手順について紹介する。
目次
プロパーカード
アメリカン・エキスプレスが直接発行するプロパーカード。
提携カードより、さらにステータス性が高く、より充実したサービスが受けられるのが特徴。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
(アメックスビジネスグリーンカード)
特徴
アメックスの法人カードと言えばゴールドカードが定番だが、年会費の安いグリーンカードも存在する。
ホテルやレストランを特別優待価格で利用できる「クラブオフ」や、空港での手荷物無料配達サービス、空港ラウンジの無料利用といった豪華な特典が魅力だ。
一般的に、事業を始めたばかりの場合はカード審査に通りにくいと言われている。
しかし、アメックスビジネスグリーンカードには「個人事業主向け」と「法人代表者向け」の2種類があり、「個人事業主向け」のタイプであれば、事業をはじめたばかりでも比較的審査に通りやすいと言われている。
実際に、他のカード会社の審査には落ちたが、アメックスは通過したという声は多く聞かれる。
カード年会費13,200円(税込)は経費計上できるので、節税しつつ多様な特典を備えたステータスカードを保有できるのは大きなメリットだろう。
申し込み手順
20歳以上の会社経営者もしくは個人事業主であれば、誰でも申し込みが可能。
申し込みは公式サイトから必要情報を入力することで行う。
必要書類は、本人確認書類として運転免許証やマイナンバーカードなどの提出が求められる。
法人経営者の場合は、これに加えて商業登記簿謄本もしくは登記事項証明書の提出も必要になる。
審査基準は非公開のため推測にはなるが、他社の法人カードと比較しても、クレジットカード発行基準はそれほど厳しくないと言えるだろう。
その分、カード発行後の利用状況を厳しくチェックする体制がとられているようだ。
そのため、起業したての会社や事業登録したばかりの個人事業主でも審査が通過しやすいと言われている。
アメリカン・エキスプレス・ビジネスカード
年会費 | 13,200円(税込) |
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還元率 | 0.33%〜1.0% |
ETCカード | 発行手数料無料 年会費:550円(税込) ※年1回以上の利用で翌年無料 ※5枚まで発行可能 |
旅行保険 | 国内・海外:最高5,000万円(利用付帯) |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
(アメックスビジネスゴールドカード)
特徴
法人カードの中でも圧倒的なステータスを誇るアメックスビジネスゴールドカードは、最高レベルの付帯サービスを備えている。
年会費は34,100円(税込)と高めだが、ゴールド・デスクで快適に出張手配できるサービスやエアポート送迎サービスなど、グリーンカードにはない特典も多数利用できる。
「帝国ホテル 東京」で、アメックスビジネスゴールド(またはビジネスプラチナ)会員専用のラウンジ「ミーティング・スクエア」が利用可能。(月会費:20,000円+消費税)
落ち着いた空間で仕事に集中、またはミーティングをすることができる。
カードの利用状況を一目で把握できる四半期管理レポートや、ビジネス情報データベースで企業の信用情報を確認できる「ジー・サーチ」など、無料でビジネスをサポートしてくれるサービスも充実。
法人カードだがポイントを貯めることができ、マイルに移行できるので使い勝手も抜群。
この年会費で、抜群のサービスを兼ね備えた一目置かれるステータスカードを保有できるのであれば、十分に元が取れると言えるだろう。
また、アメックスビジネスグリーンカードと同様に、「個人事業主向け」と「法人代表者向け」の2種類があり、「個人事業主向け」のタイプであれば、事業をはじめたばかりでも比較的審査に通りやすいと言われている。
申し込み手順
申し込み手順や審査基準、必要書類は基本的にアメックスビジネスグリーンカードと同様。
法人設立年数と申込者の信用情報が重視されると言われているが、設立年数が短くても比較的審査に通過しやすいのが特徴だ。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
年会費 | 36,300円(税込) |
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ETCカード | 発行手数料無料 年会費:550円(税込) 基本カード会員は20枚まで発行可能 |
還元率 | 0.33%〜1.0% |
旅行保険 | 海外:最高1億円(利用付帯) 国内:最高5,000万円(利用付帯) |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード
特徴
アメックス法人カードの最上位であるプラチナカードの年会費は、なんと143,000円(税込)。
しかし、金額に見合うだけの価値を提供してくれるカードであると言えよう。
まず、追加カードは4枚まで無料で発行することが可能。
従業員に無料でグリーンもしくはゴールドカードを提供することができる。
オフィスで利用する事務機器や電化製品は、3年間の修理無料保証がついてくるのも大きなメリットだ。
そして、何と言っても「プラチナ・コンシェルジュデスク」を24時間365日利用できるのが大きいだろう。
ホテルの予約やチケットのキャンセル、花束の手配までどんな要望にも応えてくれる専任の秘書は、カード利用者からも極めて高い評価を得ている。
また、ビジネスゴールドカード同様、「帝国ホテル 東京」の会員専用ラウンジ「ミーティング・スクエア」の利用もできる。
申し込み手順
アメックスビジネスプラチナカードは、インビテーション(招待)によってのみ取得することが可能。
アメックスビジネスゴールドカードで利用実績を積み上げて招待状が届くのを待つか、プラチナカードを利用している知人に紹介してもらうかしかない。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード
最高ランクのサービスとステータスが得られる極上の法人カード
