クレジットカードには様々なポイントシステムがあり、新しいカードを選ぶ際にはどの種類のポイントを貯めるのか悩ましいものだ。
筆者は飛行機を利用する機会が多く、以前JALカードについて検討したことがあった。
しかし、JALカードはマイルが付与されてから2年間で消えてしまうため、航空券に変えるためには多くの利用が必要というデメリットから、真っ先にクレジットカードの候補からは外していた。
最近になって「JALの家族カードでマイルを共通に出来るらしい。」という情報をキャッチした。
そして、JALカードの家族プログラムというものを知り、自分なりに調べてみることにした。
結論から言うと、JALカード家族プログラムはマイルを貯める上で非常にお得であるということが分かった。
旅行が好きな方や、普段飛行機を使われる方は是非知ってほしいシステムだ。
他社ポイントからの移行は考えない
他社ポイントをマイルに変換すれば、2年間でポイントが失効しないというメリットがある。
しかし、他社のポイントをマイルに変換する事は今回考えないものとする。
理由としては、還元率が下がるというデメリットがあるからだ。
例:PONTAポイント2ポイント⇔1JALマイル
JALマイルを貯める
まずは以下2つの方法でマイルを貯めることを考える。
- 飛行機の搭乗でマイルを稼ぐ
- 飛行機の登場以外でマイルを稼ぐ
目標を設定する
目標が無くては話が進まないので暫定的に目標を決める。
目標は「マイルが期限切れになる前に15000マイル貯める」ということにしよう。
このマイル数を貯めれば東京⇔沖縄の往復航空券に交換が可能である。
また、それ以外の区間でも十分に往復航空券に交換可能なマイルでもある。
飛行機の搭乗でマイルを貯める
まずは飛行機の搭乗のみで15000マイルを貯めることを考えていこう。
2年間で国内旅行だけを想定すると、国内主要都市の往復マイル数は以下だ。
区間 | マイル数 |
---|---|
東京⇔沖縄 | 1968マイル |
東京⇔北海道(旭川) | 1152マイル |
東京⇔福岡 | 1134マイル |
東京⇔大阪 | 560マイル |
東京⇔名古屋 | 386マイル |
東京⇔仙台 | 354マイル |
上記を元に15000マイル貯めるための回数をまとめた。(往復)
沖縄 | 7.6回 |
北海道 | 13回 |
福岡 | 13.2回 |
大阪 | 26.7回 |
名古屋 | 38.8回 |
仙台 | 42.3回 |
※JAL国内区間マイル数
※表記されているマイル数は片道分なので往復する方は単純に2倍すればよい。
2年間でこれだけ往復すれば航空券がもらえる。
大阪以下は、新幹線もあるので現実的ではないため除外する。
沖縄、北海道、福岡(それ以上に距離がある地域の往復)を頻繁に往復する方は考える余地ありだ。
しかし、現実的には一人で2年間で最大区間の沖縄を8往復するのは大変だ。
家族プログラムを活用する
ここで登場するのが、すでに述べた家族プログラムの利用である。
家族プログラムとは、家族それぞれが貯めたJALマイルを特典交換の際には合算して交換できるJALカード限定のサービスのことを指す。
合算の対象はJALカードの家族カード、JALカードnaviや、JMB(JAL Milage Bank)などが対象となる。
JMBであれば、18歳未満でクレジットカードを持てない家族であってもポイントを合算できる。
ポイントを合算する仕組みは、JALカードを持つ親会員を一人立てて、そこから血縁関係のある人を子会員として登録しておく。
親、兄弟が多ければ、それぞれのJALの飛行機を利用した際にマイルを合算することが出来るので、その分合算の効果も大きい。
これならひとりで沖縄を8回往復しなくても良いのである。
しかし注意しておきたいのは、このプログラムを活用できるJALカードの年会費が無料ではないということ。
本会員は通常のクレジットカードで2,200円(税込)、子会員はその半額の1,100円(税込)かかる。
単純に4人家族と考えた時、2年間のカード年会費は以下のようになる。
(,2000円 × 1人) + ( 1,000円 × 3人 ) ] × 2年間 = 11,000円(税込)
JAL家族プログラムでマイルが楽に貯まる
15000マイルためるのに必要な8往復を2年間で実現するとして、4人家族が東京⇔沖縄を2回往復すれば1人分の往復航空チケットが浮くということになる。
2年間のカード年会費が1万円ということを考えると、JALの格安航空チケットはオフシーズンに一番安くて往復4万円前後であるから、約4万円 - 1万円 =約3万円 ほど得するということになる。
