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MileagePlus JCBカード、公共料金・税金のマイルが最大3分の1に

JCBは、ユナイテッド航空との提携カード「MileagePlus JCBカード」で、公共料金と税金の支払いにおけるマイル付与条件を変更すると公式サイトで告知した。2027年6月10日(木)以降のお支払い分から、券種ごとに付与率の引き下げと年間上限の新設が適用される。

MileagePlus JCBカードの公共料金・税金マイルが2027年6月から変わる

今回の変更は、MileagePlus JCBカードで電気・ガス・水道などの公共料金や各種税金を支払ったときに付与されるマイルの条件を見直すものだ。これまでは公共料金・税金の支払いにも通常のショッピングと同じ付与率が適用され、しかも付与マイルに上限がなかった。変更後は付与率が下がるうえ、年間の利用額とマイル付与に上限が設けられる。

公共料金や税金の支払いをこのカードに集約してマイルを貯めてきた人ほど、影響は大きい。毎月必ず発生する固定費や、まとまった金額になりやすい納税は、マイルを効率よく貯める手段として使われやすい支払いだからだ。

なお、今回のお知らせの対象は公共料金・税金の支払い分である。公共料金・税金以外の通常のショッピングにおける付与率について、お知らせでは触れられていない。

対象となる「公共料金」と「税金」の範囲

公式のお知らせによると、公共料金とは電気会社、ガス会社、水道会社など、JCB側で公共料金と特定できる売り上げを指す。税金は法人税、国税、地方税などの各種税金の売り上げが対象となる。

公共料金については「当社にて特定可能な売り上げ」という条件が付いている点に注目したい。どの支払いが公共料金として扱われるかはJCB側の判定によるため、自分の支払いが該当するかどうかは利用明細などで把握しておくとよいだろう。

券種別の変更内容、ゴールドは3分の1、一般は半分に

変更前後の付与条件を券種ごとにまとめると、次のとおりだ。変更前は「2027年5月10日(月)までのお支払い分」、変更後は「2027年6月10日(木)以降のお支払い分」に適用される。

券種 2027年5月10日(月)までのお支払い分 2027年6月10日(木)以降のお支払い分
MileagePlus JCB クラシックカード 200円(税込)利用ごとに1.0マイル(マイル付与上限なし) 100円(税込)利用ごとに0.5マイル(年間利用1,000万円まで/マイル付与上限5万マイルまで)
MileagePlus JCB 一般カード 100円(税込)利用ごとに1.0マイル(マイル付与上限なし) 100円(税込)利用ごとに0.5マイル(年間利用1,000万円まで/マイル付与上限5万マイルまで)
MileagePlus JCB ゴールドカード 100円(税込)利用ごとに1.5マイル(マイル付与上限なし) 100円(税込)利用ごとに0.5マイル(年間利用1,000万円まで/マイル付与上限5万マイルまで)
MileagePlus JCB プラチナカード 100円(税込)利用ごとに1.5マイル(マイル付与上限なし) 100円(税込)利用ごとに1.0マイル(年間利用1,000万円まで/マイル付与上限10万マイルまで)

付与率を100円あたりに揃えて比べると、改定幅は券種によって大きく異なる。もっとも影響が大きいのはゴールドカードで、続いて一般カード、プラチナカードの順になる。

ゴールドカードは1.5マイルから0.5マイルへ、3分の1に

MileagePlus JCB ゴールドカードは、100円あたり1.5マイルから0.5マイルへと下がる。付与率は変更前の3分の1となり、今回の改定でもっとも下げ幅が大きい券種だ。

一般カードとの付与率の差もなくなる。変更前はゴールドカードが一般カードより100円あたり0.5マイル多かったが、変更後は一般カード・クラシックカードと同じ0.5マイルに揃う。公共料金・税金の支払いに関しては、ゴールドカードを持つことによるマイル面での上乗せがなくなるということだ。

