ダイナースクラブとTRUST CLUBのカード会員が保有するポイントを、日本円ステーブルコイン「JPYC」に交換できるサービスが2026年6月1日に開始する。日本のクレジットカードポイントとステーブルコインを直接結ぶ初の取り組みだ。
ポイントをJPYCに交換する仕組み
このサービスは、三井住友トラストクラブ(ダイナースクラブ)・JPYC株式会社・株式会社HashPortの3社が共同で提供する。カード会員が日常の買い物で貯めたポイントを、HashPort Walletを経由してJPYCに交換できる仕組みだ。
交換後のJPYCはAvalanche・Ethereum・Polygon・Kaiaの4つのブロックチェーンネットワーク上で保有・利用できる。JPYCは「1 JPYC = 1円」として設計された日本円連動型のステーブルコインで、ビットコインなどと異なり価格変動がない点が特徴だ。

交換レートと対象カードの詳細
対象カードによって交換レートが異なる。
| 対象カード | ダイナースクラブカード / TRUST CLUBカード |
| 交換レート(ダイナースクラブカード) | 2,500ポイント → 1,000 JPYC |
| 交換レート(TRUST CLUBカード) | 4,000ポイント → 1,000 JPYC |
| サービス開始日 | 2026年6月1日(月) |
| 利用可能チェーン | Avalanche / Ethereum / Polygon / Kaia |
ダイナースクラブカードは2,500ポイントで1,000 JPYCを取得できるのに対し、TRUST CLUBカードは4,000ポイント必要となる。同じ1,000 JPYCを得るために必要なポイント数が1.6倍異なるため、どちらのカードを持っているかによって実質的なお得度は変わる。
6月からのポイントバックキャンペーン
サービス開始に合わせて、2026年6月1日から11月30日の期間中にポイントバックキャンペーンが実施される。JPYC交換を行うたびに500ポイントが還元される仕組みで、交換回数に応じてポイントが積み上がる。
還元されたポイントは2027年1月中旬を目処に付与される予定だ。キャンペーン期間中は実質的に交換コストの一部を回収できる形となるが、還元時期がサービス開始から半年以上先である点は把握しておきたい。
JPYCとは何か
JPYCは「1 JPYC = 1円」として設計された日本円連動型のステーブルコインだ。JPYC株式会社が発行し、国内では数少ない決済実用化を進めているステーブルコインの一つとして知られている。
ビットコインやイーサリアムと異なり価格変動がないため、保有しつつ決済に使うことを前提とした設計になっている。一方で、ステーブルコインは一般的な銀行預金とは異なり預金保険の対象外であること、また規制環境が変化する可能性がある点は理解しておく必要がある。ブロックチェーン上のデジタル資産として扱われるため、税務上の取り扱いについては税理士などの専門家に確認することを勧める。
既存のポイント交換先との比較
ダイナースクラブのポイントはこれまでも、マイル移行・ギフトカード・商品交換など複数の使い道が用意されていた。JPYCへの交換はそれらに新たに加わる選択肢であり、既存の交換先がなくなるわけではない。
| 交換先 | 特徴 |
| マイル(ANAなど) | 航空券・旅行に使いたい人向き |
| ギフトカード・商品交換 | 汎用性が高く使いやすい |
| JPYC(新設) | ブロックチェーン上のデジタル資産として保有・利用できる |
ステーブルコインや暗号資産に興味がないユーザーにとっては、従来の交換先を使い続けるほうが分かりやすい。JPYCへの交換は、Web3・ブロックチェーンに関心がある層や、既存の交換先に満足できなかった層に向いているサービスといえる。
どんな人向きのサービスか
このサービスが特に響く可能性があるのは2つの層だ。
1つ目は、ダイナースクラブやTRUST CLUBのポイントを保有しているが使い道が見つからなかったユーザーだ。ステーブルコインを選ぶことで、デジタル資産の世界で使い道を広げる選択肢が生まれる。
2つ目は、Web3やブロックチェーンに関心があるが、仮想通貨の購入に抵抗がある層だ。既に保有するクレカポイントをきっかけにステーブルコインを試す入口として機能する可能性がある。
一方で、ステーブルコインを日常的に使う場面がまだ限られているのも現状だ。交換後にどう活用するかを事前に想定した上で利用を検討したい。
最終更新日:2026/05/26















