いざクレジットカードを持ちたいと思っていても意外と知らないクレジットカードの基礎知識。
今回は、はじめてクレジットカードを持ちたい人、また、はじめてカードを持った人のために、今さら聞けないクレジットカードの超基本を解説したいと思う。
目次
クレジットカードとは何か?
まずは当たり前のことからおさらいしておこう。
クレジットカードのクレジットとは直訳するとcredit=信用という意味。
クレジットカードとは、あなたが商品を購入した時に、クレジットカード会社があなたに変わって料金を支払ってくれるカードのこと。
クレジットカード会社はあなたに利用代金を「後から」請求する。
つまり、一時的にクレジットカード会社があなたを「信用」してお金を代わりに払ってくれるのだ。
この「信用」の度合いによって、クレジットカード会社が立て替えてくれる上限額は変わってくる。
無職の人よりも安定した職についている人の方が上限額は多いことが一般的である。
カード会社は大きく5つに分かれる
クレジットカードの会社には、大きく以下の5つの種類に分けられる。
- 銀行系クレジットカード:「三井住友カード」など、銀行が発行するカード。
- 信販系クレジットカード:「オリコカード」などクレジットカードをメインに扱う会社が発行するカード。
- 交通・航空系クレジットカード:「VIEW suica」「JALカード」など、鉄道会社や航空会社が発行するカード。
- 流通系クレジットカード:「イオンカード」「エポスカード」などスーパーやコンビニなどの流通にかかわる会社が発行するカード
ほかにも、消費者金融系カードや、「楽天カード」などのIT系など、さまざまな会社からクレジットカードは発行されている。
いずれも、そのカードを発行している銀行や会社で利用するとポイントアップや、優待特典などが受けられる。
自分が一番利用頻度の高い会社のカードを選ぶことで、クレジットカードの最大の恩恵を受けられるだろう。
メリット・デメリット
クレジットカードは便利な反面、セキュリティなどの気になる面もある。
メリットデメリットを整理してみる。
メリット
- ポイントが貯まる。
- カードを持っているだけで受けられる特典がある。
- 現金がないときでも、買い物出来る。
- カードによってはステータス性がある。
- 当月の持ち合わせがない時に翌月に支払いを繰り越せる。
- インターネットでの買い物が簡単に出来る。
- 国を問わず使う事ができる。
デメリット
- セキュリティ(盗難、紛失時)が不安
- いくら使ったか支出が把握出来なくなる。
- 1、2回払い以外の方法だと支払いに手数料がかかる。
クレジットカードは1回払い(ほとんどのカードは2回払いまで)であれば手数料は発生しない。
逆に言うと、3回以上やリボ払いの支払い方法を選ぶと手数料が発生する。
最低知識として知っておこう。
審査があるので、どんなカードでも作れる訳ではない。
不正利用について
クレジットカードを持つ事の大きな不安の一つが、クレジットカードの不正利用だ。
不正利用であることが分かれば、クレジットカード会社はその利用を補償してくれる仕組みを用意してあるので、身に覚えのない請求があった場合、その請求分は払う必要はない。
しかし、クレジットカードと紐づけできるスマホ決済サービスなど、クレジットカード番号と名義さえ分かれば簡単に利用できてしまうケースもある。
最近は3Dセキュアを採用するなど、少しずつ厳しくはなってきたが、クレジットカードの番号は他者に絶対に見せてはいけない。
使える場所、利用シーン
クレジットカードは以前はレストランやデパートなど限られたエリアでしか使うことが出来なかったが、最近では日常生活のあらゆる場面で使用出来る様になって来た。
例えば、スーパーなどは3000円以下のカード利用はサインを省略して利用できるなど、より使いやすくなって来ている。
定期券や新幹線のチケットも自動券売機で購入することが出来る。
