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三井住友カードがインフル保険の取扱開始、月250円から、10代前半は2倍超

三井住友カードが、住友生命グループのアイアル少額短期保険が引き受ける「インフルエンザお見舞い金」の取り扱いを2026年11月5日に始めた。20〜99歳の基本プランは月310円で、12か月払うと仮定すれば年3,720円となり、1回5,000円の治療保険金を下回る。

三井住友カードが「インフルエンザお見舞い金」の取り扱いを11月5日に開始

インフルエンザお見舞い金は、アイアル少額短期保険が引受保険会社、三井住友カードが募集代理店となる少額の保険だ。申し込みは三井住友カードの保険ポータルサイトからオンラインで行う。

今回の発表は保険単体の取り扱いにとどまらない。三井住友カードは住友生命グループ、ヘルスケアテクノロジーズとともに、この保険と「Oliveヘルスケア」を通じて、保険加入から健康医療相談、オンライン診療、保険金請求までを在宅からデジタルで利用できる体験を提供するとしている。Oliveで進めてきた非金融サービス拡充の一環と位置づけられる。

インフルエンザお見舞い金とOliveヘルスケアによる加入から保険金請求までの流れ

加入、受診、請求で担当する事業者が分かれる

一続きのサービスに見えるが、「インフルエンザお見舞い金」と「Oliveヘルスケア」は異なる事業者が提供している。保険の加入はアイアル少額短期保険と三井住友カードが担い、健康医療相談チャットやオンライン診療の窓口となるOliveヘルスケアはヘルスケアテクノロジーズが運営する。診療後の保険金請求はスマートフォンから手続きでき、請求の受付と支払いの判断はアイアル少額短期保険が行う。

各サービスの利用は任意だ。Oliveヘルスケアの利用やオンライン診療の受診は、加入や保険金支払いの条件になっていない。オンライン診療は対面診療なども含む受診方法の選択肢の一例とされており、この流れに沿わなければ保険に入れないというものではない。なお、販売基盤としてリードインクスのデジタル保険販売プラットフォーム「Fusion」を導入している。

治療保険金3,000〜7,000円の3プラン、保険料は3つの年代で分かれる

プランは「お手軽プラン」「基本プラン」「安心プラン」の3種類で、違いは治療保険金の額にある。治療保険金はインフルエンザと診断され、抗インフルエンザ薬を処方されたときに1回あたりの定額が支払われる。入院保険金はインフルエンザと診断され、1泊2日以上の入院を開始したときの保障で、どのプランでも1回30,000円だ。

インフルエンザお見舞い金のプラン別保険金額と年代別月額保険料

プラン 治療保険金(1回) 入院保険金(1回) 10〜14歳(月額) 15〜19歳(月額) 20〜99歳(月額)
お手軽プラン 3,000円 30,000円 600円 380円 250円
基本プラン 5,000円 30,000円 850円 500円 310円
安心プラン 7,000円 30,000円 1,090円 620円 360円

プランを1段階上げる差額は20〜99歳で年600〜720円

治療保険金はプランが1段階上がるごとに2,000円増える。そのための保険料の差は年代によって大きく異なる。20〜99歳の場合、お手軽プランから基本プランへは月60円(年720円)、基本プランから安心プランへは月50円(年600円)の上乗せで済む。

15〜19歳ではどちらの段階も月120円(年1,440円)、10〜14歳ではお手軽プランから基本プランへが月250円(年3,000円)、基本プランから安心プランへが月240円(年2,880円)となる。同じ2,000円の増額でも、10〜14歳の上乗せ額は20〜99歳の4倍以上だ。

20〜99歳の基本プランは年3,720円、治療保険金1回分の約7割

月額保険料を12か月分の年額に換算し、治療保険金の何回分にあたるかを計算すると次のようになる。

プラン(治療保険金) 10〜14歳 15〜19歳 20〜99歳
お手軽プラン(3,000円) 年7,200円(2.4回分) 年4,560円(約1.5回分) 年3,000円(1.0回分)
基本プラン(5,000円) 年10,200円(約2.0回分) 年6,000円(1.2回分) 年3,720円(約0.7回分)
安心プラン(7,000円) 年13,080円(約1.9回分) 年7,440円(約1.1回分) 年4,320円(約0.6回分)

※年額は月額保険料×12か月で編集部が算出した参考値。

治療保険金1回分が年額を上回るのは、20〜99歳の基本プランと安心プランだ。20〜99歳のお手軽プランは年3,000円と治療保険金3,000円がちょうど同額になる。一方で15〜19歳は約1.1〜1.5回分、10〜14歳は約1.9〜2.4回分と、1回の受け取りでは12か月分の保険料に届かない。

入院保険金の30,000円は、最も高い10〜14歳の安心プランの年額13,080円と比べても2倍を超える。ただし、1泊2日以上の入院を開始したときに限られる保障だ。

この計算はあくまで比較のための仮定である。発表資料には保険期間の記載がなく、実際に保険料を払う月数が12か月より短ければ総額も小さくなる。また、保険金は条件を満たしたときに支払われるもので、発表資料に満期金や返戻金の記載はない。罹患するかどうかは事前にわからないため、この比率だけで割安か割高かを判断することはできない。

