法人カード「UPSIDER」が、年会費無料のETCカードの提供を開始した。通常のUPSIDERカードに紐付けなくても単体で発行でき、発行枚数は原則無制限。社用車を持つ企業のETC経費処理を管理画面に一元化できる点が特徴だ。

ETCカードの発行から明細確認までを管理画面で完結
株式会社UPSIDERが2026年8月4日に提供を開始したのは、AIを活用した法人カード「UPSIDER」で使える新しいETCカードだ。カードの発行リクエスト、利用明細の確認、カード保有者の変更、解約までを、すべてUPSIDERの管理画面上で操作できる。
従来、ETCカードの管理は発行・配布・明細取得・精算がそれぞれ分断されたまま運用されているケースが多い。通常の法人カードとETCカードを別々の窓口で管理していると、経理・管理部門の作業は複数系統に分散しがちだ。今回のリリースは、そうした管理業務をひとつの画面にまとめることを狙ったものである。
年会費無料でクレジットカードへの紐付けも不要
このETCカードの実用面での要点は、コストと発行の手軽さにある。プレスリリースで公表されている主な特長を整理すると次のようになる。
年会費は無料
ETCカードの年会費は無料だ。一般的な法人ETCカードでは、発行手数料や年会費、あるいは年1回以上の利用を条件に無料化されるものもある。UPSIDERのETCカードは車両ごとに複数枚を持つ法人にとって、保有コストを抑えやすい。
通常のUPSIDERカードに紐付けずに単体発行できる
多くの法人ETCカードは、親となるクレジットカードに紐付けて発行する仕組みだ。これに対しUPSIDERのETCカードは、通常のUPSIDERカードに紐付けることなく単体で発行できる。ETC利用だけを目的に導入したい場合でも、余計なカードを増やさずに済む。
発行枚数は原則無制限
発行枚数に上限は設けられておらず、社用車の台数に応じて必要な枚数だけ発行できる。事業拡大や車両の増加にも柔軟に対応できるとしている。ただしプレスリリースには「当社都合により制限させていただく場合がございます」との注記があり、完全に無制限と断定はできない点は押さえておきたい。
アクティベーション不要ですぐ使える
カードが届いたら、車載器に挿入するだけで利用を開始できる。事前のアクティベーション手続きは不要とされており、配布から利用開始までの手間が少ない。
通行料金はUPSIDERの請求に自動合算される
ETCカードで発生した高速道路の通行料金は、既存のUPSIDERカードの利用料金と合算して請求される。これにより、支払い管理の窓口を一本化できる。
法人カードとETCカードで請求書が別々に届くと、経理側は複数の明細を突き合わせる必要がある。請求がひとつにまとまることで、支払いの確認・仕訳の手間を減らせるというのが提供側の説明だ。実際にどの程度工数が減るかは各社の運用によるが、社用車が多く明細管理が煩雑になりがちな企業ほど、合算請求の効果は大きいと考えられる。
個人事業主・中小企業にとっての意味
UPSIDERは法人・スタートアップ向けのカードであり、オトクレの読者の中心である個人利用者が日常の高速道路利用でそのまま使えるものではない。一方で、社用車を使う個人事業主や中小企業の経営者にとっては、検討の余地がある選択肢になる。
判断のポイントは、すでにUPSIDERを法人カードとして使っているか、あるいはこれから法人の決済基盤を整えたいかだ。すでに導入している企業であれば、ETC分の請求と管理が同じ画面にまとまるメリットは大きい。まだ導入していない場合は、ETCカード単体のコストだけでなく、法人カード全体としての年会費・与信枠・使い勝手を含めて比較したい。ETCカードは他社にも年会費無料や割引還元をうたう選択肢があるため、自社の車両台数と利用頻度に見合うかを見極めるとよいだろう。
なお具体的な申込条件や利用の詳細は、UPSIDERが公開しているETCカードのヘルプページで確認できる。
UPSIDERの事業規模
UPSIDERは「挑戦者を支える世界的な金融プラットフォームを創る」をミッションに、AIとテクノロジーを活用した金融・経営インフラを提供している。法人カード「UPSIDER」は累計決済額8,500億円以上(2025年11月末時点)、累計与信枠5兆円以上(2025年11月時点)、全サービスの利用社数は10万社を突破(2025年11月時点)している。
このほか、請求書カード払いサービス「支払い.com」や、経営者向け法人カード「PRESIDENT CARD」なども展開している。今回のETCカードは、こうした法人向け決済インフラの拡充の一環と位置づけられる。















