クレジットカードは便利なキャッシュレス決済の方法だが、年齢などの申込条件があり、かつ審査を通らないと利用することができない。
そこで、18歳未満の人や、審査に不安がある人におすすめなのがプリペイドカードだ。
プリペイドカードにもいくつかの種類があるが、今回おすすめしたいのがバンドルカードだ。
バンドルカードはVISAブランドのプリペイドカードで、年齢制限・審査不要で申込・利用できる。
リアルカード、バーチャルカード、リアルプラスの3種類があり、それらを使い分けることで、実店舗でもネットでも、海外でも利用できる。
今回は、そんなバンドルカードの仕組みと申込・発行方法、また利用時に注意すべき点などを解説する。
バンドルカードは、基本的にはVISAブランドのクレジットカードと同じように利用できるが、定期的な支払いには使えないなど、クレジットカードとは違って利用できないシーンもある。
例外として、Amazonプライムの年会費の支払いには利用できる。
バンドルカードはチャージ方法の選択肢が広いのも特徴で、自分に合った使い方ができる。
ただし、チャージ方法によっては高額な手数料がかかってしまうので注意したい。
その他、いくつか手数料がかかるところがあるので、解説の中で紹介する。
基本的にはとても便利で使いやすいプリペイドカードなので、クレジットカード以外のキャッシュレス決済方法を検討している人におすすめだ。
バンドルカードの概要
「バンドルカード」とは、世界中の加盟店で利用可能な国際ブランドVisaのプリペイドカードである。
バンドルカードには、以下の3種類がある。
- リアルカード:ネットと実店舗のどちらでも利用可能
- バーチャルカード:ネット専用
- バンドルカードリアルプラス:リアルカードの高機能版(以下「リアルプラス」
バーチャルカードの場合は、通常のクレジットカードとは異なり、iPhoneやAndroidのアプリとして発行される。
チャージ方法はコンビニなど従来のチャージ方法に加えて、ビットコインでもチャージできることで注目を集めている。
また、バンドルカードには、一般的なクレジットカードのような年齢制限や審査がない。
未成年者は保護者の同意が必要だが、それ以外に特に条件はない。
「リアルカード」と「リアルプラス」の違い
同じくネット・実店舗のどちらでも利用できる「リアルカード」と「リアルプラス」だが、その違いは以下の通り。
リアルカード | リアルプラス | |
---|---|---|
残高の上限 | 10万円 | 100万円 |
海外の実店舗での利用 | – | 〇 |
GSやホテルなどでの利用 | – | 〇 |
発行手数料 | 300円 | 600円 |
本人確認 | 不要 | 必要 |
バンドルカードの手数料
普通にバーチャルカードを登録したり利用したりする分には、手数料は発生しない。
ただし、以下の場合には手数料が発生する。
・発行手数料:リアルカード、リアルプラスのみ、300円もしくは600円
・チャージ手数料:ドコモのケータイ払いのみ、300円
・口座維持費:120日以上、未使用でない残高がゼロの場合、月100円
・海外事務手数料:海外加盟店(オンラインショップも含む)での利用時、利用金額の4.5%
バンドルカードの申込
バンドルカードへの申込は、カードの種類によって微妙に異なるので、種類別に見ていこう。
バーチャルカードの申込
1.ストアからアプリをダウンロード
スマホがiPhoneの場合はApp Store、Androidの場合はGoogle Playより、バンドルカードのアプリをダウンロードする。
2.アカウントを登録する
バーチャルカードの登録に必要な情報は、ユーザーID・パスワード・生年月日・電話番号の4つのみだ。
電話番号については、ショートメールでの認証が行なわれる。
3.発行
登録が完了すると、あとはチャージするだけで利用可能な状態となる。
リアルカードの申込
リアルカードに申し込む前提として、バーチャルカードの申込が完了している必要がある。
1.アプリを開いた画面中央の「カード」タブを選択する
2.「リアルカード発行」を選択する
3/発行したいカードで「リアルカード」を選択する
4.300円以上をチャージ
発行手数料として300円かかるため、チャージをして「発行」ボタンをタップする。
5.送付先を登録
名字と名前の欄が分かれているので、注意しよう。
6.注意事項を読んで「発行する」ボタンをタップ
7.カードの有効化手続きをする
長くて2週間ほどで、カードが手元に届くので、届き次第カードの有効化手続きが必要となる。
有効か手続きは、カード手続きの「リアルカード発行」から可能だ。
リアルプラスの申込
1.アプリを開いた画面中央の「カード」タブを選択する
2.「リアルカード発行」を選択する
3.発行したいカードで「リアルプラス」を選択する
4.600円以上をチャージする
