ネット通販やオンラインサービスで、Vポイント・Pontaポイント・PayPayポイントが「貯まる・使える」場面が今後広がりそうだ。GMO-PGが2026年9月15日、EC事業者向けに複数の共通ポイントをまとめて導入できる『ポイント決済サービス』の提供を始めた。事業者向けの発表だが、買い物をする側にとっては、対応する通販サイトが増えていく可能性を示す動きといえる。

通販サイトで共通ポイントが「貯まる・使える」場面が広がる
これまで実店舗では当たり前のように貯まっていた共通ポイントが、ネット通販やオンラインサービスでは「使える店と使えない店」が分かれていた。理由のひとつが、通販事業者側の導入ハードルにある。共通ポイントを1つ扱うだけでも、ポイント事業者ごとに個別契約を結び、それぞれ異なる仕様・システム・精算に対応する必要があり、複数を導入しようとすると開発や運用の負担が大きかった。
GMO-PGの『ポイント決済サービス』は、この契約・システム接続・精算をまとめて肩代わりする仕組みだ。通販事業者はGMO-PGと1契約・1接続するだけで、対応する複数の共通ポイントを扱えるようになる。事業者側の導入がしやすくなれば、その分、利用者が普段貯めているポイントを使えるオンラインの場面も増えていくと考えられる。EC・オンラインサービス向けに複数の共通ポイントを一元化して提供するのは、GMO-PG調べで国内初(2026年9月15日時点)だという。
第一弾はVポイント・Pontaポイント・PayPayポイントの3種類
今回対応するのは、Vポイント・Pontaポイント・PayPayポイントの3つだ。いずれも会員数・有効IDが多い代表的な共通ポイントで、普段の買い物で貯めている人も多い。対応する共通ポイントは今後も順次拡大する予定とされている。
ただし、3つが同時にそろうわけではない点には注意したい。Vポイントは2026年秋頃からの提供開始予定で、PontaポイントやPayPayポイントとは対応時期に差がある。導入する通販サイトによって、扱えるポイントの種類やタイミングが異なることになりそうだ。
PayPayポイントは「付与のみ」、支払いには使えない
利用者として最も押さえておきたいのが、PayPayポイントの扱いだ。このサービスでは、PayPayポイントは「付与(貯める)」のみに対応し、支払いに使う機能は対象外となっている。
PayPayポイントを支払いに充てる場合は、これまで通りPayPay決済を通じた利用となり、本サービスのポイント利用機能とは別枠になる。つまり、対応サイトで買い物をすると「PayPayポイントは貯まるが、その場でポイント払いには使えない」というケースが生じうる。一方、VポイントやPontaポイントは、付与に加えて支払いへの利用も想定されている。同じ「対応ポイント」でも、貯める・使うのどちらまでできるかはポイントごとに違うと理解しておきたい。
複数のポイントを組み合わせて支払える
このサービスのもうひとつの特徴が、複数の共通ポイントを組み合わせて支払いに使える点だ。通販事業者が複数のポイントを導入していれば、利用者は手元にある異なる共通ポイントを合わせて1回の支払いに充てられる。
たとえば「Vポイントが少し、Pontaポイントが少し」といった中途半端に残ったポイントも、まとめて使い切りやすくなる可能性がある。どのポイントをどこまで使えるかは導入サイトの設定次第だが、貯めたポイントを無駄にしにくくなる方向の変化といえる。
大手決済基盤が扱う分、対応サイトが広がる可能性
GMO-PGは、多様な決済手段を1つの接続でまとめて扱えるようにする決済代行事業者(PSP)だ。年間決済処理金額は23兆円を超え、EC事業者やNHK・国税庁などの公的機関を含む15万店舗以上に決済サービスを導入している(2026年6月末時点、連結数値)。
これだけ広い導入基盤を持つ事業者がポイント一元化サービスを始めることで、対応する通販サイトやオンラインサービスが今後広がっていく可能性があると考えられる。GMO-PGは、対応する3ポイントを通じて「のべ3.5億人超」の会員・ユーザー基盤にアプローチできるとしている。ただしこの数値は、PayPayの登録ユーザー7,500万人以上・Ponta会員1億2,615万ID・Vポイントのユーザー1.5億ID以上を単純合算したもので、集計時点や会員の定義が各社で異なり、同一人物の重複も含む。実際の人数を示す数字ではない点に留意したい。
買い物をする側が知っておきたいこと
このサービスは事業者向けの仕組みであり、利用者が何かを申し込む必要はない。関係してくるのは、普段使う通販サイトやオンラインサービスがこの仕組みを導入したときだ。その際は、どの共通ポイントに対応しているか、そして「貯まるだけ」なのか「支払いにも使える」のかを確認しておくと、ポイントを取りこぼしにくい。
特にPayPayポイントは付与のみの対応となるため、支払いに使うつもりで貯めている人は勘違いしないよう注意したい。共通ポイントをよく使う人にとっては、オンラインでポイントを貯めて使える場面が着実に増えていく動きとして、今後の対応サイト拡大を見ておくとよいだろう。














