クレジットカードの大きなメリットのひとつがポイント還元システムだ。
ポイント還元システムは、クレジットカード利用額の数%がポイントとして戻ってくるシステム。
何円に対していくつポイントがつき、そのポイントが何円に相当するのかに基づき、ポイント還元率を計算することができる。
ポイント還元率は0.5%が平均的で、1.0%以上になると高還元率と言える。使い方によっては、ポイント還元率が十数%になることもある。
貯まったポイントの使い方はカードによって異なるが、景品や商品券との交換、他のポイントやマイルへの移行が一般的だ。
ポイント還元率の高さだけでなく、ポイントをどう使えるかというのも重要なところだろう。
また、多くのポイントには有効期限が設定されており、有効期限内にポイントを使えるように気を付けたい。
ただし、ポイントのなかには、「永久不滅ポイント」のような有効期限のないポイントもある。
本記事では、クレジットカードのポイントの仕組みについて、還元率の計算や、ポイントの使い方など、基本的な点を解説する。
クレジットカードを選ぶ際に、なるべくお得なカードを選ぶことができるよう、参考にしてほしい。
なぜポイントが還元されるのか
クレジットカードのポイントが還元には、カード発行会社が得ている加盟店手数料による収益の一部があてられている。
同じ店舗、同じ商品、同じ金額でも、現金払いではポイントがつかず、クレジットカード払いにするとポイントがつく。
当たり前のことのように思えるが、考えてみれば、その場で支払っていない上にポイントまで付くというのは、非常にお得な話だ。
カード発行会社としては、カードが利用されればされるほど加盟店手数料による収益が増える。
収益の一部をポイントとして還元しても、それ以上にカードの利用者や回数が増えれば、結果的にカード発行会社の収益増加につながるのだ。
ただし、ポイント還元は、カード発行会社とカード利用者だけが得をするシステムではない。
クレジットカードを利用することで、顧客が手持ちの金額以上の買い物をすることができ、店舗の売上向上にもつながるのだ。
つまり、ポイント還元システムは、カード利用者、カード発行会社、店舗のそれぞれにメリットがあり、好循環を生み出す仕組みだといえる。
ポイント還元率の計算が重要
カード利用者がポイント還元で得をするためには、ポイント還元率の計算が欠かせない。
ポイント還元率は以下の計算で求めることができる。
ポイント還元率(%)= 還元されるポイントの価値 ÷ カード利用金額 × 100
ポイント還元率を計算するには、以下の2点を知る必要がある。
- 何円利用につき何ポイント貯まるか
- 1ポイントが何円相当なのか
具体的に、以下の例を見てみよう。
クレジットカードA
100円の利用ごとに1ポイントたまる
1ポイント=1円として利用できる
→ポイント還元率1%
(=1 ÷ 100 × 100)
クレジットカードB
100円の利用ごとに1ポイントたまる
2000ポイントで1000円分の商品券と交換できる
→ポイント還元率0.5%
(=0.5 ÷ 100 ×100)
ポイントの使い方と交換レート
ポイントを使う上で知っておきたいのが、交換(移行)レートだ。
交換レートとは、対象の商品やポイントに交換または移行するために何ポイント必要なのかということだ。
交換レートは対象の商品やポイントによって違い、交換する商品によっては損をしてしまう可能性もある。
たとえば以下のケースを考えてみる。
所持ポイント:10000pt
交換先1:Aギフト券3000円分(5000pt)
交換先2:B商品券5000円分(6000pt)
この場合、交換先1のほうが少ないポイントで交換できて良いように見えるかもしれない。
しかし、何ポイント必要かではなく、何円相当のものを何ポイントで交換できるかということが重要なのだ。
上記の場合だと、交換先1は3000円相当のものを5000ptで手に入れ、交換先2は5000円相当のものを6000ptで手に入れることになる。
交換レートは以下のようになる。
①5000pt → 3000円相当
交換レート:1ptあたり=0.6円
②6000pt → 5000円相当
交換レート:1ptあたり=0.8円
本当に欲しいと思う商品であれば交換レートをそこまで意識する必要はないが、少しでも得をしたいという場合は交換レートがより良い使い方をしよう。
交換できる代表的なもの
カードによって交換の対象となるものは異なるが、主に以下のような交換先および使い方がある。
- 景品と交換
- チケットと交換
- 商品券やギフトカードと交換
- マイレージに移行
- 電子マネーや別のポイントに移行
- 年会費の支払いにあてる
ひと昔前までは期間限定商品や日用品などの景品との交換が多かったようだが、最近では利用する人が少なくなっているという。
最近の主流は商品券やギフトカードへの交換、電子マネーや別ポイントへの移行だ。
Tポイントをはじめ、楽天、WAON、NANACOといったポイントに交換ができることが多い。
また昔から変わらず、マイレージへの移行は根強い人気があり、マイレージへの移行レートがカード選びの基準になっているという人も多い。
上記で紹介した交換レートの考え方をあてはめ、効率的にポイントを使ってほしい。
有効期限に注意
ポイントには有効期限が設定されていることが多く、有効期限を過ぎるとポイントが失効、使えなくなる。
ポイントの有効期限には主に以下のパターンがある。
- 有効期限1年〜2年
- 有効期限なし(永久不滅ポイント)
- 最終利用日から1年
最も注意が必要なのは有効期限1〜2年のカードだろう。
特別な手続きをしたり、利用額に応じて有効期限が延長されることもあるが、長くとも5年程度だと考えていい。
一方、有効期限なしのいわゆる「永久不滅ポイント」型のカードであれば、有効期限に合わせて無理に交換する必要はない。
また、少し特殊な有効期限の設定が「最終利用日から1年」だ。
この場合、カードを使い続ければ有効期限が自動で延長される。
そのため、公共料金の支払いや家賃の支払いなど、毎月の支払いに使うカードならば有効期限はあまり気にならない。
しかし、特定の場合のみに使うカードは、有効期限が切れてしまい損をしてしまう可能性があるので注意しよう。
カード選びの重要な要素
当サイトを始め、クレジットカードを紹介するほとんんどのメディアでは、ポイント還元率を表記している。
どのくらいお得にポイントを貯め、使えるか、また何に使えるかといった、ポイントの仕組みは、クレジットカードを選ぶ際に重要な要素となっている。
特に日常的に使うカードでは、ポイントが貯まるスピードが早いため、ポイント還元率や交換レートを基準に選ぶことがおすすめできる。
ポイント還元率は、0.5%が平均的、1.0%を超えると高還元率と言えるので、ポイント還元を重視する場合はポイント還元率1.0%以上のカードを選ぶと良い。
よく使う他のポイントやマイルに移行できるなど、ポイントを何に使えるかというのも重要だ。
そして多くの場合、ポイントには有効期限が設定されているので、有効期限までにポイントを使うようにしよう。
有効期限がないポイントもあるので、ゆっくり貯めてじっくり使いたいという場合は、そういったポイントプログラムのカードを選ぶのもありだ。
今回紹介したことを参考に、自分にあったお得なクレジットカードを利用してほしい。