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メルカリポイントでビットコインを自動購入、メルコインが「ポイント運用」開始

メルカリの子会社メルコインが、メルカリポイントの付与のたびにビットコインやイーサリアムを自動購入する「ポイント運用」機能を2026年9月15日から提供開始した。手数料は無料だが、その実態は「運用」というより暗号資産のポイント自動購入であり、価格変動リスクを負う点は押さえておきたい。

付与のたびに暗号資産を自動購入する仕組み

「ポイント運用」は、事前に設定しておくと、メルカリポイントが付与された際に、付与されたすべてのポイントを使って設定済みの暗号資産を自動で購入する機能である。対象となるのはメルカリの無償ポイントで、P1=1円として暗号資産の購入に充てられる。対象の暗号資産は当初ビットコインとイーサリアムで、今後順次拡大される予定だ。

ビットコインとイーサリアムの両方を対象に設定した場合は、付与されたポイントを同じ割合で購入する。端数が出た場合はビットコインの購入に回される。メルコインの例では、11ポイント付与された場合にビットコインを6円分、イーサリアムを5円分購入するとしている。

「運用」ではなく暗号資産の購入、価格変動リスクを負う

名称に「運用」とあるが、あらかじめ決めた利率で増える預金や投信の積立とは性質が異なる。実際に行われるのは付与ポイントによる暗号資産の購入であり、購入後の資産価値は暗号資産の相場に連動する。相場が下落すれば、購入した暗号資産の価値も目減りする。

メルコインも注記で、暗号資産は本邦通貨でも外国通貨でもなく、特定の国家などによって価値が保証されているものではないと明示している。価格変動によって損失が生じるおそれがあるほか、暗号資産の移転の仕組みが破綻するなどした場合には価値がゼロになる可能性もあるとしている。付与されるポイントは無償で得たものとはいえ、いったん暗号資産に換えれば相場次第で増減する資産になる、という点は理解して使いたい。

利用手数料は無料でもスプレッドという実質コストがある

「ポイント運用」機能そのものの利用手数料はかからず、暗号資産の売買手数料も無料とされている。ただし、暗号資産の取引時にはスプレッド(取引コスト)を含めた金額が利用者への提示価格になる。

スプレッドは購入価格と売却価格の差として組み込まれる実質的なコストであり、表向き「手数料無料」であっても取引ごとに一定の負担が発生する点は変わらない。少額のポイントを購入に回すたびにこのコストがかかることになるため、手数料無料という表現だけで判断しないほうがよい。

暗号資産の未経験層をポイントで取り込む狙い

メルコインは2023年3月に暗号資産取引サービスを開始し、提供開始から約3年で累計の口座開設数が400万口座を突破した(2026年3月末時点)。同社によると、利用者の約9割は暗号資産取引の未経験層だという(2026年3月末時点のアンケート結果)。

今回の機能は、こうした未経験層が現金を使わずに手持ちのポイントで暗号資産に触れられるようにし、暗号資産取引をより身近にする狙いがある。買い物やフリマ取引で貯まったポイントを起点にできるため、まとまった資金を用意せずに少額から始められるのが特徴だ。

設定方法と、はじめる前に確認したいこと

利用にはメルカリアプリで「おさいふ」からビットコイン等の画面に進み、下にスクロールして表示される「ポイント運用」から設定する。対象としたい暗号資産の設定をオンにし、内容を確認して認証すれば設定が完了する。メルカリアプリの利用者に対しては提供開始日から段階的に利用可能になる。

はじめる前には、これが元本の保証された運用ではなく暗号資産の購入であること、スプレッドという実質コストがかかること、そして相場次第で価値が増減することを踏まえておきたい。無償ポイントの範囲で暗号資産を試してみたい人にとっては選択肢になるが、価格変動を許容できるかどうかを設定前に確認しておくとよいだろう。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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