2日、エポスカードはQRコード決済サービス「EPOS Pay」を、東京都中野エリア内50店舗で開始すると発表した。
「EPOS Pay」は、エポスカードの登録情報と連携して使えるQRコード決済サービスだ。
サービスは新しいアプリでなく、「エポスカード公式アプリ」に新機能として搭載される形になる。
そのため、エポスカード会員であればアプリをアップデートでするだけで利用可能。
アプリを立ち上げて「EPOS Pay」を選び、対応店舗での支払時にレジで提示しているQRコードを読み取ることで決済できる。
これにより、エポスカード会員はカード決済と比べてスピーディかつ安全な決済が可能となる。
なお、「EPOS Pay」はエポスカード利用時と同様に、金額に応じて0.5%のポイント還元もなされる。
「EPOS Pay」利用時に、1ポイント単位で利用することも可能だ。
ただし「JQ CARD エポス」を利用している場合、エポスポイントではなく「JRキューポ」が貯まるようになっている。
JRキューポの場合、記載されている加算時期より1~2ヶ月半ほど遅れて加算されるので気をつけたい。
エポスカードでは、今回の導入に至った背景として、「既存会員の8割が丸井グループ店舗(マルイ・モディ)経由での入会」である点を述べた。
これは、多くのエポスカード会員にとってマルイ・モディ店舗が生活圏であるからと説明。
そのため、近隣の加盟店がエポスカードを使ったQRコード決済を導入することで、エポスカードの利便性は拡大していくのだ。
さらに、コード決済はコストを抑えて簡単に導入できるため、加盟店側ののハードルもそれほど高くないため相性が良い。
加盟店にはエポスカードからの送客を、カード会員には利用範囲の拡大というメリットを提供。
「EPOS Pay」を通じて、エポスカード会員の生活圏を中心とした地域経済圏を形成していく狙いだ。
EPOS Payの概要、特徴、メリット
EPOS Payは、エポスカードと連携して利用できるQRコード決済サービス。
おなじコード決済サービスである「LINE Pay」や「楽天ペイ」とは異なり、以下のような特徴を持つ。
- 利用できるのはエポスカードのみ
- エポスカードと自動で紐付けられており、公式アプリのアップデートだけで利用可能
- 利用店舗はマルイ・モディ近隣の小売店・飲食店が中心
- ポイント還元率は0.5%
エポスカードが使える店舗が、マルイ・モディの近くにある店舗まで広がるという認識で良いだろう。
つまり競合他社と違い、「QRコード決済のプラットフォーマー」ではなく、エポスカードの利便性を拡大するサービスといえる。
また、QRコード決済になったことで、カード払いと比べて以下のようなメリットも生まれた。
- カードを店員に渡さずに支払いができる
- サインや暗証番号を入力する必要が無くスピーディー
- 丸井グループ・近隣店舗はスマホだけで買い物できるように
いずれも、カード払いと比較するとメリットが大きいため、利用する価値は高い。
EPOS Payの現在の対応店舗
なお、EPOS Payの現在の対応店舗は以下のとおり。
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002015.000003860.html
今後は中野エリアでの利用状況をふまえ、エリア拡大を検討していくとしている。
他のカード会社から出ているスマホ決済サービスは?
これまでにLINEやドコモ、ソフトバンク、Amazonなど大手各社がQRコード決済サービスを展開している。
ただ、エポスカードのようなカード会社がQRコード決済サービスを開始した例は少ない。
現在、カード会社が展開しており、かつQRコード決済も対応しているスマホ決済サービスは以下のとおりだ。
- 楽天:楽天ペイ
- クレディセゾン:Coiney(コイニー)
- ANA Digital Gate:mPOS(エムポス)
このうち、コード決済サービスを提供しているのは「楽天ペイ」と「Coiney」「mPOS」。
楽天ペイは、通常のスマホ決済サービスの他に、QRコード決済サービスも提供。
「Coiney」は、訪日中国人向けの「WeChat Pay」を、「mPOS」は「アリペイ」を導入している。
他にも、三井住友カードのSquare(スクエア)や、リクルートペイメントのAirPAY(エアペイ)もあるが、こちらはQRコード決済を展開していない。
したがって、競合となるのは「楽天ペイ」のみとなりそうだ。
ただ、EPOS Payは独自の経済圏を持つ丸井グループだからできるサービスといった印象。
これから先、さらにコード決済サービスが普及すれば「競合」というより「共存」していく形になるのではないだろうか。
EPOS Payはこれから伸びしろのあるスマホ決済サービスだ。
エポスカード会員はもちろんのこと、丸井グループ店舗によく立ち寄るならカードごと作っておいて損はないだろう。