2020年10月1日、Fami Pay(ファミペイ)がQR・バーコード決済の統一規格であるSmart Codeへの対応をスタートさせた。
これにより全国のSmart Code対応加盟店でFami Payが利用できるようになる。
Fami PayはSmart Codeの他にもJPQRや、さまざまな共通ポイントサービスと連携している。
本記事では、Smart Codeの概要やファミリーマートの今後の戦略について解説しているので参考にしてほしい。
Smart Codeとは
Smart Codeとは、国際ブランドのJCBが展開する決済スキームのこと。
QR・バーコード決済の統一規格として2019年に登場し、対応している決済サービスの加盟店契約を一本化できる。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会の規格にも準拠しており、加盟店と決済事業者の架け橋となるサービスだ。
Smart Codeのメリット
加盟店側の視点でSmart Codeのメリットを考察すると、個別にQR・バーコード決済事業者と契約する手間が省けることが挙げられる。
Smart Codeを導入するだけで、対応している国内外の幅広いQR・バーコード決済をまとめて取り扱うことが可能だ。
Smart Codeに参画している決済事業者にとっても、加盟店への導入・開発費用を削減できるといったメリットが存在する。
さらに、Smart Codeが普及すれば、QR・バーコード決済利用可能店舗の増加につながるので、エンドユーザーである消費者のメリットにもつながる。
対応する決済手段
2020年10月2日時点で、Smart Codeに対応しているQR・バーコード決済は下記の通り。
- atone(アトネ)
- au PAY
- EPOS Pay
- K PLUS(カシコン銀行)
- 銀行Pay
- FamiPay
- pring(プリン)
- メルペイ
- LINE Pay
Smart Code対応加盟店では、これらのQR・バーコード決済をすべて利用できる。
ユーザー数の多いサービスでいうとLINE payやメルペイなどが対応しており、今後も幅広いQR・バーコード決済の参画が予想される。
Smart Codeの利用可能な店舗が増加中
Smart Codeの利用可能店舗は着々と増加している。
2020年7月16日にはローソンがSmart Codeへの対応をスタートさせており、今回、ファミリーマートも対応開始を発表。
2021年春以降、全国約16,600店舗のファミリーマートでSmart Codeが利用できるようになる。
今後もさらなる加盟店の増加が予想され、Smart Codeの利便性の向上が期待できる。
Fami PayはJPQRにも対応
Fami PayはSmart Code以外にも、総務省が進めるQRコード・バーコード決済の統一規格であるJPQRに対応している。
どちらも似たようなサービス内容だが、JPQR対応加盟店でもFami Payが利用できることで、利用できる場所がさらに多くなっている。
なお、JPQR決済の参画決済事業者は以下の通り(2020年10月時点)。
- atone
- WeChat Pay
- au PAY
- OKI Pay
- UnionPay
- commoney
- J-Coin Pay
- d払い
- はまPay
- PayPay
- ほくほくPay
- Money Tap
- メルペイ
- ゆうちょPay
- YOKA!Pay
- LINE Pay
- 楽天ペイ
またFami Payは2019年に楽天ポイントやTポイント、dポイントとも連携をスタートさせている。
Fami Payの戦略
ファミペイがリリースされたのは2019年7月。ポイント、クーポン機能に加え、QR・バーコード決済機能「FamiPay」をひとつのアプリで利用できる。
FamiPayはQR・バーコード決済サービスのなかでは後発組になるが、QR読み取り機能の追加など、サービス内容が日々拡充され、利便性が高まっている。
また、今回のSmart Codeへの対応など、他社サービスでも幅広く使えるような戦略をとっている。
2019年11月には「Tポイント」「dポイント」「楽天ポイント」と連携するなど、“地域密着”と“オープン主義”をテーマにデジタル戦略を推進している。ユーザーがそれぞれのライフスタイルに合った使い方ができることを重視しているようだ。
将来的には小口ファイナンスなどの金融サービスにも取り組むという。
最終更新日:2021/09/29