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葬儀で香典をキャッシュレス払い 日本初の会場決済が始動

葬儀の香典といえば、現金を封筒に包んで持参するのが長らく一般的だ。しかし遺影写真作成サービス国内トップシェアを誇る株式会社アスカネット(広島県広島市)は、葬儀会場の受付端末を通じてキャッシュレスで香典を支払える仕組みを、2026年5月より提供開始した。日本国内では初の取り組み(同社調べ)とされる。

葬儀会場での香典キャッシュレス決済イメージ

葬儀の受付端末でその場でキャッシュレス決済

本取り組みでは、葬儀会場の受付に設置された専用端末を通じて、参列者がキャッシュレス決済で弔意を示せる。香典袋の購入や記名、封入といった事前準備が不要になるだけでなく、突発的な参列でも現金を用意できなかった場合の心配がなくなる。

静岡県伊豆市の有限会社みずぐち「葬儀・家族葬のミックホールみずぐち」との協力のもと運用が始まっており、同社の専務取締役岩田氏は「知っていただいた方は、次回のご参列からは香典袋が不要になるという認識が広まっている。最先端のブランディングにもつながっている」と反響を伝えている。

参列者・葬儀社・喪家それぞれのメリット

参列者にとっては、香典袋の準備が不要になり、突発的な参列でも対応できる点が大きい。葬儀社は現金管理業務の削減と未回収リスクの低減が見込め、喪家(遺族)は受付対応の負担軽減と葬儀費用との精算のしやすさが期待できる。

日常は84%がキャッシュレス利用、葬儀の香典は89%が現金

アスカネットが実施したアンケート調査(対象:過去5年以内に葬儀に参列し香典を渡した経験のある20〜69歳の男女300名、2026年3月実施)では、日常生活でキャッシュレス決済を利用すると答えた割合は約84%に達した。一方、直近の葬儀では約89%が香典を現金で支払っていることもわかり、葬儀という場面だけが「現金の慣習」に強く縛られている実態が浮き彫りになった。

香典キャッシュレス決済の取り組み概要

「条件次第で受け入れられる」と答えた参列者が約半数

キャッシュレスでの弔意表現については賛否が分かれたものの、「選択肢としてあってもよい」「条件によっては受け入れられる」と回答した層は約半数にのぼった。抵抗感がある回答者のなかでも、「遺族の意向が明示されていること」「葬儀社からの正式な案内があること」といった条件が整えば受け入れられる可能性があることが明らかになった。

喪主・遺族の立場では、約7割が導入に一定の許容姿勢を示した。「現金との選択肢として並立させる形」での展開が普及のカギになると同社は分析している。

既存サービス「tsunagoo」と組み合わせて使える

アスカネットは2017年より、葬儀社向けWEBサービス「tsunagoo(つなぐ)」を提供してきた。訃報配信や供花・供物の注文、オンラインでの香典受付などを通じて、遠方からでも葬儀に関わる手続きをデジタルで完結できる仕組みを整えてきた実績がある。

今回の取り組みにより、tsunagooで訃報案内を送る際にキャッシュレス香典対応を同時に告知できるようになった。遠方で参列できない人向けのオンライン香典と、会場での現地決済を組み合わせた幅広い対応が可能になる。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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