年会費は高額だが、コンシェルジュデスクや事務機器の無料保証など、それに見合うだけの価値がある1枚。
年会費 | 143,000円(税込) |
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還元率 | 1.0% |
海外旅行保険 | 最高1億円 |
提携カード
提携カードとは、別のクレジットカード会社がアメリカン・エキスプレスと提携して発行しているカード。
サービスや特典内容は、プロパーカードに比べてやや劣るが、一部アメリカン・エキスプレスのサービスも受けられるうえ、提携先のカード会社の特典もついてくる。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
特徴
株式会社クレディセゾンが発行する法人向けプラチナカードは、インビテーション(招待)ではなく自ら申し込むことで取得することができる。
年会費は22,000円(税込)で、24時間365日対応のコンシェルジュサービスや空港ラウンジ利用のプライオリティ・パスが無料で利用可能。
海外旅行保険は最高1億円と、付帯サービスは豊富だ。
JALマイルが効率的に貯まる「セゾンマイルクラブ」にも無料で加入できるので、非常にお得なプラチナ法人カードの一つである。
申し込み手順
20歳以上の法人または個人事業主、正社員などのビジネスパーソンなら誰でも申し込むことが可能。
また、申込時に登記簿謄本などは不要である。
公式サイトより必要情報を入力後、電話で審査の連絡がくる。
無事通過するとカードが届き、必要書類の口座振替依頼書と本人確認証のコピーを返送するという流れになっている。
審査基準は公開されていないが、設立1か月以内の経営者でも審査に通過した事例があるため、比較的審査に通過しやすいと言えるのではないだろうか。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費 | 22,000円(税込) ※年間200万円以上の利用で11,000円に割引 |
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還元率 | 0.5% |
旅行保険 | 国内:最大5,000万円(利用付帯) 海外:最大1億円(利用付帯) |
ブランド |
MUFGカード・ゴールド・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
特徴
三菱UFJニコス株式会社が発行する、アメックスブランドの法人カード。
年会費2,095円(税込)と破格で、気軽にゴールドカードのステータスを味わうことができるのが魅力だ。
格安のゴールドカードであるが、付帯サービスは申し分ない。
ETCを無料で1枚発行できたり、世界8,000か所以上のホテルやレストランで優待サービスを受けられる「アメリカン・エキスプレス・セレクト」ができたりと、その内容は充実している。
中でもポイントの貯まりやすさには定評があり、海外では通常の2倍、国内初年度では1.5倍とお得に買い物を楽しむことができる。
申し込み手順
18歳以上の法人または個人事業主であれば、誰でも申し込むことが可能である。
申し込み手順は、公式サイトから必要情報を入力すると申込書が届くようになっている。
本人確認書類などの必要書類を同封して返送すると、申し込み完了だ。
審査基準は公開されておらず、口コミもほぼ出回っていないので審査難易度を把握するのは難しい。
年会費が安いとは言えゴールドカードなので、一般よりも高いステータスを持っていれば審査に通過しやすいと言えるのではないだろうか。
MUFGカード・ゴールド・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
格安の年会費で気軽にゴールドカードを保有
ポイントが貯まりやすく、付帯サービスのバランスもとれたお得感のある法人カード。
年会費 | 2,095円(税込) |
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還元率 | 0.5% |
海外旅行保険 | 最高2,000万円 |
MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
特徴
MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、その高いコストパフォーマンスに注目を集めている。
プラチナカードとしては年会費が22,000円(税込)と安く、質の高い優待サービスを受けることが可能。
24時間通話料無料で利用できる「プラチナ・コンシェルジュサービス」は、国際便の予約紹介からホテルの手配まで、幅広い要望に応えてくれる優れもの。
空港ラウンジを無料で利用できるプライオリティ・パスも付帯している。
申し込み手順
申し込み資格は「原則として業歴3年以上で、2期連続黒字決算の法人または個人事業主」と明記されており、少なくともこの条件をクリアしていないと審査通過は難しいだろう。
申し込み手順は基本的にゴールドカードと同様で、本人確認書類などの必要書類を準備する必要がある。
審査基準は公開されていないが、申し込み資格を見る限り、業歴が長く安定して黒字経営を続けている必要があるだろう。
MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費が比較的安くコストパフォーマンスの高いプラチナカード
コンシェルジュサービスなど質の高いサービスが付帯する、ハイステータスのプラチナカード。
年会費 | 22,000円(税込) |
---|---|
還元率 | 0.5% |
海外旅行保険 | 最高1億円 |
ステータス性の高いアメックスブランド
アメックスはステータスの高さゆえに審査が厳しいと思われがちだが、法人カードであれば特別厳しい審査基準が設けられている訳ではない。
年会費は比較的高めに設定されているものの、付帯サービスが充実しているため非常にバランスの取れた法人カードであろう。
経営者や個人事業主としての信頼性とステータス性も得られるアメックス法人カードは、サービス面でも精神面でもあなたを満足させてくれるに違いない。