一般カードは1.0マイルから0.5マイルへ、半分に

MileagePlus JCB 一般カードは、100円あたり1.0マイルから0.5マイルへと付与率が半分になる。公共料金や税金の支払いで貯まるマイルは、単純に考えれば従来の2分の1だ。

プラチナカードは1.0マイルに、上限は10万マイル

MileagePlus JCB プラチナカードは、100円あたり1.5マイルから1.0マイルへと下がり、付与率は変更前の3分の2となる。下げ幅は一般カードと同じ100円あたり0.5マイルだが、変更後も他の3券種の2倍の付与率を維持する。マイル付与上限も他の券種の5万マイルに対し、プラチナカードは10万マイルに設定されている。

クラシックカードは付与率据え置き、年間上限が新設

MileagePlus JCB クラシックカードは、公式のお知らせで「マイル付与率は変更なし」と明記されている。変更前の200円あたり1.0マイルと、変更後の100円あたり0.5マイルは、どちらも100円あたりに直すと0.5マイルで同じだ。

ただし、クラシックカードにも年間利用1,000万円まで、マイル付与上限5万マイルまでという上限が新たに設けられる。変更前は上限がなかったため、付与率は同じでも条件としては厳しくなる。

これまで同率だったゴールドとプラチナに2倍の差

今回の改定で見落としやすいのが、ゴールドカードとプラチナカードの関係の変化だ。変更前は、公共料金・税金の付与率はどちらも100円あたり1.5マイルで、差がなかった。変更後はゴールドカードが0.5マイル、プラチナカードが1.0マイルとなり、プラチナカードの付与率がゴールドカードの2倍に開く。

公共料金・税金の支払いで見ると、ゴールドカードはクラシックカード・一般カードと横並びの0.5マイルになり、プラチナカードだけが1.0マイルで抜け出す構図になる。上位券種への切り替えを検討する際は、年会費の差と、公共料金・税金で得られるマイルの差を比べることになるだろう。

年間30万円の公共料金・税金なら、ゴールドは3,000マイル減

改定の影響を具体的な数字で見てみよう。公共料金・税金を合わせて年間30万円(月2万5,000円)をMileagePlus JCBカードで支払う場合、獲得できるマイルは次のように変わる。

券種 変更前 変更後 差
MileagePlus JCB クラシックカード 1,500マイル 1,500マイル ±0マイル
MileagePlus JCB 一般カード 3,000マイル 1,500マイル −1,500マイル
MileagePlus JCB ゴールドカード 4,500マイル 1,500マイル −3,000マイル
MileagePlus JCB プラチナカード 4,500マイル 3,000マイル −1,500マイル

計算は年間の合計額に付与率を掛けた単純計算である。たとえばゴールドカードの場合、変更前は30万円÷100円×1.5マイル=4,500マイル、変更後は30万円÷100円×0.5マイル=1,500マイルとなる。実際には利用ごとの端数の扱いなどにより、獲得マイルに多少の差が出る可能性がある。

一般的な家庭の公共料金の規模であれば、年間1,000万円の上限に届くことはまずない。影響の中心は上限ではなく、付与率の引き下げそのものだ。

年間1,000万円の上限が影響するのは高額な納税をする人

新設される上限は「年間利用1,000万円まで」と「マイル付与上限5万マイル(プラチナカードは10万マイル)まで」の2つだが、変更後の付与率で計算すると両者はちょうど一致する。0.5マイルの券種なら1,000万円の利用で5万マイル、1.0マイルのプラチナカードなら1,000万円の利用で10万マイルとなり、1,000万円を超えた分の公共料金・税金にはマイルが付かないことになる。

この上限に関わるのは、法人税や高額な国税・地方税をカードで納付するような、主に高額の納税をする人だ。たとえば年間2,000万円の税金をプラチナカードで支払う場合、変更前の付与率と上限なしの条件なら30万マイル(2,000万円÷100円×1.5マイル)だったものが、変更後は上限の10万マイルにとどまる計算になる。ゴールドカードで同じ金額を支払えば、変更前の30万マイルから5万マイルへと大きく減る。

