アメリカン・エキスプレスは2026年10月5日、カード会員向けに案内してきた損害保険ジャパンの新・海外旅行保険【off!(オフ)】の取り扱いを終了し、新たにChubb損害保険の旅行保険を扱うと発表した。カード付帯の旅行傷害保険だけでは足りない部分を補う有料保険の申込先が変わったことになる。
新・海外旅行保険【off!】の取り扱いを終了、後継はChubb損害保険
アメリカン・エキスプレスの公式お知らせによると、これまで扱ってきた損害保険ジャパンの新・海外旅行保険【off!(オフ)】の取り扱いを終了し、代わりにChubb損害保険が提供する旅行保険の取り扱いを開始する。お知らせには、終了日・開始日の具体的な日付は書かれていない。
アメックス公式の「海外旅行保険」ページでも、off!のご案内は終了したと明記されている。現在の取扱代理店はアメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.、引受保険会社はChubb損害保険株式会社だ。アメックス経由で有料の海外旅行保険に入る場合は、今後はチャブの保険が窓口になる。
off!加入済みの人向けの連絡先は残されている
すでにoff!に加入している人向けに、お知らせには引き続き損保ジャパン側の連絡先が掲載されている。事故が起きたときは事故相談サービス(0120-08-1572、24時間365日)、それ以外の質問は損保ジャパンの新・海外旅行保険【off!】の問い合わせ窓口が案内先だ。加入中の契約がどう扱われるかについて、お知らせに詳しい記載はない。連絡先が損保ジャパン側に残されていることから、契約の窓口は引き続き損保ジャパンになると考えられる。
今回の切り替えそのものについての問い合わせ先は、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. メンバーシップ保険デスク(0120-020345、通話料無料、9時〜17時、土日祝休)だ。
カード付帯保険の条件が厳しくなる中での切り替え
アメックスでは10月1日から、プラチナ・カードに付帯する海外旅行傷害保険が自動付帯から利用付帯に変わり、旅行代金をプラチナ・カードで支払わないと補償されなくなった。あわせてゴルフ保険も終了している。カードを持っているだけで旅行中の補償が受けられた時代から、条件を満たさないと補償がない時代に変わりつつある。
今回の切り替えは、付帯保険の外側にある有料の追加保険の話だ。アメックス公式ページでも、カード付帯の旅行傷害保険だけでは補償額や内容が十分でない場合があるとして、有料保険を上乗せする位置づけで案内している。付帯保険の条件を満たせない旅行や、付帯保険だけでは治療費用が心配な旅行先に行く人にとっては、上乗せ先がどこになったかを把握しておく意味がある。
チャブの旅行保険は4プラン、治療・救援費用が無制限のプランも
アメックス公式ページに掲載されている補償内容は、保険期間1ヶ月までの4プランだ。
| 補償項目 | AL3 | PA4 | BY1 | BY2 |
| 傷害死亡 | ― | 1,000万円 | 1,000万円 | 3,000万円 |
| 傷害後遺障害 | 1,000万円 | 1,000万円 | 1,000万円 | 3,000万円 |
| 疾病死亡 | ― | ― | 500万円 | 1,000万円 |
| 賠償責任(自己負担なし) | 1億円 | 1億円 | 1億円 | 1億円 |
| 治療・救援費用 | 1,000万円 | 1,000万円 | 無制限 | 無制限 |
| 携行品損害(自己負担なし) | 10万円 | 10万円 | 10万円 | 20万円 |
| 旅行中の事故による緊急費用 | ― | ― | 5万円 | 5万円 |
AL3・PA4は治療・救援費用1,000万円まで
AL3とPA4は、治療・救援費用が1,000万円、賠償責任が1億円、携行品損害が10万円で共通している。違いは傷害死亡の補償で、AL3にはなく、PA4は1,000万円だ。疾病死亡と緊急費用はどちらにも付かない。カード付帯保険の補償をベースにして、治療費用だけを手厚くしたい人向けの構成といえる。
BY1・BY2は治療・救援費用が無制限
BY1とBY2は、治療・救援費用が無制限になっている点が大きな違いだ。疾病死亡や旅行中の事故による緊急費用(5万円)も付く。BY2は傷害死亡・傷害後遺障害が3,000万円、疾病死亡が1,000万円、携行品損害が20万円と、BY1より各項目が手厚い。
治療・救援費用を無制限にする意味は、公式ページのお受け取り例を見るとわかる。海外での治療・入院で12,140,000円を受け取った例が紹介されており、これは1,000万円の上限を超える金額だ。医療費が高額になりやすい国・地域へ行く場合は、上限のあるプランでは足りなくなる可能性がある。このほか、携行品のひったくりで100,000円、ホテルでの水漏れの賠償で8,800,000円の例も載っている。実際の支払額は事故の内容によって異なる。
出国前まで申し込める、保険料は申込サイトで表示
チャブの旅行保険は、旅行当日の出国前まで申し込める。申込はオンラインで最短約3分とされている。ただし、日本国内で申し込む必要があり、事故が起きた後に申し込んだことがわかった場合は保険金が支払われない。申込期限は「出国前」であり、出国した後に現地で加入することはできない点に注意したい。
加入できるのは被保険者が0〜69歳の人で、契約者は18歳以上である必要がある。70歳以上の人はこのページで案内されている対象年齢を外れる。旅行期間が始まる前日までであれば、申込時に届くメールに記載されたマイページからキャンセルできる。
保険料の金額はアメックスの案内ページには掲載されておらず、確認と申込は外部サイトで行う仕組みだ。旧off!の保険料や補償内容との比較材料も公表されていないため、切り替えで負担が増えるか減るかはこの情報だけでは判断できない。なお、アメックスは保険料の支払いにアメックスカードを使うよう勧めている。
事故が起きたときの連絡先は、Chubb損害保険(0120-011-313)だ。
アメックス会員で海外旅行に有料保険を上乗せしたい人向け
今回の変更は、アメックス経由で有料の海外旅行保険に入ってきた人、これから入ろうと考えていた人に関係する。これまでoff!を使ってきた人が次の旅行でもアメックス経由で加入する場合は、チャブのプランから選ぶことになる。
プラチナ・カードの付帯保険が利用付帯になったことで、旅行代金を別の手段で払う旅行では、カード付帯の補償に頼れなくなった。そうした旅行や、治療費用が高額になりやすい旅行先へ行く場合には、治療・救援費用が無制限のBY1・BY2が選択肢になる。付帯保険の条件を満たせる旅行なら、足りない項目だけを補う形でAL3やPA4を検討するとよいだろう。
いずれの場合も、申込は出国前に日本国内で済ませる必要がある。旅行の準備リストに、カード付帯保険の条件確認とあわせて「有料保険が必要かどうか」の判断を加えておきたい。











