2020年6月22日(月)より、JPQRの店舗向けWEB申し込みの受付けがスタートする。
JPRQは総務省も協力している一大事業で、決済事業者ごとに異なるQRコード・バーコードを「JPQR」に統一し、キャッシュレス決済の利便性を高めることを目的としている。
QRコード・バーコード決済を利用する消費者・店舗双方にメリットが大きい動きなので、本記事を参考にしてJPQRの理解を深めてほしい。
JPQRとは
JPQRは、一般社団法人キャッシュレス推進協議会による取り組みだ。
従来、QRコード・バーコードを使ったスマホ決済(スマホQR決済)の利用には、決済事業者ごとのQRコード・バーコードが必要だったが、JPQRはそれを統一、導入・利用を簡略化できる。
PayPayやLINE Payなど、さまざまなスマホQR決済をJPQRにまとめられるので、消費者にも店舗にも非常に利便性の高い取り組みとなっている。
JPQRの店舗導入にあたっては、年会費・初期費用は発生しない。
また、スマートフォン、タブレット、パソコンなどインターネットに接続できる端末さえあれば利用可能で、決済事業者ごとに個別に端末を用意する必要もない。
さらに、今後キャッシュレス決済との連携が予定されているマイナポイントの還元事業に関しても、JPQRで参加可能だ。
今回の開始内容
6月22日(月)から、JPQR導入希望店舗の全国的な申し込み受付がスタートする。それに先立ち、押さえておきたい情報が下記の通りだ。
- 実施場所:日本全国
- 開催時期:2020年6月22日(月)から
- 申込期限:なし※現在のJPQR Webサイトは2021年3月末までの運営
- 申込方法:WEB受付
- 申込条件:対面決済/ネット接続できる端末を所持/必要書類の提出
申込方法はWEB受付のみで、受付開始後、JPQR Webサイトにて受付システムのURLが公開される予定だ。導入を希望する方はチェックしておこう。
対応するスマホQR決済
JPQRにはPayPayやLINE Payなど主要なスマホQR決済を始めとして、他にもさまざまなスマホQR決済が対応している。
2020年度参加決済事業者は次の通り(2020年6月5日時点)。
- PayPay
- LINE Pay
- au PAY
- d払い
- メルペイ
- ゆうちょPay
- 楽天ペイ
- atone
- OKI Pay
- Union Pay
- commoney
- J-Coin Pay
- はまPay
- FamiPay
- ほくほくPay
- Money Tap
- YOKA!Pay
JPQRでは、今回の開始以前に先行受付が行われていた。
その際は一括申込ができるスマホQR決済は5種類のみだったが、今回はその3倍以上に増えている。
JPQRを導入するだけでこれだけの数のスマホQR決済を一気に利用できるようになり、店舗の集客アップが見込める。
キャッシュレス決済の導入を検討中の店舗は、その決済がJPQRに含まれているかを参考にしてほしい。
手数料一覧
JPQRでは、決済手数料は統一されておらず、決済事業者ごとにそれぞれ異なる設定となっている。
JPQRの対象になっているスマホQR決済のうち、メジャーな決済の手数料は下記の通り。
スマホQR決済 | 決済手数料 |
---|---|
PayPay | 2021年9月末まで無料 |
LINE Pay | 2021年7月末まで無料(通常2.45%) |
楽天ペイ | 3.24% |
au PAY | 2021年7月末まで無料(通常3.25%) |
d払い | 3.24% |
メルペイ | 1.5% |
ゆうちょPay | 別途案内 |
上記以外の決済の手数料は下記の通り。
スマホQR決済 | 決済手数料 |
---|---|
atone | 1.9%~ |
OKI Pay | 不明 |
Union Pay | 3.74% |
commoney | 3.24%~ |
J-Coin Pay | 金融機関によって変動 |
はまPay | 2.0%以下 |
FamiPay | 不明 |
ほくほくPay | 不明 |
Money Tap | 不明 |
YOKA!Pay | 不明 |
手数料不明となっている決済に関しては、事業者への個別問い合わせで知ることができる。
また、一部サービスでは、JPQRでの申し込みと個別申し込みとで手数料が異なる場合がある。
既存で個別に加盟している事業者はどうなる?
JPQRに参加しているスマホQR決済事業者とすでに個別に契約している場合でも、JPQRに申し込みをして、既存の契約を引き継ぎつつ決済をまとめることができる。
たとえば、現在、PayPayやLINE Payと個別に契約している場合、JPQRに申し込みをすると、既存の契約を引き継ぎつつ、楽天ペイやd払いなど他のJPQR参加事業者の決済も利用できるようになるのだ。
手数料の変動などの詳細はJPQRのWEB受付画面で確認できるので覚えておこう。
また、例外として、AirPAYなど決済代行事業者経由で個別契約をしている場合は、JPQRとしての新規契約の扱いとなるので注意してほしい。
最終更新日:2020/06/19