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PayPay加盟店で銀聯QRも利用可能に、訪日客の約8割に対応

PayPayは2026年9月3日から、HIVEXというプラットフォームを通じて「UnionPay App」(銀聯QR)をPayPay加盟店の支払い手段に追加した。中国・香港・マカオなどで広く使われる決済サービスへの対応拡大で、訪日外国人観光客の約8割が自国のアプリでPayPay加盟店の会計を済ませられるようになった。

PayPay加盟店でUnionPay App(銀聯QR)が利用可能になったイメージ

「UnionPay App」(銀聯QR)がPayPay加盟店の支払い手段に追加

今回新たに使えるようになった「UnionPay App」は、中国・香港・マカオなどで広く普及しているモバイル決済サービスで、国際ブランド「銀聯(UnionPay)」のQRコード決済にあたる。日本では「銀聯カード」としてクレジットカード・デビットカードの国際ブランドの一つとしてなじみがあるが、今回対応したのはアプリでQRコードを読み取って支払うタイプのサービスだ。PayPayはこの連携を、複数の海外決済サービスをまとめて仲介する「HIVEX」というプラットフォームを通じて実現した。

レジでの操作は変わらない、店舗は新たな端末導入が不要

利用の仕組みはシンプルだ。UnionPay Appのユーザーが店頭に掲示されたPayPayのQRコードを自分のアプリで読み取ると、支払金額が自動的に自国通貨に換算され、その場で決済が完了する。店舗側は普段どおりPayPayのQRコードを提示するだけでよく、新しい決済端末の導入やレジ操作の変更は必要ない。すでにPayPayを導入している加盟店であれば、追加のコストや手間をかけずにインバウンド客への対応力を広げられる形になる。

対応は17の国・地域、36種類のサービスに拡大、訪日客の約8割をカバー

今回の「UnionPay App」対応により、PayPayが連携する海外の決済サービスは17の国・地域、36種類に広がった。この結果、訪日外国人観光客の約8割が、自国で使い慣れた決済サービスのアプリを使ってそのままPayPay加盟店で支払えるようになった計算だ。PayPayは2018年10月から、海外の決済サービスとの連携(越境決済対応)を段階的に進めてきており、今回の対応はその延長線上にある。

日本国内のPayPay利用者に直接の変化はない、変わるのはお店の対応力

注意したいのは、この対応拡大が日本国内でPayPayを使っている一般利用者の決済方法や還元率を直接変えるものではない点だ。PayPay残高やPayPayカードでの支払い、付与されるポイントの仕組みなどはこれまでと変わらない。

変わるのは、PayPayを導入している店舗側の対応力だ。個人商店や小規模な飲食店・小売店など、複数の決済手段を個別に導入する余力が限られる事業者にとっては、既存のPayPay決済網に相乗りする形でインバウンド客の会計に対応できるようになる意味は小さくない。今後、外国人観光客の来店が多いエリアを中心に、PayPay加盟店であること自体が集客面でのアピールポイントになっていく可能性もある。

背景にあるのは訪日外国人数の拡大、2026年7月は344万人

こうした対応拡大の背景には、伸び続けるインバウンド需要がある。2026年7月の訪日外国人数は344万人に達しており、観光地や繁華街だけでなく地方の店舗でも外国人観光客への対応が求められる場面が増えている。決済サービス側が水面下でこうした相互連携を積み重ねることで、店舗はレジの見た目や運用を変えずに対応範囲を広げられる。オトクレの読者にとっても、普段利用している店のPayPay対応表示の裏側で、こうしたインバウンド決済の仕組みが広がっていることは知っておいて損はないだろう。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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