TOP

アメックス、センチュリオン・ラウンジを過去最大規模で拡充、ヒースローに2拠点目

アメリカン・エキスプレスは2026年10月8日(米国時間)、自社運営の空港ラウンジ「センチュリオン・ラウンジ」について、過去最大規模となる4拠点の新設・拡張計画を発表した。ニューヨーク近郊のニューアーク・リバティー国際空港とロンドン・ヒースロー空港に新しいラウンジを設け、フィラデルフィアとヒューストンの既存ラウンジは面積を2〜3倍に広げる。

ニューアーク・リバティー国際空港に開業予定のセンチュリオン・ラウンジ(テラスバーの完成イメージ)

新設2拠点と拡張2拠点、開業は2027年から2028年

今回の計画は、新設が2拠点、既存ラウンジの拡張・改装が2拠点という構成だ。いずれもすぐに使えるようになるわけではなく、開業・完成は2027年から2028年にかけてとなる。

空港 内容 広さ 開業・完成予定
ニューアーク・リバティー国際空港(ターミナルA) 新設 30,000平方フィート超(約2,800平方メートル) 2027年
ロンドン・ヒースロー空港(ターミナル5) 新設(同空港2拠点目) 9,000平方フィート超(約840平方メートル) 2028年
フィラデルフィア国際空港 拡張・改装 6,000平方フィートから12,000平方フィート超(約1,100平方メートル)へ 2027年末まで
ヒューストン・ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港(ターミナルD) 拡張・改装 約8,000平方フィートから23,000平方フィート超(約2,100平方メートル)へ 2028年まで

平方メートルの数値は、発表された平方フィートをもとに編集部が換算した概算である。

ニューアークは当初計画の約1.7倍に、ネットワーク最大のラウンジへ

4拠点のなかで最も規模が大きいのがニューアークだ。同空港への出店はすでに発表されていたが、当初の18,000平方フィートから30,000平方フィート超へと計画が引き上げられ、センチュリオン・ラウンジのなかで最大の拠点になる。場所はターミナルAで、2フロア構成となる。

館内には、地元の焙煎業者のコーヒーやスムージーなどを出すコーヒー&ウェルネスバー「Blue Roast by American Express」のほか、趣向の異なる3つのバーが設けられる。クラフトカクテルやワインを出すメインバー、ニュージャージー州のダイナー文化を現代風にアレンジしたスペシャリティバー、ジェラートやイタリア菓子を楽しめるテラスバーという構成だ。食事は、ジェームズ・ビアード賞の受賞シェフらが監修する「Culinary Collective by The Centurion Lounge」のメニューが提供される。

これにより、アメリカン・エキスプレスはニューヨーク周辺の主要3空港すべてに自社ラウンジを持つ最初のクレジットカード発行会社になるとしている。ニューヨーク発着の便は空港が分散しているため、どの空港を使う旅程でもラウンジを当てにできるようになる点は、出張や乗り継ぎで同地域を使う人にとって実用的な変化といえる。

ニューアーク・リバティー国際空港のセンチュリオン・ラウンジ(レセプションの完成イメージ)

ヒースローはターミナル3に加えてターミナル5にも

ロンドン・ヒースロー空港では、既存のターミナル3のラウンジに加えて、ターミナル5に2拠点目が2028年に開業する予定だ。同社によれば、ヒースロー空港に自社ラウンジを2つ持つクレジットカード発行会社は初めてとなる。

新ラウンジは9,000平方フィート超で、テムズ川の流れをモチーフにしたデザインを採用する。食事・ドリンクの提供、ゆったりした座席、仕事用のスペースに加え、VIPエリアも設けられる。

空港ラウンジは、搭乗するターミナルに無ければ立ち寄りにくい。これまでヒースローの拠点はターミナル3のみだったが、2拠点目の開業後はターミナル5を使う旅程でもセンチュリオン・ラウンジが選択肢に入るようになる。

ロンドン・ヒースロー空港ターミナル5に開業予定のセンチュリオン・ラウンジ(レセプションの完成イメージ)

フィラデルフィアは10月16日から一時閉鎖、再開は2027年末まで

拡張される2拠点のうち、フィラデルフィア国際空港のラウンジは注意が必要だ。改装工事のため2026年10月16日から一時閉鎖され、全面的なリニューアルの完了は2027年末までとされている。1年以上にわたって使えない期間が生じることになるため、同空港を経由する予定がある人は、ラウンジが使えない前提で乗り継ぎ時間の過ごし方を考えておきたい。

改装後は現在の6,000平方フィートから、2フロア・12,000平方フィート超へと倍増する。地元アーティストの作品を取り入れ、コーヒー&ウェルネスバー「Blue Roast by American Express」も新設される。

ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港では、約8,000平方フィートから23,000平方フィート超へと3倍近くに広がり、ネットワーク内でも有数の規模になる。日替わりのプレート料理を出すスペシャリティダイニング、2つ目のフルサービスバー、改装したシャワースイートなどが加わり、2028年までに完成する見通しだ。なお、ヒューストンについては工事期間中の閉鎖の有無は発表されていない。

ヒューストン・ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港のセンチュリオン・ラウンジ(メインバーの完成イメージ)

背景にあるのはラウンジ需要の拡大、ボストンやダラスでも計画が進む

アメリカン・エキスプレス・トラベルのオードリー・ヘンドリー社長は、最初のセンチュリオン・ラウンジを開設して以来、プレミアムな空港ラウンジへの需要が伸び続けていると説明している。新しい拠点を増やすだけでなく、既存ラウンジを2〜3倍に広げる計画が含まれているのは、その需要に席数で応える狙いがあると考えられる。

同社は2026年に入ってから、ボストン・ローガン国際空港へのセンチュリオン・ラウンジ新設、シャーロット・ダグラス国際空港への小型ラウンジ「Sidecar by The Centurion Lounge」の出店、ダラス・フォートワース国際空港の既存ラウンジ拡張も発表している。直近ではアムステルダム・スキポール空港にもラウンジを開業しており、センチュリオン・ラウンジ・ネットワークは現在、世界33カ所に広がっている。

日本発行のプラチナ・カードで使える海外ラウンジが増える

センチュリオン・ラウンジを利用できるのは、対象カードの会員に限られる。日本では、プラチナ・カードとアメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードの特典として案内されており、国内では羽田空港に拠点がある。

今回の4拠点はいずれも海外の空港で、開業も2027年以降と先の話だ。それでも、ニューヨークやロンドンは日本からの渡航者が多い都市であり、現地での乗り継ぎや帰国便の前に使えるラウンジが増えることは、対象カードの会員にとって年会費に見合う価値を測る材料のひとつになる。一方で、フィラデルフィアのように改装期間中は1年以上使えなくなる拠点もあり、拡充の恩恵が届くまでには時間がかかる点は押さえておきたい。

シェア ツイート LINEに送る
シェア ツイート LINEに送る
オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

大人のクレジットカード編集部について詳しく見る