楽天カードは年会費無料でポイント還元率が高く、非常に多くの人が利用しているお得なクレジットカードだ。
しかし、お得な楽天カードであっても、リボ払いには注意が必要だ。
リボ払いは手数料が高く、返済がなかなか終わらないというデメリットがあり、場合によっては自分の首を締めることにもなる。
楽天カードにおけるリボ払いの手数料は標準的ではあるが、お得なカードであるためつい使いすぎてしまい、気づけば借入残高が大きくなっていたということにもなりかねない。
今回は楽天カードのリボ払いについて、仕組みや上手な付き合い方を解説する。
リボ払いを日常的に使うことは避け、どうしても必要な時にだけ、仕組みをよく理解した上で使うのが安全だ。
支払い方法
楽天カードの支払い方法には下記がある。
- 1回払い
- 2回払い
- 分割払い
- リボ払い
- ボーナス1回払い
- ボーナス2回払い
「1回払い」と「2回払い」、「ボーナス1回払い/ボーナス2回払い」は手数料無料だ。
一方、「分割払い」は3~36回のうち支払い回数を指定でき、年率12.25~15.00%の利息がかかる。
そして、「リボ払い」は支払い回数が決まっておらず、年率15%の利息がかかる。
リボ払いの仕組み
「リボ払い」は支払いの回数を指定するのではなく、毎月の請求額が一定になる分割支払い方法だ。
高額な買い物をしても、翌月に請求される額が少額なので、持ち合わせに余裕がない場合でも支払いに頭を悩まされることがない。
しかし、手数料(利息)がかかるのがデメリットだ。
分割払いの場合は回数を指定するため、毎月の手数料は変わらず、いつ返済が終わるのか分かりやすい。
しかし、リボ払いは利用金額によって支払い回数と手数料が決まるので、返済が終わる期間が分かりにくく、繰り返しリボ払いで買い物をすると借金が膨れ上がる可能性がある。
楽天カードのリボ払い
楽天カードのリボ払いは残高スライド元金定額方式で、残高に応じて返済額が変動する仕組みだ。
月々の元金支払い額は、5,000円から1,000円単位で自由に設定でき、元金に手数料が上乗せされた額が引き落とされる。
初期設定では、利用額に応じて次の通り設定されており、20万円超になると自動的に10,000円になる。
利用残高 | 月々の元金支払い額 |
---|---|
~20万円以内 | 5,000円 |
20万円超~ | 10,000円 |
種類
楽天カードのリボ払いには、次の3つの種類がある。
1.支払い時にリボ払いを指定
支払い時に支払い方法を聞かれたとき、リボ払いを指定する方法。特別な手続きはいらない。
2.後リボ
ショッピングをした後で、支払い方法をリボ払いに変更できるのが「後リボ」だ。
「後リボ」を利用できるのは、「ショッピング1回払い」または「ボーナス1回払い」を指定した場合に限る。
支払い時は一括払いを指定していたが、急に支払の余裕がなくなった際などに活用できる。
利用残高すべてをリボ払いに変更するか、明細からリボ払いにしたいものだけを選んで一部のみ変更かを選択できる。
3.自動リボ
事前に「自動リボ」を設定しておくと、国内・海外問わず、ショッピングでのカード利用がすべて自動的にリボ払いになる。
店頭で一括払いを指定してもリボ払いで請求される。
手数料
手数料は年率15%だ。
分割払いは年率12.25~15.00%となっており、分割払いを指定するよりも手数料が高額になっている。
クレジットカードのリボ払いは年率12~18%が一般的で、楽天カードの年率は標準的と言える。
支払いシミュレーション
例えば利用残高が50,000円、月々の支払い元金を5,000円とした場合、支払い額は以下の通りとなる。
回数 | 支払い金額 | 元金 | 手数料 | 支払い後残高 |
---|---|---|---|---|
1 | 5,625円 | 5,000円 | 625円 | 45,000円 |
2 | 5,562円 | 5,000円 | 562円 | 40,000円 |
3回目以降も手数料が上乗せされた額が請求され、10回で支払いが終わる。
その間かかる手数料は計3,435円。支払い総額は53,435円となる。
