エッフェル塔やルーブル美術館などの世界遺産が数多くあり、留学や旅行先として人気のフランス、パリ。
フランスを訪れる際は、国際ブランドがVisaまたはMastercardで、海外旅行傷害保険が付帯しているクレジットカードを持っていくことをおすすめする。
これらの国際ブランドはフランスで主流であることに加え、海外旅行傷害保険は旅行中のケガ・病気の治療費や荷物の盗難・破損などを補償してくれる。
本記事では、フランスのキャッシュレス決済事情を踏まえ、フランス渡航時におすすめのクレジットカードを紹介していく。
目次
フランスのキャッシュレス決済事情
フランスのキャッシュレス決済比率は世界主要国のなかではやや低いが日本よりは高い。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会が2022年6月に発表した「キャッシュレス・ロードマップ 2022」掲載の「世界主要国におけるキャッシュレス決済比率(2020年)」によると、フランスのキャッシュレス決済比率は47.8%、日本は29.8%となっている。
銀行発行のカード(CB)が支払いの主流
実際にフランスを訪れたり、フランスに暮らしている人たちの話を見聞きすると、フランスのキャッシュレス決済で主流なのは、銀行口座に紐づいた「カルト・ブルー(carte bleu)」と呼ばれるカードのようだ。
カルト・ブルーは、ATMでの現金引き出しと店舗での支払いの両方の機能を持ち、支払った金額は紐づく口座から数日後に引き落とされる。機能としてはデビットカードと考えて良いだろう。
ちなみに、銀行発行の支払い用カードはフランス語で「Carte Bancaire」と表されるが、「カルト・ブルー(carte bleu)」も同じような意味で使われることが多いようだ。
カルト・ブルー(あるいはCarte Bancaire)に対応している店には「CB」という掲示がされている。
また、カードの他に、銀行が発行する小切手もフランスでは比較的よく利用されている決済手段のひとつとなっている。
CBと並んで使えるVisa・Mastercard
CBの掲示と並んで、Visa・Mastercardが掲示されている店も多い。日本人がフランスを訪れる場合は、国際ブランドがVisaまたはMastercardで、ICチップ付きのクレジットカードを持っておけば、多くの支払いに対応できる。
ICチップ付きのクレジットカードは、支払いの際に決済端末に挿入して暗証番号の入力が必要となるので、暗証番号を忘れたり間違えたりすることのないよう事前に確認しておこう。
また、一定の金額以下の支払いであれば、カードを決済端末にかざすだけで支払いが完了するタッチ決済に対応している店も増えているようだ。
円決済よりもユーロ決済のほうがおすすめ
海外でクレジットカード決済を行う際、為替レートに加えて、海外手数料によって支払う総額が変動する。海外手数料は円で決済を行うか、現地通貨で決済を行うかで大きく異なる。
現地通貨決済の場合、カード会社が決定する手数料が適用され、一般的に2%前後になる。この手数料は、カード会社の公式サイトなどで公表されている。
一方、円決済の場合、お店が決定する手数料が適用されるため、支払ってみないと手数料が分からない。そして、現地通貨決済よりも手数料が高くなるケースが多いようだ。
フランスでクレジットカード決済を行う場合も同様で、基本的にはユーロ決済を選ぶことをおすすめする。
クレジットカードを使える場所・使えない場所
多くの場所でクレジットカードを利用できる
フランスでは、カード払いは日常的なもので、いたるところでクレジットカードを利用できる。
たとえば、各種専門店、ホテル、カフェやレストランなどの飲食店、交通機関、スーパーや公衆電話など。
ほとんどの場合、VisaかMastercardであれば問題なく利用できるはずだ。対応している国際ブランドは店舗に掲示されているのが一般的。心配な場合は、事前にインターネットや口コミを確認しておくと良いだろう。
ある程度のまとまった額になる支払いは現金不可でカード払いでないと対応していないというケースもある。
ホテル利用時にはクレジットカードが身分証明になる
一部のホテルでは身分証明書ではなくクレジットカードの提示を求められることがある。クレジットカードがない場合は支払い保証のための預かり金(デポジット)が必要だ。
ただ、現金でデポジットを払うと請求の際に確認が複雑になることもあるため、クレジットカード提示のほうがスムーズでおすすめだ。
