世界120か国以上でキャッシュレス決済プラットフォームを展開するNayaxが日本市場に本格参入し、Android搭載の次世代キャッシュレス決済端末「VPOS Media 4 Series」の提供を開始した。自販機・コインランドリーなどの無人環境での多様な決済手段対応を主な用途とし、クレジットカードから電子マネー、コード決済まで幅広く対応する。
NayaxはNASDAQ・TASE上場のグローバル決済企業
Nayaxはイスラエルに本社を置き、世界120か国以上でキャッシュレス決済プラットフォームを展開する企業だ。NASDAQおよびTASE(テルアビブ証券取引所)の両市場に上場しており、従業員数は約1,250名(2026年3月31日時点)にのぼる。
日本法人であるNayax株式会社は東京都千代田区に本社を置き、設立は2015年5月。今回の「本格参入」は、国内の無人決済市場に向けた本格的な営業・サポート体制を整えたことを指す。グローバルで培ったノウハウを持つ事業者が日本市場に本腰を入れる形となる。

「VPOS Media 4 Series」の主な仕様
VPOS Media 4 SeriesはAndroid OSを搭載した次世代キャッシュレス決済端末だ。4インチのカラータッチスクリーンを備え、ディスプレイにはDragontrailガラスを採用している。
防塵・防水性能はIP55、耐衝撃性能はIK08に対応しており、アミューズメント施設やコインパーキングなど過酷な環境での設置を想定した堅牢な設計だ。また、APIファーストアーキテクチャを採用しており、既存の管理システムや精算機との連携が容易な点も特徴として挙げられている。
対応する決済手段と2026年7月のロードマップ
提供開始時点では、クレジットカード・デビットカード(挿入・タッチ・磁気スワイプ)、電子マネー、モバイルウォレットに対応する。50以上の通貨で80以上の決済手段をサポートしており、インバウンド需要が高い観光地や商業施設での設置にも対応できる。
2026年7月には、QRコード決済(EMV QR)および電子マネーへの対応が追加される予定だ。PayPayや楽天ペイなど国内主要コード決済が利用可能になれば、キャッシュレスユーザーにとっての利便性はさらに高まると考えられる。
端末は日本固有の規格であるJVMA(日本自動販売機工業会規格)にも対応しており、世界標準のMDB規格とあわせて国内の既存設備との接続も想定した設計となっている。
最初の展開先はアミューズメントやコインパーキング
初期の展開対象として、アミューズメント施設、コインランドリー、コインパーキングが挙げられている。これらはいずれも現金のみ対応しているケースが多く残っていた分野だ。今後はEV充電スタンドなど、無人決済が必要な新たな領域への拡大も計画している。
無人環境での決済端末は、設置業者側にとっても現金回収コストの削減や利用状況のリモート管理といったメリットがある。Nayaxが手がけるプラットフォームはクラウドベースでの端末管理機能も備えており、複数拠点を一元管理する仕組みも提供する。
日常の「無人スポット」でキャッシュレスが広がる可能性
今回のNayaxの参入は、クレジットカードやコード決済の普及が進んでいなかった無人環境での決済体験を変える可能性がある。コインパーキングやコインランドリーで電子マネーやカードが使えるようになれば、小銭を持ち歩く必要がさらに減る。
一方で、端末の普及速度や対応施設がどの程度拡大するかは今後次第だ。現時点では展開初期であり、身近な施設での設置状況については各施設の情報を確認する必要がある。また、QRコード決済への対応は2026年7月以降の予定となっているため、利用を検討する場合は最新の対応状況を確認されたい。














