クレジットカード不要の後払い決済サービスを提供する「Paidy」は8日、電子書籍や音楽・ソフトウェアなどのデジタルコンテンツに対応したと発表した。
EC向けの後払い決済サービスで、デジタルコンテンツの取扱に対応するのはPaidyが初。
これにより、デジタルコンテンツを提供するEC事業者もPaidyによる後払いサービスを導入でき、ユーザーはPaidyを使ってデジタルコンテンツをクレジットカードなしで決も済可能になる。
Paidyは、会員数100万人、導入サイト数70万を超える翌月後払い方式のECサイト(ネット通販)向け決済サービスだ。
メールアドレスと携帯電話番号だけで買い物ができ、1ヶ月の買い物を翌月にまとめて支払えるのが特徴。
コンビニや銀行振り込みのほか、口座振替払いにも対応しており、3回〜36回払いまでの分割払いができるのもポイント。
利用限度額はユーザーの利用状況によって細かく変動し、クレジットカード不要のサービスながら、クレジットカードのように買い物ができる。
特に、ECサイトにクレジットカードの情報を登録するのに抵抗があるユーザーや、クレジットカードを持たない層などに後払い決済は需要が高い。
今回、Paidyが対応したデジタルコンテンツは、コンテンツ市場全体の中でも年々存在感を増してきている。
総務省が2017年に発表した情報通信白書によると、デジタルコンテンツの市場規模はコンテンツ市場全体の25.7%、2兆9,633億円に達する。
2020年までには5割を超えるとも言われており、決済手段の拡充によりアクセスしやすくすることは、市場の活性化にも繋がるだろう。
Paidyが使えるオンラインショップは?
Paidyは、中小のECサイトを中心に70万超のサイトに導入されており、エンタメからファッションまで幅広い。
そこで、比較的知名度の高いショップを中心に、Paidyが使えるサイトを以下にピックアップした。
デジタルコンテンツを取り扱うサイトでもPaidyが使えるようになり、これから更に拡充されていくことが予想される。
ECサイトで個人情報を登録したくないユーザーに便利
ECサイトでクレジットカード情報を登録することに抵抗を持つユーザーは少なくない。
クレジットカードを持っていても使わない、あるいはモバイル決済サービスを経由して情報を渡さないようにしている人もいるだろう。
「Paidy」は、そういったセキュリティの不安からカードを使わない層でも後払い決済のメリットが得られる手段だ。
コンビニや金融機関の前払いで到着が遅れることもなければ、代引きのために現金を用意して配達員の到着を待つ必要もない。
一方、ポイント還元がない、利用できるサイトが限られているなど、純粋な利便性はクレジットカードに及ばない。
近年ではクレジットカード登録型のモバイル決済サービスも増えており、そちらでも「個人情報を渡さずに買い物をする」という目的は果たせる。
したがって、クレジットカードを持っているユーザーは、「楽天Edy」や「Apple Pay」など、他のモバイル決済の利用も検討したほうが良いだろう。
とはいえ、ECサイトにおける後払いサービスは、楽天市場などでも「NP後払い(コンビニ後払い)」が採用されているように、新規顧客が獲得できる決済手法であることは間違いない。
これからさらにポピュラーな決済手段となっていくことが予想される。
最終更新日:2018/10/03