三井住友銀行と三井住友カードは2026年9月8日、SMBC IDと「PayPay」のアカウントを連携する機能を開始した。銀行口座・クレジットカード・コード決済に分散していたお金の情報を、使い慣れたアプリでまとめて把握できるようになる。

三井住友銀行アプリとVpassアプリでPayPay残高が見られる
今回始まったのは、SMBC IDと「PayPay」のアカウントをひもづける連携機能である。連携を済ませると、「三井住友銀行アプリ」と「Vpassアプリ」の画面上でPayPay残高を確認できるようになる。さらに「三井住友銀行アプリ」では、PayPay残高に加えてPayPayポイントも確認できる。
これまでは、銀行口座の残高は銀行アプリ、クレジットカードの利用状況はVpassアプリ、コード決済の残高はPayPayアプリと、確認したい情報ごとにアプリを開き直す必要があった。連携によって、日常的に開くアプリの中でPayPay残高まで見えるようになるため、複数のアプリを行き来する手間が減る。
アプリからPayPayへそのまま移動できる
「三井住友銀行アプリ」や「Vpassアプリ」からは、PayPayアプリへシームレスに遷移できる。残高を確認してそのままQRコード決済に進む、といった流れが1つのアプリを起点に完結するため、残高管理と支払いの動線がつながる。
利用にはSMBC IDとPayPayアカウントの連携が必要
この機能を使うには、SMBC IDと「PayPay」のアカウントを連携する設定が前提になる。連携していない状態では、銀行アプリやVpassアプリの画面にPayPay残高は表示されない。
現時点でできるのはあくまで「残高やポイントの確認」までである。銀行アプリ・Vpassアプリの中でPayPay残高を使って支払う機能は、この発表の時点ではまだ提供されていない。支払いまで踏み込む新機能は今後のリリース予定として案内されている。
VポイントとPayPayポイントの相互交換など連携の積み重ね
今回の機能は、三井住友グループとソフトバンクが2025年5月15日に公表した包括業務提携の一環である。両社はこれまでも、キャッシュレス決済と金融サービスを組み合わせた取り組みを段階的に進めてきた。
具体的には、「Vポイント」と「PayPayポイント」の相互交換の開始や、「PayPay残高」から三井住友銀行口座への送金手数料の無料化などが実施されてきた。今回の残高確認機能は、こうした連携の積み重ねの延長にあり、ポイントや残高を両サービスの間で行き来させやすくする流れに位置づけられる。
なお、ソフトバンクとの包括業務提携に基づき、三井住友カードが発行する個人向けクレジットカード等は、2026年9月1日以降もこれまで通りPayPayでの支払いに利用できる。
今後はOliveに「PayPayモード」、支払いまでつながる予定
三井住友グループは、総合金融サービス「Olive」のOliveフレキシブルペイに、新たな支払いモードとして「PayPayモード」を追加する予定だとしている。実現すれば、事前にチャージしたPayPay残高を使い、国内だけでなく世界中のVisa加盟店での支払いが可能になる見込みである。
つまり、現状の「確認する」段階から、将来的には「支払う」段階へと機能が広がっていくと考えられる。ただし「PayPayモード」は今後のリリース予定であり、開始時期や詳細は現時点では確定していない。現在できることと予定されている機能は分けて捉えておきたい。
「Olive」は2023年3月に始まった総合金融サービスで、銀行口座・カード決済・ファイナンス・オンライン証券・オンライン保険などの機能をアプリ上で組み合わせて使える。
PayPayポイントの確認と利用に関する注意点
便利になる一方で、いくつか押さえておきたい条件がある。
- 「三井住友銀行アプリ」内では、期間限定のPayPayポイントは確認できない
- PayPayポイントの利用先はPayPayおよびPayPayカード公式ストアで、出金や譲渡はできない
- 残高・ポイントの確認にはSMBC IDとPayPayアカウントの連携設定が必要になる
特に、銀行アプリで見えるPayPayポイントには期間限定分が含まれない点は誤解しやすい。アプリ上の表示だけで保有ポイントの全体を判断せず、期間限定ポイントはPayPayアプリ側でも確認しておくとよいだろう。
どんな人に便利か
三井住友銀行やOliveの口座を持ち、日常の支払いでPayPayも使っている人にとっては、残高やポイントの把握が1つのアプリでまとまる分、家計の管理がしやすくなる。三井住友カードをPayPayの支払いに使っている人であれば、カード利用とPayPay残高の状況を近い場所で確認できる利点もある。
今の段階では「見える化」が中心のアップデートだが、将来Oliveの「PayPayモード」が加われば、確認から支払いまでを1つの体験としてつなげられる可能性がある。まずは自分の使い方でメリットがあるかを見極め、必要であればSMBC IDとPayPayアカウントの連携から試してみるのが現実的だ。