コンビニでのクレジットカード利用も進み、特に電子マネーのQUICPayやiDは、クレジットカードと紐づけすることでSuicaやPASMOのようにタッチして使う事が出来る。
Suica、PASMOなどの電子マネーがついたクレジットカードでは、改札を通るだけでオートチャージされる。
もちろんホテルの予約や、オンラインショップ上でも利用可能だ。
また最近では楽天Payやpaypayなどのスマホ決済サービスとの連携も可能になり、さらなるポイントアップも狙える。
どうやったら持つ事が出来るのか
クレジットカードを持つまで、大雑把に書くと次の様な流れになる。
申し込み(ネット、店頭、郵便など)
↓
審査
↓(審査合格後)
郵送カードが発行
↓
利用可能
申し込みだけならどんなカードでも可能だが、審査基準はクレジットカードによって千差万別。
パートや学生が作れるカードもあれば、一定の年齢・年収に達していないと作れないカードもある。
クレジットカードの作りやすさ(審査基準)について
とりあえず申し込んでみるというのも一つの手だが、自分の年収や勤務先などからある程度参考にする事も出来る。
リボ払いカードや消費者金融系カード(ACマスターカード)などは最も作りやすいクレジットカードと言われている。
また、楽天カードなども一般的なクレジットカードよりは審査基準は甘めと思われる。
逆に審査基準が厳しめなクレジットカードとしては、アメリカンエキスプレスカードやダイナースクラブなどのクレジットカードがある。
申し込み方法
クレジットカードは、店頭、ネットなど様々な場面で申し込む事が出来る。
ただし、クレジットカードは申込者が信用出来るかを確認する必要があるため、より詳細な個人情報(勤務先、勤続年数、借金の有無)を記入する事が求められる。
ここで注意したいのは、ウソは書かないということ。
例えば、年収が100万円程度なのに1000万円と書いたりするのは良くない。
特に正直に書いた方が良いのは、他社からの借り入れ額の情報だろう。
借り入れ額の情報は信用情報の期間から入手可能なので、すぐにウソがばれてしまうので注意しよう。
クレジットカードの審査期間は、最短で即日というものから1〜2週間というものまでさまざま。
クレジットカード申し込み時に審査期間の目安が書いてあるので、確認してみよう。
国際ブランドとは
日本で一般的に使える5大国際ブランドは、VISA、JCB、MasterCard、American Express(アメリカンエキスプレス)、Diners Club(ダイナースクラブ)がある。
国際ブランドとカード発行会社は別物なので違いを理解しておこう。
国際ブランドとは、「クレジットカードで支払うをすることができる機能(=決済機能)」のこと。
つまり、カード会社はこれらの決済機能を提供されたうえで初めて利用できるという仕組みだ。
VISAやマスターカードなどは自社でカードは発行していないが、JCBやアメリカンエキスプレス(通称、アメックス)などは自社でもカードを発行し、それはいわゆるプロパーカードとも呼ばれている。
関連記事:クレジットカードを発行しているのは結局だれ?提携カードとプロパーカードの違い
国際ブランドのおすすめは?
利用者のニーズや生活スタイルに応じておすすめのブランドは変わってくる。
日本でカードを使える場所であれば、VISA、JCB、MasterCardを選べばまず問題ないだろう。
はじめてクレジットカードで日本国内での使用を考えているのであれば特にJCBがおすすめ。
ディズニーチケットがあたるキャンペーンや国内サービスが充実している。
海外でも使う予定があるならば、最も利用可能な店舗が多いVISAがおすすめ。
サービスや補償、ステータス性などを求める場合は、American Express(アメリカンエキスプレス)、Diners Club(ダイナースクラブ)がいいだろう。
関連記事:VISA MasterCard JCBの違いを分かりやすく説明!
