ワールドカードはMastercardヒエラルキーの中でも、ワールドエリートに次ぐステータスとなっている。
ポイントは年会費に応じた補償・サービスの拡充と、ラウンジキーによる世界中の空港ラウンジ利用サービス。
見た目の印象もブラックなので、より高級感が増している印象。年会費に応じた素晴らしいサービスが提供できているカードではないだろうか。
TRUST CLUBの発行は、三井住友トラストクラブが行っている。同社は国内でダイナースクラブを発行するなど、伝統のあるカード発行会社だ。
このカードの魅力は、クレジットカードとして通常では得られない特別なサービスを多く利用できることだ。昨今のクレジットカードでは還元率ばかりに目が行きがちだが、還元率だけではないクレジットカードならではのエグゼクティブなサービスを提供してくれるのがこのカードの特徴だ。
2019年7月1日よりリニューアル。従来のSuMi TRUST CLUBリワードワールドカードとゴールドカードを統合し、新たにTRUST CLUBワールドカードとして生まれ変わった。
- 海外旅行保険最高7,000万円
- 空港ラウンジサービス「ラウンジ・キー」が無料付帯
- Taste of Premiumの18特典が利用可能
カードで得られる極上の体験
- 最高7,000万円の保険
- ラウンジキーで世界中の空港ラウンジが利用可能
- Taste of Premiumの特典利用
- 特別な補償が付帯、キャンセルプロテクション
最高7,000万円の保険
以下の保険が付帯している。
海外旅行保険
いずれもカードの利用が保険適用の条件となる利用付帯となっている。利用の条件の詳細は、公式サイトで確認するのが望ましいが、概ね航空券の決済を行うか、ツアー代金を支払うことで適用される。
傷害死亡・後遺障害 | 最高7000万円 |
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治療費用 | 200万円 |
賠償責任 | 3000万円 |
携行品損害 | 30万円 |
救援者費用 | 100万円 |
ワールドカードの下位カードであるプラチナマスターカードと比較すると、全体的な保険金額が大幅にアップしている点と、賠償責任の補償があらたに付帯している。
賠償責任は、海外で物を壊したり、人を傷つけたりする場合の補償で、海外旅行では付けておきたい保険の一つである。
国内保険
国内保険も同様に利用付帯となっている。
傷害死亡・後遺障害 | 最高7000万円 |
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家族特約で、最高1,000万円まで家族も補償される。家族特約の範囲は、配偶者や生計を同一にする親族のこと。家族会員の場合は、本会員と同額の補償金額が適用される。
バイヤーズプロテクション
カードで購入した商品が、購入から90日以内に、破損、盗難、火災などの偶発的な事故で損害を被った場合に、補償してくれるサービス。
- 補償:500万円
- 自己負担:1,000円
キャンセルプロテクション
カードで決済した旅行などのイベントが、入院や怪我などの理由でキャンセルになった場合に、その費用を補償してくれるサービス。
キャンセルの事由によって、キャンセル料金は異なる。
カード会員本人、カード会員の配偶者またはカード会員の1親等以内の親族の死亡 | 10万円 |
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カード会員本人、カード会員の配偶者またはカード会員の1親等以内の親族の傷害または疾病による入院 | 10万円 |
カード会員本人、カード会員の配偶者またはカード会員の子の傷害による通院 | 3万円 |
キャンセル・プロテクションと言えば、アメックス・ゴールドを思い出す。
アメックスゴールドもキャンセル・プロテクションがついており、基本的には死亡や入院時のキャンセル補償となっている。
唯一の違いは、「カード会員が勤務する会社の社命出張を理由にキャンセルした場合:年間最高10万円」が付帯している点がアメックスゴールドの優れている点である。
