丸井グループは26日、積み立て投資を専門事業とする「tsumiki証券株式会社(予定)」を発足すると発表した。
2018年9月より関係機関の手続き終了後、事業を開始する。
この事業は日本初の取り組みとして、「クレジット払いで『つみたてNISA』対象の投資信託を購入できる」のが大きな特徴。
同グループが発行する「エポスカード」の1回払いで購入し、毎月銀行口座から自動で引き落とされる仕組みだ。
「tsumiki証券(予定)」はつみたてNISAを活用することで、若年層や投資初心者をターゲットに、「長期・積立・分散投資」を応援する事業だ。
以下のような投資信託に触れたことのないユーザーでも、気軽に始められる特徴を備えている。
- 月の投資上限額は5万円(年40万円)と少額
- 20年に及ぶ非課税制度が適用される
- 商品は「長期の資産形成に適したもの」を限定してチョイス
- 金利手数料いらず
- つみたて期間・年間金額に応じたエポスポイントがもらえる
投資可能な商品は数少ないつみたてNISA対象商品の中でも、「3社4本」と非常に限定されている。
選択肢が少ないものの、むしろ初心者にとっては迷わずに済むというメリットもある。
ラインナップは以下の通りだ。
運用会社 商品名 コモンズ投信 コモンズ30 セゾン投信 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
セゾン資産の形成達人ファンドレオス・キャピタルワークス ひふみプラス 引用:http://www.0101maruigroup.co.jp/pdf/settlement/18_0726/18_0726_1.pdf
いずれも5年~10年の投資実績を誇る長期ファンドだ。
商品選びに時間をかけずに済むメリットに加えて、「クレカ払いによる恩恵」も期待できる。
エポスカードの0.5%ポイント還元を受けつつ投資が可能
「tsumiki証券株式会社(予定)」の投資では、エポスカードで1回払いをすることで「0.5%ポイント還元」を受けることが可能だ。
年間40万円を積み立てたとすると、1年で2,000ポイント貯まる計算になる。
さらに、つみたて期間・年感金額に応じて追加でポイントを貰えるため、決して無視できないメリットといえるだろう。
また、クレカ払いのメリットとして「キャッシュフローに余裕を持たせられる」ことも無視できない。
少額積み立てで無理なく資産形成しつつ、半月~1ヶ月後の支払いのため、さらに余裕が持てる。
エポスカードは年会費無料のため、カードのコストはかからない。
ただ銀行口座に預けておくより、賢い使い方だといえるだろう。
また、「tsumiki証券(予定)」で投資を始めるには、Webサービスか全国のマルイ店頭で申し込む必要がある。
その際、Webだけでは分からないユーザーのために、マルイ店頭では投資初心者向けに「入門セミナー」や「フォローセミナー」を開催予定。
そのほか、お金に関する相談窓口や口座申し込みサポート窓口も設置するとのこと。
投資を始めるにあたっての導線として、Webだけで完結しないサービスが展開される予定だ。
他社の「クレジットカードを利用した投資」
今回発表された「クレジットカードで投資信託が購入できる仕組みは日本初だ。
しかし、他社のカードでも「ポイントを使った運用サービス」は展開されている。
以下が主な他社サービスだ。
- 楽天ポイントを利用した「投資信託の購入」
- インヴァストカードを利用した「ポイントの自動投資」
- 永久不滅ポイントを利用した「ポイントの直接運用」
楽天証券では楽天ポイントを1ポイント=1円のレートで、投資信託の購入が可能だ。「期間限定ポイント」は利用できないという制限はあるが、ポイントで気軽に投資ができるのはうれしい。
さらに、楽天証券で取引をすると「楽天証券ポイント」も同時に貯まるのでお得だ。積み立てには対応していないが、「ポイントを現金化できる」数少ないシステムでもある。
インヴァストカードを利用するのは「ポイントの自動投資」だ。
8つのコースからひとつ選ぶことで、貯まったポイント(還元率1%)を自動で分散投資する一風変わったカード。
ポイントの全額が投資されていくため、失効することなく資産形成が可能だ。
セゾンの「永久不滅ポイント運用サービス」は、ポイントを利用して投資するのではなく、「ポイントを運用する」サービス。
インヴァストカードと同じく、いくつかのコースのうち一つを選び、投資の結果に応じてポイントが増減していく。
塩漬けになっている永久不滅ポイントがあるなら、運用に回してみても良いだろう。
クレジットカードを利用した「つみたてNISA」は手軽
「つみたてNISA」は一度手続きを済ませて口座を開設しておけば、その後自動で積み立てをしていってくれる。
低金利の口座に預けっぱなしにしておくぐらいなら、積み立てをしながら資産形成をしておくべきだろう。
「覚えることが多くて面倒なのは嫌だけど、将来を見据えて何かしら投資はしておきたい」という層におすすめだ。
最終更新日:2022/04/15