2019年7月22日、スマホ決済アプリ「LINE Pay」は「LINE Payかんたん送金サービス」の提供をスタートさせることを発表した。
LINE payかんたん送金サービスとは、企業から個人へ直接お金を送金できる仕組みになっており、多様化する暮らしや働き方に対応することが目的。
- 企業の立替金を精算
- 経費や交通費精算
- ECでの返品時の返金
- クラウドソーシングによる報酬受取
- リユース買取代金の受け取り
- ポイント交換
- キャンペーンの懸賞金やキャッシュバック など
具体的には上記シーンでの利用を想定しており、個人のLINE Payナンバーを企業側に登録することで送金が可能。
銀行口座振込に頼らないスピーディな金銭受取手段となっている。
また1回の受取上限金額は「LINE Cash*」が10万円、「LINE Money*」は100万円という点も覚えておこう。
*「LINE Cash」と「LINE Money」の違い・・・LINE Pay上で本人確認が完了していないアカウントは「LINE Cash」、完了した場合は「LINE Money」を利用できる。また個人間送金をLINE Moneyにのみ存在する機能。
導入企業
「LINE Payかんたん送金サービス」の導入が決定している企業は下記の通り。
- 株式会社リアルワールド 「RealPay」
- 株式会社CAMPFIRE
- 「Gojo」
- GMOメディア株式会社 「ポイントタウン byGMO」
企業、ユーザー双方にメリットがある
「LINE Payかんたん送金サービス」を利用するメリットを、企業側とユーザー側に分けて解説する。
企業側
企業が「LINE Payかんたん送金サービス」を導入すると下記のようなメリットが期待でき、「コスト削減を実現できる」という点で共通している。
- 顧客利便性の向上
- 銀行口座情報の取り扱いが不要に
- 払出証書等といった手数料負担がなくなる
ただし、法令等により電子マネーのやり取りを認めていない給与の利用は対象外。
あくまでも臨時に受け取るお金のやりとりが主体となる。
ユーザー側
ユーザー側のメリットとして最も重要なのは、「銀行口座を介さないスピーディーな報酬受取」が可能になる点。
他にも下記のような恩恵を享受することができ、「手間をなくす」「日常生活をお得にする」という作業に一役買ってくれる。
- 「LINE Pay」にチャージする手間を削減
- 「LINE Payカード(JCB)」を発行すれば、国内外約3,000万店舗で利用可能に
- LINW友だちへの送金手数料も無料
- 「LINE Money」アカウントを発行すれば、銀行振込やATMでの出金にも対応
- その他LINEアプリとの連動
ただし、出金の際には手数料として220円(税込)必要になる。
高まるスマホへの送金需要
企業から個人への送金サービスの需要は高まりつつあり、「LINE Payかんたん送金サービス」の他にも「業務用pring(プリン)」が存在する。
業務用PringとLINE Payかんたん送金サービスの違いは銀行口座を利用してるかどうかで、業務用pringは法人口座から個人のスマホに送金される仕組みだ。
どちらも、スマホへの送金サービスは経費精算や出金作業の手間を削減してくれる画期的なサービス。
モノや空間、時間など無形資産を含む資産のシェアリングビジネスの需要にともない、インセンティブや臨時収入を受け取る人が多くなる中、銀行以外の新しい送金方法を求められている。
企業の生産性が向上するだけでなく、ユーザーの消費活動にもポジティブな影響を与えてくれる可能性が高く、今後さらに普及していくことを期待される。
最終更新日:2021/03/17