PayPay証券は、2027年1月に開始する「こどもNISA」の口座開設申込を、2026年10月1日から先行して受け付けると発表した。100円やPayPayポイントからでも投資を始められる点が特徴で、条件を満たせば12歳以上のこども本人による申込も可能になる。

こどもNISAとは何か、いつ何ができるようになるのか
こどもNISAは、所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)に基づいて2027年1月に始まる、0歳から17歳までを対象とした少額投資非課税制度である。運用で得た利益に税金がかからない枠を、こども名義で持てるようにする仕組みだ。
PayPay証券は、この制度に先立って2026年10月1日から口座開設の申込受付を開始する。制度そのものが動き出すのは2027年1月であるため、10月時点でできるのは口座開設の申込であり、実際の買付は制度開始後になると考えられる。
投資はPayPayアプリ内のミニアプリ「PayPay証券」、または「PayPay証券アプリ」から行う。普段PayPayを使っている人にとっては、慣れた入り口からこども向けの資産形成を始められる形になる。
100円とPayPayポイントから始められる少額投資
最大の特徴は、投資のハードルの低さである。PayPay証券のこどもNISAでは、100円および100ポイントから投資信託等を購入できる。まとまった資金がなくても、少額から積立を試せる設計だ。
入金方法も幅広い。銀行口座からの入金に加えて、「PayPayマネー」や、普段の買い物などで貯めた「PayPayポイント」を使って投資信託のつみたて購入ができる。これまで買い物にしか使い道がなかったPayPayポイントを、こどもの資産形成に回せる新しい選択肢が生まれることになる。
取扱商品は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託等とされている。今回のプレスリリースでは具体的な商品名までは示されていない。

12歳以上はこども本人でも申し込める
もう一つの注目点が、申込のしやすさである。年齢によって申込の流れが分かれる。
12歳から17歳は本人申込が可能
12歳から17歳の場合、親権者がPayPay証券口座を保有していなくても、こども本人からPayPay証券口座およびNISA口座の開設を申し込める。本人が申し込むと、親権者のメールアドレス宛に同意依頼が通知され、親権者がPayPayアプリから同意プロセスを経ることで手続きが完了する。
本人申込には、親権者の本人確認済みPayPayアカウント、親権者による所定の同意、そして本人の本人確認が必要になる。金融に関心を持ち始めた中高生年代が、自分の意思で口座開設に踏み出せる点は、金融教育の観点からも意味があると考えられる。
0歳から11歳は親権者が申し込む
0歳から11歳のこどもの場合は、親権者が「PayPay証券アプリ」から、こども名義の口座を申し込む形になる。
年間60万円まで、非課税で保有できるのは600万円まで
こどもNISAの非課税枠には上限がある。年間投資枠は60万円、非課税で保有できる限度額(非課税保有限度額)は600万円だ。この範囲内での運用益が非課税になる。
毎月の積立に置き換えると、年間60万円は月5万円程度が目安になる。少額から始められる一方で、非課税で運用できる金額には制度上の上限がある点は理解しておきたい。
18歳までは払出しに制限がある点に注意
こどもNISAには、大人向けのNISAにはない払出し制限がある。18歳までは払出しに一定の制限が設けられており、原則として自由に引き出せるわけではない。
ただし12歳以降は、教育費や生活費等の一定の事由に該当する場合に、所定の手続きを経て払出しが可能になる。また、取引内容等に応じて、親権者による承認などが設けられる場合があるとされている。長期の資産形成を前提とした制度であり、いつでも現金化できる貯蓄とは性質が異なる点に注意が必要だ。
投資である以上、元本割れのリスクはある
こどもNISAで購入するのは投資信託等の金融商品であり、預金とは異なり元本は保証されない。相場の状況によっては、投資した金額を下回る可能性がある。非課税というメリットは運用益が出た場合に生きるものであり、利益を約束する制度ではない。
手数料については、今回のプレスリリースには具体的な金額の記載がない。費用の詳細はPayPay証券の該当ページで示されるとみられ、口座開設を検討する際にはコスト面もあわせて確認したい。
なお、入会に関するコンテンツやキャンペーン等も順次提供される予定とされているが、現時点で詳細は明らかにされていない。
どんな家庭に向いているか
PayPayのこどもNISAは、すでにPayPayを日常的に使っていて、貯まったポイントの使い道を広げたい家庭や、少額からこどもの資産形成を始めたい家庭に向いていると考えられる。100円やポイントから始められるため、まとまった資金がなくても取り組みやすい。
一方で、18歳までの払出し制限や元本割れの可能性は、家庭の資金計画と照らして判断すべき点である。すぐに使う予定のあるお金ではなく、長期で寝かせられる余裕資金で始めるのが基本になるだろう。金融商品取引業者はPayPay証券株式会社(関東財務局長(金商)第2883号)、PayPay株式会社は金融商品仲介業者(関東財務局長(金仲)第942号)として関わる。














