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クレジットカードのステータスランクやグレードについて知ろう!

クレジットカードを使っていると、ステータスの高いクレジットカードがよく話題に上がる。ステータスとはどのようなものなのか?この記事ではクレジットカードのステータスについて一般的なイメージから国際ブランドごとのステータス性の違いについて紹介する。

クレジットカードの一般的なステータスランク

クレジットカードは以下のように下のグレートから順に一般カード、ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカードとなるのが一般的である。カードのランクが上がるにしたがって、利用上限額やサービスや保険が充実してくるとともに年会費も上がっていく。

ステータスごとの年会費の相場観

ブラックカード 50,000円〜350,000円
プラチナカード 25,000円〜130,000円
ゴールドカード 2,000円〜30,000円
一般カード 無料〜1,000円

その他カードのランクが上がるに従って一般的には以下のような傾向が見受けられる

サービス面

・年会費が上がる
・トラベルサービスが多くなる
・補償額が多くなる

審査面

・審査が厳しくなる
・申し込み可能年齢が高くなる
・審査の年収が上がる

クレジットカードのステータスの起源はどこなのか?

裏が取れているわけではないが、このクレジットカードのステータスの原型を作ったのはアメリカン・エキスプレス(以下アメックス)と思われる。

アメックスは1958年にクレジットカードを発行した後、他社に先駆けてゴールドカード、プラチナカードを発行している。実際アメリカではプラチナ・カードやブラック・カードといった名称で商標を取得している。

アメックスゴールドが発行された1980年といえば、日本はバブル期に突入したばかりで、持ち物や服装などのステータス性を強烈に意識していた時期といえる。

そこへ、他社がまだ発行していなかった金色の「ゴールドカード」を発行したことで、新たな価値を生み出し爆発的な人気を獲得し、「アメックスゴールド=ステータス」という風潮が広がったのだ。

また、現在では各社がゴールドカードを発行しているが、これはアメックスの戦略を各社が取り入れた結果だといえる。

プラチナ・カードはアメックスの商標

ちなみに、「プラチナ・カード」はアメックスが商標登録をしており、ゴールドカードと同じく他社に先駆けて打ち出したビジネス戦略だ。

逆に、「プラチナカード」(「・」がない名称)はアメックスの登録商標ではないため、一般的なプラチナカード全般を指す場合は、こちらの言葉が使用される。

会社によってカードのランクの定義はまちまち

クレジットカードのステータスはカードの発行会社や国際ブランドによって、若干定義が異なっている。

例えば、JCBの最高ランクであるJCB THE CLASSはブラックカードといった位置づけとは言われるが、アメックスのブラックカードであるセンチュリオンと比べると、サービスにかなり差がある。

また、国際ブランドによってもステータス性を感じるかどうかについても差がある。

国際ブランドやカード会社の立場からみれば、あまりお互いにどちらのステータスが上であると、表立っては争ってはおらず、あくまでも自社のブランドのカードラインナップの中で優劣をつけているにすぎない。

国際ブランドと発行会社のステータスの違い

クレジットカードのステータスは、基本的に発行会社が設定するカードランクに依存している。サービスも原則としてはカード発行会社が提供するサービスに依存している。これらのサービスに加えて、国際ブランドが発行会社のステータスの応じてサービスを提供する場合もある。

国際ブランドと発行会社の違い

改めて両者の違いを整理しておく。国際ブランドとはあくまでも決済サービスを提供するサービスで、発行会社に国際ブランドの利用をライセンス提供している形になる。国際ブランドと発行会社が別々の場合もあれば、一緒の場合もある。

自社でカードも発行している国際ブランド

JCB
アメックス
ダイナースクラブ
※JCBとアメックスは、他社に国際ブランドの提供も行っている。

自社でカードを発行していない国際ブランド

VISA
Mastercard

発行会社によるステータスの具体的な事例

エポスゴールドカードの場合

例えば、エポスゴールドカードの場合、基本的なサービスはマルイが提供しているが、国際ブランドVisaのゴールドカードランクのサービスも提供されている。

このように、カードによってはそれに相応する国際ブランドのステータスのサービスが提供される仕組みになっている。

セゾンプラチナアメックスの場合

一方で、セゾンプラチナアメックスカードは、クレディセゾンが発行するプラチナカードであるが、本家のアメックス・プラチナカードと比べると、年会費もサービスも全く異なっている。このケースでは、セゾンプラチナアメックスにおいて、本家アメックスプラチナのサービスは利用することはできない。

あくまでもクレジットカードのステータスは発行会社のランクに依存すると考えておいたほうがよい。

一番ステータスが高い国際ブランドはどこか?