少額利用はクレジットカードを利用できないことも
カード払いが普及しているフランスだが、一部現金が必要となるケースがある。
たとえば、露店や屋台、タクシー、地方の小規模な店舗などではクレジットカードに対応していないことがある。クレジットカードに対応している店であっても、少額の支払いはカード払い不可というケースもあるようだ。
また、フランスでは公衆トイレが有料となっており、その支払いに現金が必要となるので注意しよう。現金を入れることによって扉が開くシステムで、クレジットカード利用は不可だ。
キャッシングを利用して現金を入手する
キャッシング対応のクレジットカードを持っておけば、急に現金が必要になった場合にすぐに現地通貨を入手できる。
キャッシングを利用するには、事前にクレジットカードのキャッシング枠の設定が必要なので、旅行前に契約内容を確認をしておこう。
対応ATMと操作手順
パリでキャッシングを行う際は、「Plus」または「Cirrus」のマークが記載されているATMを利用しよう。この2つのマークはキャッシングに対応していることを示しており、マークによって対応している国際ブランドが異なる。
「Plus」のマークはVisa系のクレジットカード、「Cirrus」のマークはMasterCard・JCB系のクレジットカードが利用可能だ。
パリなどの主要都市であれば対応しているATMは簡単に見つかるはずだ。キャッシングを行う際のATM操作手順は以下の順である。
- 1.クレジットカードを挿入口に挿入し、言語選択
- 2.レシートの有無を選択
- 3.金額を入力
- 4.暗証番号を入力
ATMの新旧や銀行によって多少手順が異なるものの、操作自体は大きく変わらない。操作完了後はカード、レシート、現金の順番にATMから排出される。
ATM利用時の注意点
フランス滞在時にキャッシングを利用する場合、銀行の建物内にあるATMで、対応できる人員がいる営業時間内に利用することをおすすめする。
なぜなら、屋外設置のATMは、スキミング装置による情報の抜き取りや、現金を盗まれるというリスクが高いためだ。
また、ATM利用時にカードが取りこまれたまま現金が排出されないといったトラブルが起こる可能性もある。
パリ市内の移動をスムーズに行いたい場合、「Navigo Easy(ナヴィゴイージー)」という交通系ICカードの利用もおすすめだ。
イル=ド=フランス圏内で使うことができ、主にパリ市内のメトロ、RER、バス、トラムの乗車に利用できる。
Navigo Easy自体は2ユーロで、駅の窓口で簡単に購入でき、発券機などで1回券または10回券をチャージする。購入やチャージにはクレジットカードの利用が可能だ。
紙のチケットよりも安くなるメリットがあり、Navigo Easy自体の購入代金を踏まえても、複数回利用する場合はNavigo Easyのほうがお得だ。
フランスでおすすめのクレジットカード
フランスに持っていくクレジットカードを選ぶ基準として、まず、国際ブランドはVisaかMastercardに対応しているカードを選ぼう。
また、海外旅行傷害保険が付帯していることも重要だ。
旅行傷害保険の付帯条件として、カード会員であれば自動的に保険が適用される自動付帯と、カードを所定の支払いに利用する必要がある利用付帯とがあるので、きちんと保険が適用されるように条件を確認してほしい。
海外旅行傷害保険では、旅行中のケガや病気の治療費の他、荷物の盗難・損失なども補償されることが多い。
フランスでは日本に比べてスリや置き引きなどの被害に遭うリスクが高いため、まずは被害に遭わないための対策が必要だが、保険によって万が一の補償ができるとより安心だろう。
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年会費 | 無料 |
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還元率 | 0.5% |
旅行保険 | 海外:最高3,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy、モバイルSuica ※チャージによるポイント付与のみ |
国際ブランド |
エポスカードは、年会費が無料で、最高3,000万円補償の海外旅行傷害保険が付帯(利用付帯)している。
また、エポスカードカウンター(丸井)を利用すれば、約20分で審査と発行が終わるため、急な旅行や出張の多いビジネスマンにもおすすめのクレジットカードだ。
カードブランドがVisaのため海外でも利用できる。
