キャッシュレス決済の普及を妨げる2つの課題とは?経産省の検討会も開始

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2020年6月10日に、経済産業省によるキャッシュレス決済の第1回検討会が開催されることが発表された。

主な目的はキャッシュレス・ポイント還元事業の総括で、同時にキャッシュレス決済にかかわるキャッシュレス決済事業者、導入店舗、ネットワーク事業者の観点で課題や方策についてもテーマになっている。

決済手数料の公表が実質義務化される予定だ。手数料の減額を強制するのではなく、決済手数料の比較を店舗側で行える体制を整えることで、キャッシュレス決済事業者間の競争を促す狙いがある。

2つの課題

キャッシュレス決済を中小店舗に普及させるにあたって、主に下記のような2つの課題が問題視されている。

  • 加盟店手数料が高い
  • 入金サイクルが長い

店舗でキャッシュレス決済を導入する場合、決済事業者に手数料を支払う必要がある。現金払いよりも利益が減ってしまうということだ。

手数料が高ければ高いほど経営コストが大きくなるので、中小店舗にとっては大きな負担になるケースも。

他にも、キャッシュレス決済は入金サイクルが長いという課題も存在する。

キャッシュレスを導入する店舗が利益を上げているにもかかわらず、キャッシュフローが間に合わなくて黒字倒産する可能性も考えられるので、早急に解決すべき課題だ。

LINE Payは入金サイクルを早めた

スマホQR決済のLINE Payでは、2020年6月分の売上入金から売上金の入金サイクルを早める。

2020年5月分の売上金までの入金サイクル(自動精算の場合)は月末締め/翌月末支払いであったが、2020年6月分の売上金から月末締め/翌月第3営業日支払いに変わる。

入金申請した場合、手数料が250円かかるが、即時入金となる仕組みは変わらない。注意点として、金融機関が24時間365日の振込に対応していない場合、翌金融機関の営業日での着金となるので覚えておこう。

決済事業者の手数料を下げられるかどうかが鍵

キャッシュレス決済を中小店舗に普及させるためには、決済事業者が手数料を下げられるかどうかが鍵となる。

実際にクレジットカードの場合、手数料がブラックボックス化しており、店舗によっては非常に高額となるケースもあるからだ。

  • PayPay:2021年9月末まで無料
  • LINE Pay:2021年7月末まで無料(通常2.45%)
  • 楽天ペイ:3.24%
  • au PAY:2021年7月末まで無料(通常3.25%)
  • d払い:3.24%
  • メルペイ:1.5%

上記表は、主なスマホQR決済業者の手数料を表にリストにまとめたもの。

3%程度の手数料であっても、粗利が低い業種では、負担が大きいとの指摘もある。キャッシュレス・消費者還元事業などが終了し、中小店舗への普及も一通り完了した場合、手数料が増えるケースも考えられる。

キャッシュレスは小口決済が増えた

キャッシュレス・消費者還元事業により、キャッシュ決済自体は普及したといえる。

その多くは小口決済となっており、約1,000円以下の買い物が全体の6割を占めた。決済回数が増えると、決済事業者のインターネット通信費がかさんでしまう。

結果的に、決済事業者は中小店舗の加盟店手数料を上乗せする可能性が高くなる。新型コロナウイルスの影響により、よりキャッシュレス決済の需要は増すばかり。

さらなる普及を目指すためにも、中小店舗とキャッシュレス決済事業者だけでなく、インターネットの通信事業者の3者間で協力する必要がある。

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執筆・編集:ニュース編集部

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