国際ブランドのステータス性については、正式にどこが一番と決められているわけではないので、一般利用者のイメージによってステータス性を評価するのが良いだろう。

2015年にkakaku.comが行った、「一番ステータスが高いと感じるクレジットカードランキング」では以下のような結果となっている。

1位:アメリカン・エキスプレス:35.7%
2位:ダイナースクラブ:31.5%
3位:VISA:14.6%
4位:Mastercard:8%
5位:JCB:7%
6位:当てはまらない3.3%

アメックスのステータス性はなぜ高いと感じる?

この様に一般利用者からすれば、アメリカン・エキスプレスのステータス性は高く感じているのが分かる。

アメックスのステータス性が高いと感じる理由についての推測だが、一般カードという位置づけのグリーンカードですら月会費1,100円(税込)で年間13,200円(税込)がかかるなど、高額であるというのが挙げられる。

また、アメックスはクレジットカードとして歴史が古く、アメックス自体が以前よりステータスのあるカードとして、広く人々に知られている。

筆者の個人的な見解にはなるが、アメックスはやはりアメックス・センチュリオンカードの印象が強い。

アメックス・センチュリオンはブラックカードとして有名であるにも関わらず、アメックスの公式サイトにも一切その詳細が明かさされておらず、入会金が50万円、年会費は35万円と言われている。やはり高額な年会費がかかるクレジットカードは必然的にステータス性を感じるものである。

国際ブランドが提供するサービス

国際ブランドでも、VISAやMastercardは国際ブランドとしては、カードを発行していないが、ステータスに応じたサービスをライセンスしたクレジットカードに提供している。

VISA

VISAは国際ブランドとしてステータスごとにサービスを提供している。

Visaクラシックカード
Visaゴールドカード
Visaプラチナカード
Visa Infiniteカード

実際にはこれらのカードはVISAから発行されているわけではなく、相当するランクのカードが発行会社から発行されている形となっている。

三井住友カードの事例

Visaのステータスが適用されている代表的なカードが三井住友カード。三井住友カードからは以下のラインナップが発行されている。

・三井住友カード
・三井住友カード ゴールド
・三井住友カード プラチナ

三井住友カードの各カードのステータスはVisaのステータスと一致していると考えてよいだろう。

ブラックカードに相当するInfiniteカードは、三井住友カードからは発行されていない。国内ではスルガ銀行から発行されているスルガVisa Infiniteカードのみとなっている。

Inifite(インフィニット)の意味は「無限」や「無数」という意味。最上級にふさわしい名前である。Infiniteカードは色としてはブラックのカラーなので、ブラックカードと言える。

対応クレジットカードまとめ

Visaクラシックカード三井住友カード、楽天カード…など、国際ブランドVisaのカード
Visaゴールドカード三井住友カード ゴールド、楽天ゴールドカード、エポスゴールドカード…など
Visaプラチナカード三井住友カード プラチナ
Visa InfiniteカードスルガVisa Infiniteカード

Mastercard

マスターカードは6つのステータスに分類される。

マスターカードのステータス階層ヒエラルキー

国内で発行されている、多くのMastercardブランドのカードは、スタンダードと、ゴールドであり、プラチナ以上のステータスのカードは非常に限られている。

対応クレジットカードまとめ

それぞれのステータスに該当する代表的なカードは以下の通り。

ワールドエリートMastercardTRUST CLUB ワールドエリートカード、
ラグジュアリーカード(チタン、ゴールド、ブラック)
ワールドMastercardTRUST CLUB ワールドカード、ポルシェカード
プラチナMastercardTRUST CLUB プラチナマスターカード、楽天ブラックカード、OricoCard THE PLATINUM、三井住友カード プラチナ(Mastercard®)
チタンMastercard※1
ゴールドMastercardオリコカード ザポイント プレミアムゴールド、楽天ゴールドカードほか
スタンダードMastercardオリコカード、楽天カードほか

※1 以前はSuMi TRUST CLUBリワードカードがチタングレードであったが、2019年7月1日にTRUST CLUB プラチナマスターカードにリニューアルした際に、プラチナにグレードアップした。

当サイト調べでは、チタンMastercard相当のカードは、国内では発行が確認できなかった。

ダイナースクラブ

ダイナースクラブは、他社発行のクレジットカードはなく、すべて自社発行のクレジットカードである。そのため、ダイナースクラブカードに付帯するカードがそのまま国際ブランドのサービスと考えてよい。

ダイナースクラブのステータスは以下の2つのランクのみ

ダイナースクラブカード(年会費:24,200円(税込))
ダイナースクラブプレミアムカード(※招待制 年会費:143,000円(税込))

ダイナースクラブカードはゴールドカード?プラチナカード?