10〜14歳の保険料は20〜99歳の2.4〜3.0倍、10歳未満は対象外

年代による保険料の差は大きい。10〜14歳の月額保険料は、20〜99歳と比べてお手軽プランで2.4倍、基本プランで約2.7倍、安心プランで約3.0倍だ。金額にすると基本プランで月540円、年額換算で6,480円の差となり、安心プランでは月730円、年額換算で8,760円まで開く。15〜19歳も20〜99歳の約1.5〜1.7倍である。

仮に20〜99歳と10〜14歳の2人がそれぞれ基本プランに入ると、月1,160円、12か月で13,920円になる。発表資料に年代別の保険料差の理由は書かれていないが、子どもの分まで検討する場合は、大人の保険料だけを見て見積もると負担を小さく見誤るおそれがある。

被保険者の年齢は保障開始時点で10〜99歳とされており、10歳未満は対象に入らない。未就学児や小学校低学年の子どもの備えとしては使えない点に注意したい。

Vポイント1%の上乗せは基本プランで年約37ポイント

カード利用で貯まる通常ポイントに加えて、保険料の1%分のVポイントが上乗せされる。保険料でポイントが増えるのはプラスだが、金額に直すと大きくはない。

20〜99歳の基本プランなら月3.1ポイント、12か月で約37ポイントだ。仮に1ポイントを1円相当として考えても、年40円に満たない。表の中で最も安い20〜99歳のお手軽プランで年30ポイント、最も高い10〜14歳の安心プランでも年約131ポイントにとどまる。ポイントだけで加入を決めるほどの規模ではなく、お得さの主役にはならないだろう。

なお、通常ポイントの付与率や上乗せ分の端数の扱い、付与時期は発表資料に記載がない。

治療保険金は「診断」と「抗インフルエンザ薬の処方」がそろって対象に

治療保険金の条件は、インフルエンザと診断され、かつ抗インフルエンザ薬を処方されることだ。診断を受けただけで薬が処方されなかった場合は、条件を満たさないと読める。受診すれば受け取れるとは限らない点は押さえておきたい。

診断は医師が症状、検査結果、周囲の感染状況などを踏まえて総合的に行うとされている。オンライン診療を選んだからといって診断や処方が約束されるわけではなく、保険金の支払いには保険契約上の所定の条件がある。

オンライン診療の診察料は保険料とは別にかかる

オンライン診療はヘルスケアテクノロジーズが提携する医療機関が行い、診察には別途診察料などがかかる。金額は発表資料に記載がない。治療保険金の3,000〜7,000円でどこまで賄えるかは、実際にかかった費用によって変わる。

保険期間・待機期間・支払回数の上限は発表資料に記載がない

発表資料からは、保険期間、加入から保障が始まるまでの待機期間の有無、保険金の支払回数の上限、治療保険金と入院保険金の両方を受け取れるかどうかが読み取れない。被保険者の年齢が「保障開始時点」とされていることから、申込日と保障開始日が別になる可能性も考えられる。流行期に入ってから加入を考える場合は特に関係する項目なので、申し込みの際に保険ポータルサイト上の案内で確かめておきたい。

新規加入者から抽選1,000名にR-1ドリンク、2027年3月22日まで

取り扱い開始にあわせて、2026年11月5日から2027年3月22日までに新規加入した人を対象としたキャンペーンが実施される。抽選で1,000名に、ミニストップで使える【お持ち帰り限定】R-1ドリンクタイプが贈られる。

抽選のため、加入者全員が受け取れるわけではない。また、3月22日はキャンペーンの期限であり、発表資料はこの日を商品の販売終了日としては説明していない。

PayPayほけんにも同名の保険、10月時点の条件と見比べる

同じ「インフルエンザお見舞い金」は、オトクレが2026年10月に報じたPayPayほけんでも扱われている。以下のPayPayほけんの情報は、その10月時点の既存記事に基づくものだ。

引受はいずれもアイアル少額短期保険で、プラン別の保険金額と年代別の月額保険料は今回の発表と同じ数字が並ぶ。異なるのは窓口と付随する特典で、PayPayほけんは保険料の1%分のPayPayポイントが上乗せされ、昨年度の加入者が同じPayPayアカウントで申し込むと保険料が10円割引となるリピート割があった。三井住友カードはVポイントの上乗せとOliveヘルスケアへの導線が特徴になる。

PayPayほけんの記事では、保険期間が2026年10月15日から2027年4月30日まで、支払回数は2回が限度、対象は日本国内の医療機関に限るとされていた。ただし、これらが三井住友カード経由の契約にも同じように当てはまるかは、今回の発表資料からは判断できない。どちらが合うかは、普段使っているサービスや貯めているポイントによって変わるだろう。

Vポイント利用者やOliveヘルスケアと併せて使いたい人の新たな窓口に

三井住友カードの取り扱い開始で、カード会員向けの保険ポータルサイトやOliveヘルスケアの近くにインフルエンザ向けの少額保険の窓口が加わった。普段からVポイントを貯めている人や、在宅での相談や受診の選択肢をあわせて把握しておきたい人にとっては、検討しやすい形といえる。

一方で、保障の中心はインフルエンザの治療と入院に絞られ、治療保険金には処方という条件がある。保険料と保険金の関係も年代によって大きく異なるため、自分や家族の年代の欄で年額と保険金を見比べ、すでに加入している保険の保障もふまえて必要性を考えるのがよいだろう。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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