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PayPay本人確認、マイナンバーカードと免許証の撮影申請が11月上旬に廃止

PayPayの本人確認(eKYC)で、マイナンバーカード・運転免許証・運転経歴証明書を「撮影して申請」する方法が2026年11月上旬までに廃止され、ICチップを読み取る方式に統一される。まだ本人確認を済ませていない人や、これからPayPayを使い始める人は、申請方法が変わる点を押さえておきたい。

PayPay 本人確認(eKYC)のICチップ読み取り方式への統一

11月上旬までに「書類を撮影して申請」が使えなくなる

PayPay株式会社は2026年10月23日、キャッシュレス決済サービス「PayPay」の本人確認(eKYC)について、マイナンバーカード、運転免許証または運転経歴証明書を使った申請方法のうち、本人確認書類の撮影による申請を2026年11月上旬までに廃止すると発表した。以降は、本人確認書類のICチップを読み取る申請方法に統一される。

これまでは、本人確認書類をスマートフォンのカメラで撮影して提出する方法も選べた。今回の変更で、この3種類の書類については撮影による申請ができなくなり、書類に埋め込まれたICチップをスマートフォンで読み取る手順が前提になる。

影響を受けるのは「まだ本人確認をしていない人」

今回の変更で直接影響を受けるのは、これからPayPayの本人確認を申請する人だ。新たにPayPayに登録する人のほか、登録はしているものの本人確認を後回しにしてきた人も、11月上旬以降は撮影ではなくICチップ読み取りで申請することになる。

撮影方式に慣れていた人や、手元のスマートフォンでICチップの読み取りを試したことがない人にとっては、手順が一つ増えたように感じるかもしれない。撮影による申請を予定していた人は、廃止前に済ませるか、ICチップ読み取りの準備を整えておくとよいだろう。

アプリのバージョン4.28.0以上が必要

ICチップ読み取りによる申請には、PayPayアプリのバージョン4.28.0以上が必要とされている。アプリを長期間更新していない場合は、申請前にアップデートしておく必要がある。

また、ICチップの読み取りは一般にスマートフォンのNFC(近距離無線通信)機能を使って行う。プレスリリースでは対応端末の条件までは示されていないため、手持ちのスマートフォンで読み取れるかどうかは、申請画面の案内に沿って確認することになる。

今後使える本人確認の3つの申請方法

撮影方式の廃止後も、本人確認(eKYC)は以下の3つの方法で申請できる。いずれもICチップを読み取る点は共通だが、必要なものや手順が異なる。

申請方法 使う書類 必要なもの・特徴
暗証番号で申請 マイナンバーカード
  • 発行時に設定した6桁から16桁の暗証番号
  • 最短2分で申請完了
カード表記の情報入力で申請 マイナンバーカード
  • カードに記載の番号の入力
  • 顔認証
  • 暗証番号を忘れた場合の方法
ICチップ読み取りで申請 運転免許証
  • ICチップ内に記録された情報を利用

マイナンバーカード(暗証番号で申請)は最短2分

マイナンバーカードのICチップを読み取り、ICチップに格納された署名用電子証明書の情報を利用して本人確認を完了させる方法だ。申請には、カード発行時に設定した6桁から16桁の暗証番号を使う。

PayPayはこの方法を最短2分で申請が完了する方法と位置づけている。3つの方法のなかで最も手早く済ませやすく、暗証番号を覚えている人にとっては第一の選択肢になるだろう。

マイナンバーカード(カード表記の情報入力で申請)は暗証番号を忘れた人向け

マイナンバーカードに記載された番号を入力し、顔認証を行ったうえでICチップを読み取って申請する方法だ。署名用電子証明書の暗証番号を忘れてしまった場合は、こちらの方法で申請するよう案内されている。

署名用電子証明書の暗証番号は日常的に使う機会が少なく、桁数も多いため、忘れている人は少なくないと考えられる。その場合でもマイナンバーカードを使った本人確認を諦める必要はなく、この方法が受け皿になる。

運転免許証はICチップの情報で本人確認

運転免許証のICチップを読み取り、ICチップ内に記録された情報を利用して本人確認を完了させる方法だ。マイナンバーカードを持っていない人や、手元にすぐ用意できない人はこちらを使うことになる。

なお、プレスリリースで示されている今後の申請方法は運転免許証のみで、運転経歴証明書による申請方法については個別の記載がない。運転経歴証明書で申請を考えている人は、アプリ内の案内をよく確認したい。

在留カード・特別永住者証明書は別途案内

在留カードや特別永住者証明書による本人確認(eKYC)については、PayPayの「本人確認をする」のページで詳しく案内されている。今回の発表は、マイナンバーカード・運転免許証・運転経歴証明書の撮影による申請の廃止が対象となっている。

撮影方式を廃止する理由は画像の悪用リスク

PayPayは今回の対応の背景として、サイバー攻撃によって運転免許証の画像情報を含む個人情報が漏洩する事案が発生するなど、本人確認書類の画像情報を悪用したなりすましのリスクが高まっていることを挙げている。

撮影方式では、提出されるのが書類の「画像」であるため、どこかで流出した画像を使って他人になりすまされる余地が残る。ICチップには書類の情報が電子的に記録されており、書類そのものが手元になければ読み取れない。撮影方式を廃止してICチップ読み取りに統一することで、他人の書類画像を使った不正な申請を防ぎやすくなると考えられる。

2027年4月の法改正に先行した対応

今回の措置は、2027年4月1日に予定されている犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の改正に先立って実施される。PayPayは法改正を待たずに、セキュリティ強化を前倒しする形となる。

利用者にとっては、多少手間が増えても、自分の本人確認書類の画像が流出した場合に第三者に悪用されにくくなるという点で、安全面のメリットがある変更といえる。

本人確認完了ユーザーは4,400万人超

PayPayは、犯罪行為や不正利用への対策、マネー・ローンダリング(資金洗浄)およびテロ資金供与対策の強化に向けて、本人確認(eKYC)の推進を重要な取り組みの一つと位置付けている。本人確認を完了したユーザーは、2026年9月時点で4,400万人を超えている。

すでに4,400万人超が本人確認を終えている一方で、今回の変更はこれから申請する人に関わるものだ。本人確認が必要な機能を使いたいと考えているなら、自分がどの申請方法を使えるかを早めに確かめておきたい。

個人情報の暗号化や通信の常時監視も実施

PayPayは本人確認の安全性について、個人情報や決済情報などを暗号化するとともに、不正な通信を24時間365日監視しているとしている。さらに、PayPayアプリに脆弱性がないか、社内外の専門家による診断を行うなどのセキュリティ対策も実施しているという。

撮影申請を考えていた人が今やっておきたいこと

まだ本人確認を済ませていない人は、まずPayPayアプリのバージョンが4.28.0以上になっているかを確認したい。そのうえで、手元にある本人確認書類に応じて申請方法を選ぶことになる。

マイナンバーカードを持っていて署名用電子証明書の暗証番号を覚えている人は、最短2分で終わる暗証番号方式が手早い。暗証番号を忘れた人は、カード表記の情報入力と顔認証を組み合わせた方式を選べばよい。マイナンバーカードを使わない人は、運転免許証のICチップ読み取りが選択肢になる。

撮影による申請は11月上旬までに廃止されるため、撮影方式を使うつもりだった人は、ICチップ読み取りでの申請に切り替える前提で準備を進めておくのが確実だ。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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