発行手数料として600円かかるため、チャージをしよう。
5.送付先を登録
6.メールアドレスを登録
メールアドレスを入力すると認証番号が届くので、認証番号を入力する。
7.本人確認書類をアップロード
本人確認書類として有効なのは、運転免許証・パスポート・健康保険証・マイナンバーカード・在留カード・特別永住者証明書の、いずれかの画像だ。
8.注意事項を確認
セキュリティコードやカード番号は新しくなるが、残高はそのままである。
9.「カード発行」を選択する
最長2週間でカードが届く。
10.カードの有効化をする
カード裏面の3桁のセキュリティコードを入力すれば、カードの有効化は完了だ。
バンドルカードは、原則として本人確認の必要はない。
ただし、リアルカードプラスに申し込む場合は、免許証などの本人確認が必要になる。
海外の店舗で使用する場合にはリアルカードプラスが必要になるので、海外で利用するかどうかが鍵になるだろう。
バーチャールカードの申込に関しては本人確認はないが、携帯電話番号でのSMS認証が必要になる。
電話番号の認証に利用できる番号は090、080、070で始まる番号のみ利用可能で、050で始まる番号や仮想電話番号は利用することは出来ない。
招待で200円チャージ
すでにバンドルカード会員の人は、他の人を紹介すると200円分が自分のカード残高にチャージされる。
招待方法は、以下の通りだ。
1.設定画面(歯車のマーク)を開く
2.招待コード画面を開く
3.招待コードをコピーして、招待したい人に教える
4.招待された人が、アカウント登録で招待コードを入力する
5.招待された人がバンドルカードを発行したら、招待した人に200円がチャージされる。
バンドルカードのチャージ(入金)
バンドルカードは口座にチャージをして初めて利用できるようになる。
チャージは基本的に手数料無料だが、ドコモのケータイ払いとソフトバンクまとめて支払いの場合、高額な手数料が発生するので注意が必要。
また、以下のように、不正利用リスクの低減のためにチャージなどに制限がある。
バーチャルカード リアルカード | リアルプラス | |
---|---|---|
月間チャージ上限額 | 12万円 | 200万円 |
累計チャージ上限額 | 100万円 | 上限なし |
1回のチャージ上限額 | 3万円 | 10万円 |
残高上限額 | 10万円 | 100万円 |
バンドルカードへのチャージ方法には、7種類ある。
以下でそれぞれのチャージ方法を紹介しよう。
コンビニからのチャージ
バンドルカードへのチャージで利用可能なコンビニは、セブンイレブンを除く主要コンビニである。
FamiポートやLoppiなどのコンビニ端末が設置されていることが条件だ。
チャージ方法は、以下の通りである。
1.アプリでチャージリクエストを作成する
2.コンビニ端末で申込券を発券する
3.コンビニのレジで支払う
4.チャージ完了
クレジットカードからのチャージ
クレジットカードからバンドルカードへチャージするには、Visaまたはmastercardの3Dセキュアに対応したクレジットカードでなければならない。
クレジットカードによって、チャー
ジでポイントが貯まるカードと貯まらないカードがあるので、確認が必要だ。
チャージ方法は、以下の通りである。
1.クレジットカードの情報を入力する
2.チャージ金額を入力する
3.3Dセキュアで認証をする
4.チャージ完了
ドコモのケータイ払いからのチャージ
NTTドコモの利用者は、ドコモの携帯電話料金と一緒に、バンドルカードへのチャージ代金を支払うこともできる。
ただし、手数料が高額なので、チャージの方法としてはおすすめしない。
ドコモのケータイ払いからのチャージのみ、>チャージ手数料としてがかかるので、注意が必要だ。
チャージ方法は、以下の通りである。
1.チャージ金額を入力する
2.ドコモセンターで認証する
3.チャージ完了
ビットコインからのチャージ
仮想通貨「ビットコイン」を持っている方は、ビットコインを円建てでチャージすることができる。
チャージ方法は、以下の通りである。
1.チャージ金額を入力する
2.ビットコインの「Coincheck Payment」で送金手続きをする
3.チャージ完了
ネット銀行からのチャージ
全国350以上の銀行や信用金庫などの口座からチャージが可能である。
チャージ方法は、以下の通りである。
1.チャージ金額を入力する
2.ネット銀行側で支払い手続きをする
.チャージ完了
銀行ATMからのチャージ
「ペイジー」を利用すれば、銀行ATMからバンドルカードへのチャージも可能だ。
コンビニATMも利用可能なので、コンビニの発券機が混雑していれば、コンビニATMからチャージすることもできる。
チャージ方法は、以下の通りである。
1.バンドルカードのアプリからチャージリクエストを作成