通常よりも多くの空港ラウンジが利用可能
空港ラウンジはラウンジキーサービスが利用可能。従来までは、プライオリティパスが付帯していたが、2019年7月1日のリニューアルに伴い、プライオリティパスのカード発行を終了し、ラウンジキーに切り替えることになった。
日本ではラウンジ・キーはあまり耳にすることがないが、実は利用可能な空港ラウンジ数はプライオリティパスよりも多く、実質的にグレードアップした内容と言えるだろう。
また、プライオリティパスでは、事前に別でカードを発行する必要があったが、ラウンジ・キーは事前にカードを認証する方式で、実際にラウンジを利用する場合には、登録したクレジットカードを提示するという仕組みになっている。
ラウンジ・キーが利用できるクレジットカードは、ORICO CARD THE PLATINUMなど、一部の上位カードのみ付帯しており、非常に貴重なカードといえる。
さらに、ラウンジ・キーのサービスに加えて、以下の通り国内の空港ラウンジが標準機能として利用可能になっている。
国内空港ラウンジ一覧
本会員・家族会員ともに無料で利用可能。
新千歳空港 | 「ロイヤルラウンジ」 「スーパーラウンジ」 |
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函館空港 | 「ビジネスラウンジ A Spring」 |
青森空港 | 「エアポートラウンジ」 |
秋田空港 | 「ロイヤルスカイ」 |
仙台空港 | 「ビジネスラウンジ EAST SIDE」 |
成田国際空港 | 「第1ターミナルビル ビジネス&トラベルサポートセンター(T.E.Iラウンジ)」 「第1ターミナルビル IASS Executive Lounge 1※」 「第2ターミナルビル T.E.Iラウンジ」 「第2ターミナルビル IASS Executive Lounge 2※」 |
羽田空港 | 「第1ターミナルビル POWER LOUNGE NORTH」 「第1ターミナルビル POWER LOUNGE SOUTH」 「POWER LOUNGE CENTRAL -旧第1ターミナルビル エアポートラウンジ(中央)-」 「POWER LOUNGE CENTRAL (チェックイン前ロビーエリア) -旧第2ターミナルビル エアポートラウンジ(北)-」 「第2ターミナルビル POWER LOUNGE NORTH」 「第2ターミナルビル エアポートラウンジ(南)(チェックイン後ロビーエリア)」 ※2019年4月1日~2019年8月下旬(予定)まで、リニューアル工事のため、一時閉鎖します。 「国際線旅客ターミナル SKY LOUNGE」 「国際線旅客ターミナル SKY LOUNGE ANNEX」 |
新潟空港 | 「エアリウムラウンジ」 |
富山空港 | 「ラウンジ らいちょう」 |
小松空港 | 「スカイラウンジ白山」 |
中部国際空港 | 「プレミアムラウンジ セントレア」 |
富士山静岡空港 | 「YOUR LOUNGE」 |
関西国際空港 | 「カードメンバーズラウンジ「六甲、金剛」、「アネックス六甲」」 「カードメンバーズラウンジ「比叡」」 |
伊丹空港 | 「ラウンジオーサカ」 |
神戸空港 | 「ラウンジ神戸」 |
岡山空港 | 「ラウンジ マスカット」 |
米子空港 | 「ラウンジ大山」 |
広島空港 | 「ビジネスラウンジ もみじ」 |
山口宇部空港 | 「ラウンジきらら」 |
出雲縁結び空港 | 「エアポートラウンジ」 |
徳島空港 | 「エアポートラウンジ ヴォルティス」 |
高松空港 | 「ラウンジ讃岐」 |
松山空港 | 「ビジネスラウンジ」 「スカイラウンジ」 |
北九州空港 | 「ラウンジひまわり」 |
福岡空港 | 「くつろぎのラウンジTIME」 「ラウンジTIME インターナショナル」 |
大分空港 | 「ラウンジ くにさき」 |
長崎空港 | 「ビジネスラウンジ アザレア」 |
熊本空港 | 「ラウンジASO」 |
鹿児島空港 | 「スカイラウンジ菜の花」 |