上記のように、リボ払いは手数料が高いためできるだけ避けたい支払い方法だ。
返済方法
月々の返済以外にも一括返済によってまとめて残高を返済することが可能だ。
楽天e-NAVから「リボ残高のおまとめ払い」を選択することで手続きできる。
一括返済は、全額返済と一部返済があり、次回のカード請求時に引き落としされる。
手数料を軽減することができるため、余裕があるなら一括返済を利用して早めに返してしまいたい。
月々の返済元金も自分で毎月設定できるが、できる限り多めの金額を設定しておき、支払い回数を少なくすると良いだろう。
年会費 | 無料 |
---|---|
還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |
なぜ怖いのか
リボ払いは手元にまとまったお金がなくても高額な商品を購入することができ、毎月無理のない返済ができるというメリットがある。
しかし、安易に手を出してしまうといつまでも返済できなくなるケースがある。
気を付けた方が良い点として、次のようなことがあげられる。
手数料が高い
楽天カードのリボ払い手数料の利率は、リボ払いの中では一般的だが、カードローンの平均的な利率とあまり変わらない。
カードローンよりも手軽に使えるため、つい手を出したくなるが「リボ払い=借金」だということを覚えておきたい。
借入残高がなかなか減らない
高額な買い物をしても月々の返済額が少額なので返済はしやすいが、なかなか終わらないのも怖い点だ。
毎月一定額を支払っているためきちんと返済しているという感覚になるが、繰り返しリボ払いを使って元金が増えれば、支払いが長引き利息も膨れ上がる。
利息は日割り計算され、借りている期間が長引くほど高くなる。
元金が減らなければ利息がどんどん高額になるため、利息の支払いだけで終わってしまう場合もある。
返済総額が分かりにくい
残高に応じて返済額や支払い回数が変わるため、返済総額が分かりにくい点にも気をつけたい。
繰り返しリボ払いで買い物を続けていくと、最終的な返済総額や支払い回数が複雑になり、現状が把握が難しくなる。
返済総額が見えないと、借金をしているという感覚が薄れ、使いすぎてしまう危険性がある。
使い過ぎてしまう
高額な買い物をしても翌月の請求額は一定なので、口座残高を気にせず買い物ができる。
支払いのことを考えずに済む一方で、使いすぎてしまうリスクがある。
気づけば総支払額が高額になり、借金から抜け出せない状況に陥るという場合もある。
上手な付き合い方
失敗しないために、次の点を守ろう。
日常的に利用しない
楽天カードは、リボ払いを設定することでポイントが付与されるなど魅力的なキャンペーンをしばしば行っている。
ポイントに惹かれてリボ払いを設定してしまうと手数料に苦しめられ、結果としてポイント還元分以上の支払をすることになるかもしれない。
お得に見える場合もあるが、それ以上にデメリットが大きいため、日常的に利用しないのが望ましい。
緊急の場合だけ
お金がないときにどうしても必要な物を買わなくてはいけないなど、やむを得ない事情がある場合だけにしたい。
しかし、ボーナス払いや分割払いで済ませておくことをおすすめする。
一括返済をする
もしリボ払いを利用したら、できるだけ一括返済をし、余計な手数料を払わずに済ませたい。
一部返済でも手数料をカットできるので、すでにリボ払いをしてしまった人は、今から一部返済できないか考えてみてほしい。
できるだけ利用しない!
リボ払いは高額な買い物をしても、毎月一定の金額が請求されるため支払いが楽というメリットがある。
しかし、手数料が高く、繰り返し使っているといつまでも借金を返せない状態になってしまう。
楽天カードはポイント還元や特典などでリボ払いをすすめているが、手数料を考慮すると得するとは言いがたい。
できるだけリボ払いは使用せず、年会費無料やポイント還元率の高さなど、お得な部分だけを活用しよう。
年会費 | 無料 |
---|---|
還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |