11月30日、PayPayはQRコード決済アプリ「PayPay」がオンライン決済に対応すると発表した。
2019年2月より「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」「LOHACO」で順次導入される予定。
これまでは実店舗におけるQRコード決済サービスのみの提供だったが、これによりWeb上のサービスでもPayPayを利用して支払いができる。
また、2019年4月からは「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」「LOHACO」「Yahoo! JAPANカード」の4つのサービスで提供している期間限定Tポイントを、電子マネー「PayPay」に変更すると発表。
ポイントの期限を気にすることなく、PayPay残高として実店舗や上記サービスで利用できるようになる。(通常のTポイント付与は継続)
PayPayはソフトバンク・ヤフーによって設立された「PayPay株式会社」が、2018年10月に開始したQRコード決済サービス。
PayPayの加盟店舗で掲示されたQRコードを読み取ったり、レジでバーコードを読み取ってもらったりすることで決済が可能な仕組みだ。
これにより、手持ちのスマホだけで買い物が出来るほか、サイン・暗証番号の入力やスキミング被害・紛失・管理などの手間がなくなるメリットがある。
また、決済時に0.5%の還元があるので、普通にクレジットカードで払ったり、現金決済をするよりもお得。
支払い方法にはクレジットカードと電子マネー(PayPay、Yahoo!マネー)が選べる。オンライン決済では電子マネー「PayPay」のみ。
PayPay残高へは、銀行口座振替によるチャージが使えるので、デビットカードのように使うことも可能だ。
まだ登場して日が浅いサービスだが、12月4日にはファミリーマートとビックカメラで利用可能となり、利用範囲は大きく広がる。
また、すでにミニストップやヤマダ電機でも利用は開始されており、主に家電量販店・コンビニでの利用がメインとなっていくだろう。
PayPayでは今後ヤフーのその他サービスでも「PayPay」のオンライン決済の対応と、“PayPay”への特典変更を随時行っていくとしている。
12月4日から決済時に20%が戻ってくる。
オンライン決済に対応したことのメリット
今回オンライン決済に対応したことにより、PayPayの利便性が広がることになった。
特に「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」「LOHACO」の3つに対応したのは大きなメリットだと言える。
これにより、チャージしたPayPay残高の使い道に困ることもなく、高還元率の恩恵も受けやすくなる。
また、銀行口座振替によるチャージができるため、買い物時にコンビニや銀行振り込みを選択する必要がなくなるのも大きなポイントだ。
加えて、現状では大規模ECサイトで利用できるQRコード決済アプリはないため、PaypPayの独自性だと言える。
他社のサービスのオンライン決済対応状況)
ここで、他社のスマホ決済サービスに目を向けてみよう。オンライン決済に対応しているサービスは、以下の通りだ。
- 楽天ペイ
- d払い
- LINE Pay
- atone
なお、Amazon PayもECサイト向けの決済サービスを提供しているが、他サービスとスタンスが少々違っているので今回は除外した。
このうち、対応店舗数を調べたところ、以下のようになった。
- 楽天ペイ:117サイト
- LINE Pay:12サイト
- d払い:128サイト
- atone:32サイト
4つのうち、もっとも規模が大きいのは「d払い」だ。
これには理由があり、元々docomoは「ドコモ払い」というECサイト向け決済サービスを提供しているためだ。
その加盟店を7割程度引き継いで「d払い」に対応させている。
さらに12月1日からd払いはAmazonでの支払いに対応しており、ますます力を入れてきているといえるだろう。
とはいえ、d払いはドコモユーザー向けの決済アプリで、ドコモユーザーでない場合はメリットを活かしにくいアプリだ。
一方でPayPayは銀行口座振替やコンビニチャージ可能なYahoo!マネーと直結している。
クレジットカードを使わない層からすれば、使いやすいのはd払いではなくPayPayだろう。
実店舗ばかりに目が向きがちなQRコード決済だが、オンライン決済の普及情勢にも目が離せない。
最終更新日:2021/09/07