5月10日支払い分と6月10日支払い分の間に切れ目

公式のお知らせは、変更前を「2027年5月10日(月)までのお支払い分」、変更後を「2027年6月10日(木)以降のお支払い分」と、利用日ではなく支払日を基準に区切っている。JCBの支払日である毎月10日を軸にした表記で、5月10日の支払い分までは現行の付与率、6月10日の支払い分からは新しい付与率が適用される。

あわせて、年間利用額とマイル付与上限の集計期間は、毎年4月16日から翌年4月15日までの利用分(売り上げが期間内に到着したもの)と定められている。6月10日の支払い分は、締め日から逆算すると4月16日以降の利用分におおむね対応すると考えられる。そうであれば、4月16日から始まる新しい集計期間と、変更後の付与率が適用され始めるタイミングが揃うことになる。

ただし、利用日と売り上げの到着日、支払日の対応関係は加盟店の売上処理などによって前後することがある。特に高額な納税を予定している人は、どの支払いが変更前の条件で処理されるかを利用明細で確認しながら計画するのが無難だろう。

通常ショッピングとの付与率の比較

JCB公式サイトのカード紹介ページでは、MileagePlus JCBカードの通常のショッピングマイルが券種別に案内されている。現行の公共料金・税金の付与率は、この通常ショッピングと同じ水準だった。

券種 通常のショッピングマイル(公式カード紹介ページ記載) 公共料金・税金(2027年6月10日以降のお支払い分)
MileagePlus JCB クラシックカード 200円(税込)につき1マイル 100円(税込)ごとに0.5マイル
MileagePlus JCB 一般カード 100円(税込)につき1マイル 100円(税込)ごとに0.5マイル
MileagePlus JCB ゴールドカード 100円(税込)につき1.5マイル 100円(税込)ごとに0.5マイル
MileagePlus JCB プラチナカード 100円(税込)につき1.5マイル 100円(税込)ごとに1.0マイル

変更後は、クラシックカード以外の券種で、公共料金・税金の付与率が通常のショッピングを下回ることになる。公共料金・税金は「通常どおり貯まる支払い」から「別枠で付与率が低い支払い」へと位置づけが変わるといえる。

MileagePlus JCBカードには、ユナイテッド航空の航空券購入でマイルが2倍になる特典や、マイルに有効期限がないといった特徴もある(公式カード紹介ページ記載)。今回の変更は公共料金・税金の支払い分に関するものであり、カードの価値をどう評価するかは、こうした他の特典も含めて自分の使い方に照らして判断したい。

公共料金・税金をMileagePlus JCBカードで払っている人の見直しポイント

もっとも影響を受けるのは、ゴールドカードや一般カードで公共料金・税金をまとめて支払い、マイルを貯めてきた人だ。ゴールドカードなら同じ支払額で貯まるマイルが3分の1、一般カードなら半分になるため、これまでのペースでマイルが貯まる前提で特典航空券などを計画していた場合は、見込みを修正する必要がある。

税金をカードで納付している人は、決済手数料との兼ね合いにも注意したい。税金のクレジットカード納付では、納付額に応じた決済手数料がかかる場合が多い。付与率が100円あたり0.5マイルまで下がると、手数料の水準によっては、得られるマイルの価値が手数料に見合わなくなる可能性もある。納付方法ごとの手数料と、変更後に得られるマイルを比べたうえで、カード納付を続けるかどうかを判断するのがよいだろう。

支払い方法を見直す場合の選択肢としては、公共料金・税金だけを別の決済手段に切り替える、プラチナカードへの切り替えで付与率1.0マイルを確保する、あるいは付与率が下がっても支払いの一元管理を優先してそのまま使い続ける、といった方向が考えられる。どれが合うかは、年間の公共料金・税金の支払額、マイルの使い道、年会費の負担によって変わる。適用は2027年6月10日(木)のお支払い分からで、まだ時間はあるため、年間の支払額を把握したうえで落ち着いて検討したい。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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