2020年8月20日(木)、決済サービスのAirPAY(Airペイ)が「J-Coin Pay」「AlipayHK」「Kakao Pay」「Touch’n Go eWallet」「EZ-Link Wallet」の取り扱いを開始した。
今秋にはクレジットカードのタッチ決済に対応予定であり、利便性が向上し続けている。
本記事では、Airペイの基本的な情報を解説しているので参考にしてほしい。
AirPAYとは
Airペイとは、クレジットカードや電子マネー、スマホ決済など全35種(2020年8月時点)のキャッシュレス決済手段を一度に利用できる決済サービス。
iPhoneまたはiPadに専用アプリをインストールした上で、あとは専用カードリーダーにより導入可能なため、手軽に導入できる。
2020年3月末時点で加盟店舗数は14.9万を超え、規模もジャンルもさまざまな店舗で活用されている。
AirPAYが対応しているキャッシュレス決済
Airペイが対応しているキャッシュレス決済を各ジャンルごとにまとめたので参考にしてほしい。
クレジットカード
Airペイが対応しているクレジットカードは下記の通り。
- Visa
- Mastercard
- JCB
- アメリカン・エキスプレス
- ダイナースクラブ
- ディスカバーカード
- 銀聯カード
主要な国際ブランドをカバーしており、Airペイを導入すれば大半のクレジットカードに対応できる。
※Visa、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレスは2020年秋からタッチ決済にも対応予定。
電子マネー
Airペイが対応している電子マネーは下記の通り。
- Apple Pay
- iD
- QUICPay
Apple Payは正確には電子マネーではないが、便宜上ここに分類した。
Google Payには2020年8月時点では対応していない。Air PayはiPhoneまたはiPadを利用する決済サービスのため、対応が難しいものと考えらえる。
交通系電子マネー
- Kitaca
- Suica
- PASMO
- toica
- manaca
- ICOCA
- SUGOCA
- nimoca
- はやかけん
スマホ決済
Airペイでは、QRコード決済に対応するAirペイQRというサービスを展開している。Airペイと同時にAirペイQRにも申し込むことで、下記のスマホQR決済に対応できる。
- d払い
- PayPay
- LINE Pay
- au PAY
- J-Coin Pay
- AliPay
- AlipayHK
- Kakao Pay
- Touch’n Go eWallet
- EZ-Link Wallet
- UnionPay
- WeChat Pay
もともと国内の主要なスマホQR決済には対応していたAirペイだが、2020年8月20日より「J-Coin Pay」「AlipayHK」「Kakao Pay」「Touch’n Go eWallet」「EZ-Link Wallet」にも対応を開始した。
なお、AirペイではAirペイQRのみの申込も可能。その場合はカードリーダーは不要で、iPoneまたはiPadのみ用意すれば利用できる。
共通ポイント
Airペイでは、下記の共通ポイントにも対応している。これらのポイント対応については、申込後の手続きとなる。
- Tポイント
- dポイント
- Pontaポイント
- WAON
AirPAYのメリット
- 手間とコストを抑えながら複数のキャッシュレス決済に対応可能
- 訪日中国人観光客の集客に役立つ
- 訪日韓国人観光客の集客も期待できる
Airペイの最大のメリットは、手間とコストを抑えつつさまざまなキャッシュレス決済に対応が可能な点。
個々の決済サービスと契約手続きをする必要がなく、特別な設備も不要で、iPhoneまたはiPadに専用アプリをインストール、あとはカードリーダーさえあれば利用できる。カードリーダーは無料だ(2020年8月時点)。
また、中国のキャッシュレス決済のツートップであるWeChat PayとAliPay、韓国で大半の人が利用しているキャッシュレス決済Kakao Talkにも対応しているので、訪日中国人・韓国人観光客の集客にも役立つはずだ。
AirPAYのデメリット
AirPayに目立ったデメリットは見られない。ただ、決済サービスなので手数料はもちろん発生する。
AirPAYの導入手数料
Airペイ利用において発生する料金は決済手数料のみ。振込手数料、月額固定費用は発生しない。また、導入に必要なカードリーダーも無料で利用できる(2020年8月時点)。
しいていえば、利用にはiPhoneまたはiPadが必要なので、店舗にない場合は新たに用意する必要がある。
AirPAYとSquareとの比較
Airペイと比較されやすい決済サービスとして、Squareがある。Squareは、専用の端末とアプリにより複数のクレジットカードブランドと電子マネー決済への対応が可能になるサービスだ。
ここでは、AirペイとSquareを比較するので参考にしてほしい。
対応決済サービス
AirペイとSquareでは、対応している決済サービスに若干の差がある。違いのある部分だけを下表にまとめた。
なお、下表は2020年8月時点の情報に基づいているため、今後変更の可能性がある。
決済サービス | Airペイ | Square | |
---|---|---|---|
クレジットカード | 銀聯カード | 〇 | – |
タッチ決済 | – ※2020年秋から対応予定 | 〇 | |
スマホ決済 | 〇 ※AirペイQR利用 | – | |
共通ポイント | 〇 | – |
対応サービスの数はAirペイのほうが多い。特にスマホQR決済に対応している点が大きい。
手数料
AirペイとSquareの手数料には下表のような違いがある(2020年8月時点)。
決済サービス | Airペイ | Square | |
---|---|---|---|
クレジットカード | VISA | 3.24% | 3.25% |
Mastercard | |||
アメックス | |||
ダイナースクラブ | 3.74% | ||
ディスカバーカード | |||
JCB | 3.95% | ||
銀聯カード | – | ||
電子マネー | iD | 3.74% | 3.75% |
QUIC Pay | |||
交通系電子マネー | 3.24% | 3.25% |
ただし、Squareはカードリーダーによる決済の他にも決済方法がいくつかあり、それによって上表よりも手数料が上がる場合がある。
全体的に見ると、Airペイのほうが手数料が若干低めになっている。
入金サイクル
Airペイの入金サイクルは銀行によって異なるが、基本的には5日後を目安にするといいだろう。
Squareの入金サイクルは、三井住友銀行・みずほ銀行なら決済日の翌営業日、その他の口座なら水曜日締めの金曜日払いになっている。