那覇空港 | 「ラウンジ華~hana」 |
※TRUST CLUB エリートカード、TRUST CLUB プラチナマスターカード(*1)対象外
この通り、国内の主要な空港ラウンジはほとんど利用できる。また、これらの国内主要空港と合わせ、海外のダニエル・K・イノウエ・国際空港(ホノルル) ラウンジを利用可能。
マスターカードのサービスTaste of Premium
マスターカードの上位券種では、Taste of Premiumと呼ばれるマスターカードならではの特典が利用できる。
Taste of Premiumは国際ブランドマスターカードが提供する、上級カードにのみ提供している特別なサービスのことだ。
Taste of Premiumの中でも、TRUST CLUB ワールドカードでは23の特典が利用可能となっている。
ダイニング BY 招待日和
「招待日和」によって厳選された全国有名レストラン約250店舗を利用可能。コースを2名以上で予約・利用すると、コース代金1名分を無料で招待。
※一人1ヵ月あたり2回までの利用
国際線手荷物無料宅配
海外旅行時に、往路・復路各2個までが無料となる。
往路・復路、ともに2個無料になるサービスは非常に珍しく、荷物が大きくなりがちな方にも重宝するサービス。
ザ・カハラ・ホテル&リゾート特別宿泊
ワールドカード以上のカードに付帯するサービス。
オワフ島のダイアモンドヘッドの東側に位置する、由緒あるホテルで3連泊以上することで、様々な優待が受けられる。
国内高級ホテル・高級旅館予約サービス
全国の高級旅館が予約できるサービス
カーシェアリング特別優待
カーシェアリング大手のタイムズレンタカーを専用ページから特別な条件で入会することができる。
カード発行手数料0円
(通常1,550円)
月額基本料金3ヵ月0円
(通常1,030円)※ご利用開始月~
ふるさと納税特別優待
専用サイトからふるさと納税をすることで、特別な返礼品を得ることができる
国内ゴルフ予約サービス
国内1900以上のゴルフ場が予約できる。さらに150以上のコースを優待価格でプレイすることができる。
海外用携帯電話/Wi-Fiレンタル優待サービス
海外WiFiルーター:通信料15%OFF
海外携帯電話:通信料15%OFF、レンタル料金50%OFF
空港クローク優待サービス
1着につき10%割引で利用可能。
歌舞伎・能手配サービス
歌舞伎・能のチケットを手配してくれるサービス。
会員制ゴルフ予約サービス
通常はビジターだけでは利用ができないメンバー限定のコースを利用できる。
海外有名ゴルフコース手配サービス
海外の有名ゴルフ場をご手配してくれるサービス。(宿泊をセットにした場合のみ対象)
楽天スポニチゴルファーズ倶楽部特別入会
全国で約140ものメンバーシップコースのご予約が可能。特別年会費で案内。
無料Wi-Fiサービスが利用可能
BoingWi-Fiと呼ばれる世界100カ国以上で利用可能なWi-Fiサービスが利用可能。
Boingoのアプリ(Wi-Finder)またはモバイルブラウザアプリで100万ヵ所以上のホットスポットに簡単にアクセスできる
利用には事前にカード番号による認証が必要。
ポイントは100円につき3ポイントだが、1ポイントの価値に注意が必要
ポイントは100円につき3ポイントのTRUST CLUB リワードプログラムが貯まる。
TRUST CLUB リワードプログラムのポイントは、計算が他のクレジットカードに比べると少し複雑な計算になる。
20,000ポイントがJCBギフト券5,000円と交換できるため、1ポイントの価値は0.25円ということになる。
つまり100円につき3ポイント=0.75円相当とうことになるため、通常還元率は0.75%という計算になる。
ボーナスポイント
以前は年間50万円以上利用することで、翌年の年会費支払い後に2500ポイントがボーナスとして付与される。
年間100万円以上利用することで、6000ポイントがボーナスとして付与される。
ポイントは使いやすい
貯まったポイントの使いやすさは、TRUST CLUB リワードの大きな特徴だろう。