2.銀行ATMから入金する
3.チャージ完了
ギフトコードからのチャージ
ギフトコードを持っていれば、それを使ってバンドルカードへチャージすることも可能だ。
チャージ方法は、以下の通りである。
1.アプリで「チャージ」→「ギフトコード」→「チャージ」と進む
2.持っているギフトコードを入力する
3.チャージ完了
ただし、iTunesカードやAmazonギフトカードなどのコードは使えないので、注意が必要だ。
バンドルカードを使う
使い方
ネット店舗では、以下の手順でバンドルカードを利用する
1.店舗で商品を選び、支払方法で「クレジットカード払い」を選択
2.カード番号、有効期限、セキュリティコード、名義人名を入力する
3.支払いが完了
実店舗では、リアルカードやリアルプラスに限り、以下の手順で利用可能だ。
1.店舗のレジで店員にカードを提示する
2.売上票に自分の名前をサインする
3.カードと売上票の控えを受け取る
4.支払いが完了
ただし、バンドルカードにはICチップが搭載されていないため、ICチップのみに対応する端末での支払いはできない。
使えるお店・使えないお店
バンドルカードの種類によって、以下のように使えるVisa加盟店が異なる。
バーチャルカードとリアルカードは本人確認が不要だが、リアルプラスカードは本人確認が必要なカードとなっている。
バーチャルカード | リアルカード | リアルプラス | |
---|---|---|---|
国内ネット | 〇 | 〇 | 〇 |
海外ネット | 〇 | 〇 | 〇 |
国内実店舗 | – | 〇 | 〇 |
海外実店舗 | – | – | 〇 |
海外で利用する場合には、本人確認が必要なリアルプラスカードを持つ必要がある。
ただし、上記の条件を満たしていても、バンドルカードは以下のお店では利用できない。
・ガソリンスタンド:「残高から代金を引く」際に正しい代金を引けないため
・宿泊施設:「残高から代金を引く」際に正しい代金を引けないため
・定期支払い商品:2回目以降はカードを使えるか確認しないため
・高速道路料金:端末がネット接続しておらずカードの利用を確認できないため
・機内販売:端末がネット接続しておらずカードの利用を確認できないため
また、キャッシング枠の付いているクレジットカードやデビットカードであれば、銀行ATMからお金を借りることができるが、チャージ残高のあるバンドルカードであっても、銀行ATMから残高を引き出すことはできない。
Amazon(ネットショップ)で使う
バンドルカードは、ネットショップでも利用できる。
ここでは一例として、世界最大のネットショップ店舗であるAmazonでの使い方を説明する。
ちなみに、Amazonで使えるAmazonギフト券も、バンドルカードで購入可能だ。
1.商品を選んでレジに進む
2.Amazonのアカウントにサインインをする
3.配送方法を選択する
4.支払方法で「新しいお支払い方法を追加」を選ぶ
5.カード番号と名義人(自分の名前ではなく『VANDLE USER』とする)を追加
6.登録したカード情報で支払方法を選択する
7.「注文を確定する」ボタンを押す
8.商品発送のタイミングで、バンドルカードから代金が支払われる
Amazonプライムで利用可能
「定期支払い商品にはバンドルカードは使えない」と説明したが、Amazonが提供する会員制サービス「Amazonプライム」は定期的に会費を支払うサービスにもかかわらず、例外的にバンドルカードでの支払いが可能だ。
Amazonプライムでは、年会費300円で、配送の日時指定無料、お急ぎ便無料、音楽や映画、テレビ番組の視聴し放題など便利なサービスを利用できる
Amazonプライムは、以下の手順で利用できる。
1.Amazonのアカウントを作成
2.Amazonのサイトで、Amazonプライムサービスに登録
3.Amazonのアカウントにサインイン
4.支払方法と請求先住所を確認して、「登録する」を選択
5.完了
使い方を理解して活用しよう
バンドルカードは、VISAブランドのプリペイドカード。
年齢制限や申込時の審査がなく、手軽に使えて、使える範囲が広い便利なプリペイドカードだ。
リアルカード、バーチャルカード、リアルプラスの3種類があり、利用シーンに合ったカードを使うことになる。
チャージ方法の選択肢はいくつかあるが、いずれも簡単にチャージでき、支払い方法もシンプル。
ただし、使い方によっては手数料が発生するため注意したい。
基本的にはクレジットカードのような使い方ができるが、利用できない店舗があったり、名義人の入力方法が多少異なったりするなど、違う点もあるので、基本の仕組みを理解した上で利用したい。
また、プリペイドカードは定期的な支払いには利用できないが、バンドルカードの場合、Amazonプライムの支払いは例外的に対応している。