飛行機の登場以外でマイルを貯める
ここから飛行機を使わずJALマイルを貯める方法を紹介する。
上述したJALカード家族プログラムには、マイル共有以外にもには大きなメリットがある。
それは、本会員がJALショッピングマイル・プレミアム(3,300円(税込))に入ると、子会員にもその特典が適用されるということだ。
プレミアムのメリットは、得られるマイルが単純に2倍になるということだ。
JALショッピングマイル・プレミアムでは100円=1マイル貯まるので非常にお得になる。
(通常は200円=1マイル)
さらに、ファミリーマート、イオン、ENEOSなどのJALマイル特約店でJALカードを使うと100円=2マイルになる。
この場合の年会費はJALカード年会費2,200円 + ショッピングマイルプレミアム年会費3,300円 = 5,500円(税込)だ。
ちなみにJAL Club-A ゴールド以上のランクのカードであれば、ショッピングマイルプレミアムは無料でつく。
そして、JALカードの家族プログラムなら本会員1人がプレミアムクラブに入れば子会員は年間費を払わずマイルが2倍になるのである。
これは家族が多ければ多いほど年間費はお得になっていくということだ。
ショッピングマイルはどれだけお得か
ショッピングマイルプレミアムに入ったと想定して、生活費を可能な限りJALクレジットカードで支払い、マイルに集中させるとどうなるかシミュレーションしてみた。
関東の1人暮らしで次のような生活パターンを想定してみる。生活費は大体以下のようになる。
携帯電話・通信費:15,000円/月
外食費:20,000円/月
そのほかの食費雑費:30,000/月
趣味など:20,000/月
月間:101,000円
年間:1,212,000円
100円=1マイルのため、1年間に個人の生活費で12,120マイル溜まる。
さらに、よく使うコンビニがファミリーマートで、日用品を買うのがイオン系列のスーパーだとしてすると、スーパー等での買い物代360,000円(年間)は特約店でマイルが2倍になるのでプラス3,600マイルだ。
合計は15720マイル。
見事に1人で目標マイル数を達成してしまった。
プレミアムに加入した4人家族の年会費は、5,500円 + 3,300円 = 8,800円(税込)である。
4人分の東京⇔沖縄往復チケットは単純に格安航空券でも16万前後とすると約15万円の得になる。
ショッピングでマイルを貯めるのが賢い!
JALカードでどうやったらマイルが貯まるかを検証するために、飛行機の搭乗だけでマイルを貯めるパターンと、それ以外の方法も使ってマイルを貯める二つのパターンを検証した。
結論としては、JAL家族プログラムとJALショッピングマイルプレミアムを併せて使えば、マイルがお得に貯まる。
特に地方で帰省に飛行機を使う方、仕事で頻繁に使う方は、是非この方法をご検討いただきたい。
また、JALカード家族プログラムは、実は同一生計ではなくても利用が可能である。
家族全員がそれぞれが本会員カード(普通カード、ゴールドカード、SUICA付き、etc)でもマイルの共有は可能だ。
また、子会員であれば、クレジットカード機能のないJMBでも、マイルを共有可能だ。
全員が本会員で家族プログラムを利用
メリット
それぞれが生活に合わせたカードを持つことが可能。
同一生計ではないため親会員に請求が行かずプライバシーが保てる。
デメリット:
それぞれが本会員のため年会費が家族カードに比べて高くなる。
JALショッピングマイル・プレミアムが家族内で反映されないためそれぞれで加入することになり年会費が上がる。
家族カードを利用
メリット:
子会員は年会費が半額と安くなる。
親会員がJALショッピングマイル・プレミアムに入れば子会員にも反映される。
デメリット:
同一会計で子会員の全ての請求が親会員にくるため家族内でもプライバシーが無くなる。
カードの種類は親会員と同じになるため好きなカードを選べない。
ユーザーの状況はそれぞれなので、メリットデメリットを考えつつ良い方法を選べば良いだろう。
旅行によく行く、飛行機をよく使う方であれば、親会員一人以外は全員が家族カードを持つことをおすすめする。
JALカード
年会費 | 初年度無料 2年目以降:2,200円(税込) |
---|---|
還元率 | 0.5%~1.0% |
旅行保険 | 国内・海外:最高1,000万円(自動付帯) |
電子マネー | QUICPay ※JCBブランドのみ(自動付帯) |
国際ブランド |