支払い方法
クレジットカードで買い物をすると、クレジットカード会社は一定期間ごとに区切って(締め日)、一月分を指定の銀行口座から引き落とす(引き落とし日)。
締め日はクレジットカード会社が指定する場合も多いが、15日か25日など選べる場合もある。
引き落とし日は、締め日の翌月に指定した銀行口座から自動での引き落としになるので、忘れないように銀行にお金を用意しておこう。
引き落としに失敗すると、次回カードの更新が出来なかったり、他のクレジットカードが作れない可能性もある。
クレジットカード初心者ならば、給与の振り込み口座をクレジットカードの引き落とし口座にしておけば安心だろう。
1回払い・2回以上払い・リボ払い
商品を購入時に、支払いを分けて支払うことも可能。
ただし、回数が増えるにつれて手数料も発生してくる。
1回払い(一括払い)
最も一般的に利用されている支払い方法。
そのカードの支払い分が次回の請求時に一回で請求される。
一回払いの場合、金利手数料は無料。
2回払い以上
大抵のカードは支払い回数2回までは金利手数料は発生しない。
分割にすると支払いをその回数で等分に割った金額が毎月請求される。
リボルビング払い(リボ払い)
毎月自分で指定した金額が口座から引き落とされる支払い方法。
例えば、10万円の買い物をしても、設定金額を指定しておけば、毎月の支払いは1万円になる。
金利手数料が発生するが、毎月の支払い額が固定できるので、計画的に予算を組む事が出来る。
しかし、リボ払いは金利手数料が年率15~18%が発生するため、乱用しすぎるとかえって返済額が膨らんでしまうことも。
リボ払いは、なるべく避けたほうが良い。
カードによっては、初期設定の段階でリボ払いになっているものもあるので、申し込み前にしっかりと規約を読んでおこう。
ポイント還元とは
クレジットカードは、利用額に応じてポイントが付与される。
ポイントは、各クレジットカード会社ごとに独自のポイントシステムが用意されている。
1ポイントの価値はそのポイントシステムによって異なる。
1ポイントが1円相当なのが一般的だが、1ポイント5円相当といった種類もある。
貯まったポイントは、ANAマイルやJALマイル、商品券や各種ポイントへの交換などさまざまな方法で使う事が出来る。
ポイント還元率は、1000円の利用ごとに5ポイント(=5円相当)となるのが一般的。
楽天カードなどのように、1000円ごとに10ポイント(=10円相当)となるような場合もあるので、利用額が多くなる人ほどポイント還元率の高いカードを選ぶと良いだろう。
楽天カード
楽天SPUで最大14倍還元。ポイントアップキャンペーンの多さも魅力
- 年会費無料、いつでも1%還元の高還元率
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楽天経済圏の必須アイテム、カード所持だけで楽天グループの決済に+2倍される。海外保険も付帯。
年会費 | 無料 |
---|---|
還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |
クレジット枠とキャッシング枠の違い
クレジット枠は、設定された金額内で買い物が出来る枠。
クレジット枠で購入した場合、代金は締め日の翌月に金額が請求される。
キャッシング枠は、設定された金額内でお金を銀行ATMなどでおろせる枠。
キャッシング枠で引き出したお金は、締め日の翌月に手数料を加えて請求される。
手数料は18%(年利)などとなることが多い。
キャッシングの利息の計算方法
これは10万円をキャッシングした場合、1年間の手数料は18,000円が手数料として発生するということになる。
基本的にキャッシング翌月に返済となるので、1ヶ月の手数料は
18,000円÷12ヶ月=1500円
ということになる。
キャッシング金額×手数料率(例えば0.18)÷12ヶ月=1ヶ月の利率
と覚えておこう。
利用上限額
発行されるカードごとに、クレジットカードの利用上限額が設定されている。
利用額の上限はカードを持つ人のステータスに依存する。
次の項目に当てはまる数が多い程上限枠が多くなる要素になるだろう。
- 優良な企業に勤めている人
- 勤続年数が長い人
- 年収が多い人
・・・など
また、海外旅行など一時的に利用額が増えそうな場合には、「一時増額の申し込み」可能なカードも多いので、チェックしてみよう。
付帯する保険(自動付帯と利用付帯)
クレジットカードはカードによって、旅行傷害保険がついているカードもある。
ただし、いろいろと注意が必要である。
クレジットカードに付帯する保険には、大きく分けると「国内」と「海外」に分けられるのと、「自動付帯」と「利用付帯」に分けられる。
自動付帯では、クレジットカードを所持しているだけで保険が適用される。
利用付帯では、旅行などで現地に行く交通手段(電車や飛行機)をクレジットカードで支払った場合に適用される。※もちろん「利用」の定義はカードによって異なる。
カードによっては、国内は利用付帯、海外は自動付帯など組み合わせが異なる場合もある。
海外に行く際は自分がどのタイプのカードを持っているか確認使用。
保険付帯の落とし穴
利用付帯のカードで、一回でも旅行代金を支払えばOKというカードももちろんあるが、カードによっては、「そのカードで支払った交通手段で発生した事故・ケガだけを補償する」といったものもある。
これを利用付帯という。
保険が付帯しているから安心ではなく、しっかりと条件を確認しておこう。
はじめての人におすすめのクレジットカード
楽天カード
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---|---|
還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |
年会費無料なので、クレジットカードをとりあえず持ってみるという人におすすめ。
ポイントも1.0%(通常のカードは0.5%)と高還元率なので、ポイントを貯めてみたいという人にもおすすめだ。
楽天Edy、モバイルsuica、QUICPayが使えて便利。