アメリカン・エキスプレス・インターナショナルは2026年7月1日、プレミアムカード「プラチナ・カード」を刷新すると発表した。プラチナ・カードは1993年10月に日本での発行を開始し、30年以上の歴史を持つ。年会費は16万5000円(税込)で変わらないが、会員の利用ニーズが大きいというトラベル・ダイニング・エンターテインメントの3分野を中心に特典を強化した。

年会費は16万5000円で据え置き、家族カードは4枚まで無料
プラチナ・カードの年会費は16万5000円(税込)で、今回の刷新でも変更されていない。家族カードは4枚まで年会費無料で発行できる。近年は各社のプレミアムカードで年会費の値上げが相次いでいるなか、金額を据え置いたうえで特典を拡充した形だ。ただし、後述するように新特典の一部は「年間500万円以上のカード利用」を条件としており、年会費据え置きの恩恵をどこまで受けられるかは利用額によって差が出る点には留意したい。
トラベル特典が3つ拡充
トラベル分野では、既存特典の上乗せと対象拡大が中心となる。
プレミアム フリー・ステイ・ギフト、年間500万円利用で2泊目も無料に
対象ホテルで1泊2名分が無料になる「プレミアム フリー・ステイ・ギフト」は、これまでカード継続時に1泊分が付与されていた。今回の刷新では、年間500万円以上のカード利用を達成した場合に限り、2泊目の無料宿泊(1泊5万円相当)が追加される。対象は国内の対象ホテル。
エアライン・クレジットで最大10万円分を進呈
新設の「エアライン・クレジット」は、入会時にアメリカン・エキスプレス・トラベル オンラインで30万円以上の海外航空券を購入する際に使える10万円分のクーポンを進呈する内容だ。2年目以降も、年間500万円以上のカード利用を条件に、カード継続のたびに同額のクーポンが毎年付与される。
ホテルメンバーシップにオークラ ニッコー・ALL Accorが追加
提携ホテルグループも拡大する。2026年8月から「オークラ ニッコー ホテルズ」が新たに対象に加わる予定で、秋以降には「ALL Accor」も追加される見込みだ。
ダイニングのキャッシュバックが20%から50%に
ダイニング分野では、対象レストランでのカード利用額の一部が戻る「グローバル・ダイニング・キャッシュバック」の還元比率が、従来の20%から50%へ引き上げられる。対象は16か国・2,000店舗以上で、還元額の上限は年間4万円。還元率だけを見れば大幅な拡充だが、上限額があるため、高額な会食を頻繁に利用する会員ほど恩恵を受けやすい設計になっている。
エンターテインメントもPlatinum Experiencesを拡充
会員向けイベントプログラム「Platinum Experiences」も内容を拡充する。対象イベントへの先行申込や家族カード会員の申込受付、同伴者枠の増加、専用エリアへのアクセスなどが用意される。今回の発表では具体的な年間イベントスケジュールまでは明らかにされていない。
プラチナ・カードのスペックまとめ
今回発表された内容を一覧にまとめると次のとおり。
| 年会費 | 165,000円(税込)※据え置き |
| 家族カード | 4枚まで年会費無料 |
| グローバル・ダイニング・キャッシュバック | 50%(従来20%)、年間上限4万円、対象16か国2,000店舗以上 |
| プレミアム フリー・ステイ・ギフト | 1泊2名無料(継続特典)+年間500万円以上利用で2泊目無料(1泊5万円相当)、対象は国内対象ホテル |
| エアライン・クレジット | 入会時10万円分、継続時は年間500万円以上利用で毎年10万円分 |
| ホテルメンバーシップ | オークラ ニッコー ホテルズ(2026年8月〜)、ALL Accor(2026年秋以降〜) |
今回のリニューアルの前後を比較すると
今回の刷新で最も変化が大きいのはダイニング特典だ。従来と今回の内容を比較すると次のようになる。
| 項目 | 刷新前 | 刷新後(2026年7月〜) |
| グローバル・ダイニング・キャッシュバック還元率 | 20% | 50% |
| プレミアム フリー・ステイ・ギフト | 1泊2名無料 | 1泊2名無料+条件達成で2泊目無料 |
| エアライン・クレジット | なし | 新設(入会時・継続時とも最大10万円分) |
| 年会費 | 165,000円 | 165,000円(変更なし) |
年会費据え置きの恩恵を受けやすい人・そうでない人
今回の刷新は、年会費を上げずに還元率や特典の上乗せを行った点で、会員にとっては実質的な価値向上といえる内容だ。特にダイニングのキャッシュバック比率が20%から50%になった点は、対象店舗をよく使う会員にとって分かりやすいメリットになる。
一方で、2泊目の無料宿泊や継続時のエアライン・クレジットは、いずれも「年間500万円以上のカード利用」が条件になっている。プラチナ・カードを日常決済のメインカードとして使い、まとまった金額を集約している会員であれば恩恵は大きいが、利用額がそこまで届かない会員にとっては、これらの特典は据え置きに近い形になる。年会費は一律でも、実際に受けられる特典の厚みには利用額によって差が出る点は押さえておきたい。
どんな人に向いているか
今回のリニューアルは、もともとプラチナ・カードを旅行・会食で使い込んでいる会員、特に年間の決済額が大きい会員にとって恩恵が分かりやすい内容だ。逆に、年会費に見合うだけの利用機会が少ない場合は、特典拡充後も費用対効果を見極めたうえで継続・新規入会を判断したい。