特に、商品の交換に手数料がかからないのも魅力だ。
ポイント交換の一例を紹介すると、以下の通り。
商品券額面 | 必要ポイント | 還元率 | |
---|---|---|---|
JTB/旅行券 | 5000円 | 20000pt | 0.75% |
びゅう商品券 | 5000円 | 20000pt | 0.75% |
HIS商品券SKY | 5000円 | 20000pt | 0.75% |
スターバックスカード | 5000円 | 20000pt | 0.75% |
JCBギフトカード | 5000円 | 20000pt | 0.75% |
JCBギフトカード 3万円分 | 30000円 | 120000pt | 0.75% |
還元率の計算は100円につき3ポイント貯まることを根拠に計算した。
例えば5,000円のJCBギフト券を交換するのに必要なポイントは20,000ポイントなので、666,666円の利用が必要になる。
どの商品券を選んだとしても還元率は変わらないため、好みで選ぶとよいだろう。
おすすめは翌年の年会費払い
32,000ポイントで13,200円(税込)相当の価値に変えられるので、年会費に払う場合のポイント還元率は、約1.13%と若干アップする。
どのみちかかる年会費ならば、ポイントで支払ってしまうのがいいだろう。
ここまでポイントの説明はしてきたが、実際のところポイント還元だけを見れば、もっと優秀なカードはあると思うが、TRUST CLUBカードの魅力は、充実した保険や、Taste of Premiumなどの特典だろう。
入会条件、審査
入会条件は以下の通り。
当社所定の基準を満たす方
入会に際して所定の審査があります。
年収400万円というラインの判断だが、ワールドカードの特典を活用するためにもある程度の出費が可能な属性の方になると思われるので、400万円という年収は適切な設定ではないかと予想。
家族カードは無料
本会員の配偶者、ご両親、18歳以上のお子様は発行枚数の上限なしで申し込みが可能。
また、公式サイト上には、18歳未満に関しても以下のような記載がある。
※18歳未満の高校生のお子様で、ホームステイや留学等のご予定がある場合は別途ご相談ください。
これを見る限りだと、高校生でも条件によっては発行出来るということなのかもしれない。
カード詳細情報
年会費 | 13,200円(税込) |
家族カード | 無料 |
還元率 | 0.5% |
ブランド | |
ETC | 無料 |
家族カード | 無料 |
国内保険 | 最高7,000万円 |
海外保険 | 最高7,000万円 |
ポイント種類 | TRUST CLUB リワード |
支払い方法 | 一回払い、二回払い、ボーナス一括払い、リボルビング払い、分割払い |
利用可能枠 | 100万円~300万円 |
マスターカードのヒエラルキー
TRUST CLUBカードシリーズは、以下の3つのクラスに分けられており、プラチナマスターカードは、3券種の中では下位に位置する。
下位とはいっても、ここまで紹介してきた通り、その中身は年会費以上の価値もあり、プラチナマスターカードでもクレジットカードのスペックとしては十分だ。
TRUST CLUBプラチナマスターカード(年会費:3,300円(税込))
TRUSTCLUBワールドカード(年会費:13,200円(税込))
TRUSTCLUBワールドエリートカード(年会費:143,000円(税込))
ダイナースクラブのコンパニオンカードとしての側面も
一つ下位のランクにTRUST CLUB プラチナマスターカードがあるが、このカードはダイナースクラブカードのコンパニオンカードとしての側面も持ち合わせている。
ダイナースクラブカード(年会費24,200円(税込))を申し込むことで、TRUST CLUB プラチナマスターカードを無料で持つことができる。
TRUST CLUB プラチナマスターカードの詳細ページで紹介したサービスはすべて利用することが出来る。
好みにもよるかもしれないが、ダイナースクラブカードを持って、このカードに申し込むのおすすめできる。