また、日本語対応のサポートデスクは24時間対応しており、時間を気にせず相談できるのは安心感がある。
学生でも作成できるカードのため「海外旅行に行きたいけど、正社員じゃないから信用がない」と考える人にもおすすめ。
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年会費 | 無料 |
---|---|
還元率 | 1.0% |
旅行保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy |
国際ブランド |
楽天カードは、年会費無料のクレジットカード。
100円の支払いにつき1ポイントの楽天スーパーポイント(還元率:1%)がもらえるため、還元率の高いカードである。
対応ブランドも、AmericanExpress・MasterCard・Visa・JCBから選べるため、シンガポールで使いたい人は、VisaとMasterCardをおすすめ。
海外旅行保険については、20万円(持ち物に対する補償)~2,000万円(死亡した場合)と幅広い。
家族カード(無料)を所有している人にも保険が適用されるのだ。
また、海外緊急サービスは24時間対応しており、時間を気にせずすぐに連絡することが可能である。
また、海外旅行で貯めた楽天スーパーポイントは、ANAのマイルにも交換できる。
楽天市場やモバイルなどを利用すれば、飛行機代をお得にできるクレジットカードだ。
信頼のブランド「三井住友カード(NL)」
日本最初のVisaカードとして有名な「三井住友カード」も、海外旅行では欠かせない。
三井住友カード(NL)では、旅行安心プラン(海外旅行傷害保険)として、海外旅行傷害保険が最大2000万円付帯している。
傷害死亡・後遺障害 | 2,000万円 |
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傷害・疾病治療費用 | 50万円 |
賠償責任 | 2,000万円 |
携行品損害 (免責3,000円) | 15万円 |
救援者費用 | 100万円 |
保険の適用は、事前に旅費などを当該カードで決済することが必要になる。
特に、3か月以上のアメリカ長期留学者におすすめなのが、三井住友カード(NL)の海外旅行傷害保険(利用付帯)の裏技だ。
三井住友カードの海外旅行傷害保険(利用付帯)の適用開始日は、「海外で交通費を支払った時点」から適用される。保険適用の条件としても、以下が紹介されている。
日本出国後に航空機、電車、船舶、タクシー、バスといった乗客として搭乗する公共交通乗用具(※1)の利用代金を特定クレジットカードで決済した場合。
引用:旅行安心プラン(海外旅行傷害保険)
他のカードで90日間の海外旅行傷害保険を利用し、それが切れるタイミングで三井住友カード(NL)を使用し、現地交通費を支払えばさらに90日間の保険適用を受けられる。
合計で180日程度の有効期間があるので、半年程度の留学ならば十分に対応可能だ。
さらに三井住友カード(NL)のNLはナンバーレスの略。カード券面にカード番号が印字されていないので、番号を盗みみられることがなく安心できる。 最新のVisaタッチ決済にも対応しており、海外でも安全かつスピーディーに支払いできるのが魅力だ。
三井住友カード(NL)
Vポイントが貯まる!ナンバーレス、タッチ決済対応の三井住友カード
対象のコンビニ・飲食店でのスマホのVisaのタッチ決済・Mastercard®タッチ決済でポイント最大7%還元*
*最大7%内訳(通常ポイント0.5%+スマホのタッチ決済利用6.5%)
*商業施設内の店舗など、一部ポイント加算の対象とならない店舗があります。
*iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。
*一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。
*ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
*Google Pay™ で、Mastercard®タッチ決済はご利用いただけません。ポイント還元は受けられませんので、ご注意ください。
年会費 | 永年無料 |
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還元率 | 0.5~7% |
旅行傷害保険 | 海外:2000万円(利用付帯) |