ダイナースのステータス性の評価はやや難しい。
年会費やサービス内容を考えると、ダイナースクラブカードはゴールドカード相当、プレミアムカードはプラチナカード相当のカードと考えられる。

一方で、ダイナースカードは、コンパニオンカードとしてマスターカードのクレジットカードもそれぞれ以下のように同時に無料で付帯している。

ダイナースクラブカード→TRUS CLUBプラチナカード
ダイナースクラブプレミアムカード→TRUS CLUBワールドエリートカード

マスターカードの基準に照らし合わせれば、ダイナースクラブカードはプラチナカード相当、プレミアムカードはブラックカード相当ということになるが、Mastercardのステータスで評価するにはやや過剰な評価なようにも思う。

JCB

JCBは株式会社ジェーシービーとして自社発行するJCBオリジナルシリーズと呼ばれるカードラインナップにおいて、ステータスランクを用意している。

JCBカード(一般カード)((年会費:1,250円)
JCBゴールドカード(年会費10,000円 初年度年会費無料)
JCBゴールド ザ・プレミア(※招待制 +5,000円 条件達成で無料)
JCBプラチナカード(年会費25,000円)
JCB THE CLASS(※招待制 年会費50,000円)

これらのカードはインビテーションで上位カードを持つことができる。インビテーションでしか持つことができないカードは、ステータス性が高いカードと言えるだろう。

自社のオリジナルシリーズ以外では他社にゴールドカード以上のサービスを提供していない。(厳密に言えば、提携している銀行がJCBオリジナルシリーズを発行している場合もある。)

楽天カードやセブンカード・プラスといった他のクレジットカード会社向けでは、決済システムとJCB共通のサービス以外のサービスの提供していない。
JCBの共通サービスとしては、例えば、海外のJCBラウンジの利用などが挙げられる。

JCB全体のステータス性の評価として、最高ランクのJCB THE CLASSで比較すると、年会費が50,000円と他の上級カードに比べるとかなり低額となっている。

アメックス

アメックスのステータスランクは以下のように4段階のステータスとなっている。

グリーンカード(一般カード)
ゴールドカード
プラチナカード
ブラックカード

尚、アメックスは、他社に国際ブランドをライセンスしているが、この場合のステータスランクは完全に発行会社のランクに依存している。

例えば、クレディセゾンの場合は以下のアメックスのステータスカードを発行している。

セゾンが発行するステータスカードの例
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード(初年度年会費無料(2年目以降11,000円(税込)))
セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費:20,000円)

この場合、国際ブランドアメックスとしては、自社発行のアメックスのステータスに応じたサービスというのは提供しておらず、あくまでクレディセゾンのステータスランクに応じたサービスのみとなっている。
ただ、あまりクレジットカードに詳しくない人からみれば、セゾンであってもアメックス・プラチナのプロパーカード(年会費:130,000円)に見えるため、年会費の割にはステータス性を感じさせるカードと言えるかもしれない。

ステータスカードに関する疑問

JCB THE CLASSはブラックカードなのか?

ここまで様々なクレジットカードのステータス性について見てきたが、その中でもJCB THE CLASSがブラックカードなのかという議論がある。

年会費が50,000円と他の上位クレジットカードに比べて。金額が安い側面があるが、インビテーションでしか持つことができないという点、JCBの最高ランクのクレジットカードである点を考慮しても、ブラックカードと言っても遜色はないだろう。

実際筆者もJCB THE CLASSを持っているが、ブラックな券面にペガサスの絵が書いてあり、所有感はかなり高い。個人的には、最もコストパフォーマンスが高いブラックカードではないかと考えている。

結局ステータス性が一番高いカードは何?

ステータス性が最も高いクレジットカードは、アメックス・センチュリオンカードで間違いにだろう。インビテーションの条件がベールに包まれており、年会費も35万円と高額であることを考えても、最高ランクと考えて間違いない。

ブラックカードという言葉の起源となったカードであることを考えても、アメックス・センチュリオンが最もステータス性が高いクレジットカードと言える。

インビテーションなしで持てる最高ランクのクレジットカードは?

多くのステータスカードはインビテーションが必要だが、最近国内でも注目されているラグジュアリーカード(ゴールドカード)は、申込可能なクレジットカードとしては、ステータスがかなり高いカードである。

年会費は22万円(税込)と高額だが、マスターカード最高ランクのワールドエリートクラスが利用でき、ステータス性は抜群だ。個人向けカードと法人カードがあるが、ゴールドカードの申し込みは法人カードのみ可能で、個人向けカードはブラックカードからのインビテーションのみとなっている。

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オトクレ編集長 池田 星太

執筆・編集

池田星太

オトクレ編集責任者。2013年より「大人のクレジットカード」を運営。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、金融全般での情報発信を行っている。また、クレジットカード専門家として、雑誌やメディアでの編集や監修も行っている。日常生活のほぼすべてをキャッシュレスで過ごす。

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